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鳳凰単叢蜜蘭香(以下、通称鳳凰烏龍茶)は明の時代より中国で人気のあるお茶です。広東省の潮州市にある鳳凰山を産地としていることから鳳凰という名称が付けられました。
鳳凰山には様々なお茶の品種があることでも知られており、今日では80種類以上の品種があると言われております。それぞれの品種は1mほどの高さにまで成長し、それぞれが特徴的な香りを持つお茶を作り出します。そのため、収穫及び加工は別々に行われます。故に、「個々の木」を示す言葉である、単叢が名称として用いられるようになりました。尚、蜜蘭は、蘭と蜜の香りに由来します。
近年になり、鳳凰烏龍茶は工夫茶と呼ばれるようになりました。この名称は本製品を生産するのは大変な時間、努力と技術が用いられるからです。
HOJOでは無農薬栽培の鳳凰烏龍茶を入手しております。まるで、フレーバーティと思われるほど、強烈な蜜蘭香をお楽しみ下さい。
鳳凰烏龍茶には長い歴史があります。宋の時代、皇帝が潮山という土地を訪れ,
鳳凰山の付近を通りかかった際、非常に喉の渇きを感じたことから、彼の付き人がお茶の葉を摘み、お茶を淹れたところ、とても美味しく、彼の喉の渇きはたちどころに癒されたそうです。皇帝は大変喜び、お茶に名前を与えました。茶葉の形状が鳥のくちばしに似ていることから、くちばし茶(烏嘴茶)と名づけました。その後、この品種は広く栽培され、宋の時代から900年に渡り栽培されていることから、宋種とも呼ばれるようになりました。
尚、明の時代より、本製品は皇帝への献上茶になりました。
鳳凰烏龍茶は広東省、潮州市、鳳凰鎮にある苦竹抗村で作られます。茶葉は潮州市で最も高い山(1498m)で作られます。
美味しいお茶の品質要素に「芳醇な味」があります。この味の正体はテアニンと呼ばれるアミノ酸です。テアニンは、「若い芽」に豊富に含まれており、茶葉が日光を吸収することで、カテキンをはじめとするポリフェノールへと生合成されます。
この地域は亜熱帯性の気候で、水に恵まれ、湿度が高く、また、一日の多くが、非常に濃い霧に覆われております。そのため、霧により日光を遮られた茶葉は、テアニンをポリフェノールへと変換しにくくなることから、高割合のテアニンが茶葉に含まれるのです。
標高が高いことから、この地域では昼と夜の温度差が激しく、昼は豊かな日光を浴び茶葉はアミノ酸や炭水化物を活動的に生産します。夜、温度が下がることで、茶葉の代謝活動は遅くなり、昼間に蓄えた栄養分は茶葉に蓄積されます。仮に夜の温度が高い場合、昼間に蓄えた成分は引き続き消費されてしまい、茶葉は味気ないものになってしまいます。
鳳凰単叢は、鳳凰山産の1種類の茶の木を意味する名称です。この理由は、鳳凰烏龍茶のそれぞれの品種は、鳳凰山の水仙茶種から派生しているためです。鳳凰水仙には沢山の亜種が見つかっており、それぞれの種類は極めて異なる性質を有しております。特に、お茶に加工した場合、個々の品種からは異なる香りを楽しむことが出来ます。蜜蘭香単叢の香りはその中でも高く評価され、その蜜のような、蘭のような香りは多くのファンを持ちます。本製品の母種となる茶木の樹齢は既に200歳を超えるそうです。
本品種は中葉種で、その形状は楕円形をしております。茶葉は黄色みかかった緑色をしており、その先端は尖っております。茶葉は、非常に厚みがありますが、反面、芽は黄色くとても柔らかいのが特徴です。
摘採は3月の終わりより開始されます。最初の芽が成長したのもは駐芽と呼ばれ、摘採時期の訪れを示します。摘採は良く晴れた日の午後2~4時に行われます。雨の日や、霧が濃い日には摘採は行われません。
GC-MS(成分の分析装置)による分析によると、本品種には50種類以上の香りが含まれます。それらの香りの中には天然の花に含まれる香り成分と同じ物も多く含まれます。例:リナロール:フローラルな香りの成分、ファネソール:甘い花の香り、ゲラニオール:バラの花のような香り
摘採の後の茶葉は工場に運び込まれ、竹で出来た笊の上に広げられます。その後、茶葉は竹の笊ごと外に運び出され、太陽光にて午後4時から5時まで日光萎凋を行います。その際、茶葉はお互いに重ならないように注意しなければなりません。萎凋は外気温度が35℃以下の時に行われ、気温の違いにより萎凋時間も調節されます。
日光萎凋の後、茶葉は日陰の室内にて1~2時間冷却されます。茶葉は環境の温度に応じ、異なる厚さに積み上げられます。湿度の低い日は、水分の蒸発を防ぐため、やや厚めに積まれます。室内萎凋により茶葉内の成分は分解し、甘みが増加します。また、成分の穏やかな酸化による香り成分の生成にも寄与します。
この工程は做青 (Peng-qing)とも浪茶(Lang-cha)とも呼ばれ、これは鳳凰烏龍茶を作る上で最も重要な工程です。
竹製の笊の上に5~6kgの茶葉がのせられます。2人の職人が向かい合って立ち、竹の笊を15回上下に揺らすことで、茶葉を波打たせます。その後、茶葉は回収され、凹型に積まれ、2時間静置します。その後、2回目の做青では茶葉の上下動は30回、3回目は45回行われます。それぞれの做青の後、茶葉は2時間静置されます。4~7回目の做青の作業は竹のドラムで行われます。この場合も、各作業間には約2時間茶葉を静置します。
これらの作業により、茶葉の縁に傷を付け、その部分から酵素発酵による酸化反応を開始します。紅茶と異なり、お茶の葉の縁から徐々に発酵させるため、成分は過度に酸化されず(半発酵)、ゆえに渋みが少なく、甘く、花のような香りのするお茶に仕上がります。
発酵の程度は茶葉から発生する香りの質と強度により調整されます。通常、1-2回目の做青では、茶葉からは青臭い香りが発生します。3-4回目になると、青い香りに加え甘い香りが混じるようになります。そして、5-6回目になり、茶葉からはフルーツのような香りがするようになった時点で、做青の作業は終了します。
高温の釜で茶葉を炒ることで、一気に酵素活性を不活性化します。短時間で酵素を不活性化することで、品質の劣化を軽減します。茶葉の温度がまだ高いうちに、揉捻が行われます。揉捻と加熱を交互に行うことで、茶葉が割れることを防ぎます。
揉捻の作業は、手作業により行われます。手で揉みあげながら成形も同時に行います。釜炒りによる水分の減少に伴い、茶葉は徐々に粘度をもちます。これにより、手で持ち上げることが出来るようになり、手で揉みあげながら成形も同時に行います。この工程を通じ、茶葉は水分を20-30%失い、また、揉捻の際に茶葉から染み出した水分は、茶葉表面に付着するため、茶葉は艶を持ち、また、強度も増します。
茶葉は烘籠と呼ばれる、竹製の籠で乾燥されます。乾燥には完全燃焼した炭火が用いられます。完全燃焼した炭火は、茶葉に全く煙の香りを付けることなく、からっと仕上げることが出来ます。
葉は厚く、力強く、自然に曲がった形状をしております。
黄み掛かった茶色、光沢があり、表面には赤色系の斑点があります。低品質の葉は暗いどんよりとした茶色をしています。
茶葉からは乾燥マンゴーに似た、とても強いフルーティーな香りがします。湯を注いでもその香りは持続します。本物の鳳凰烏龍は茶を淹れたあとの茶葉からも乾燥マンゴーの香りがし、6-7回淹れてもその香りは持続します。低品質の茶葉からはフルーツの香りがほとんど感じられません。
明るく、つやがあり、透明、黄がかったオレンジ色で不純物を含みません。
濃厚で芳醇、スッキリとした飲み心地と上品な甘い後味が特徴的です。
茶葉の周りは明るい赤、葉は黄緑色。指で触ると葉は厚くしなやか。低品質の茶葉は黒味がかっており、明るみに欠けます。指で触ると硬くて粗く、茶殻は破損した葉を多く含みます。
身近な水と言うことで、水道水をお薦めいたします。水道水を使用される場合は、消毒用の塩素を取り除くため3~5分沸騰させてください。但し、例え沸騰しても塩素を完全に除去することは出来ません。可能な限り、活性炭フィルター付きの浄水器を用い、水中の塩素を除去してください。そうしないと、お茶の香り成分と塩素が共に反応し合い、本来の香りが楽しめません。また、塩素は微生物を殺菌するためにいれられております。殺すのは健康に害のある微生物だけでなく、私達の腸にすむ善玉菌も同様に殺菌してしまいます。また、細胞レベルでも様々な害が報告されており、アレルギーの原因にも成り得ます。
蒸留水や逆浸透膜水の場合、ミネラルを全く含まないために、お茶の味がフラットになりがちです。出来るだけ水道水等、ミネラル水をご使用ください。
尚、ヤカンに付着した水垢(スケール)は決して除去しないでください。クエン酸洗浄などを行うことで、従来のお茶の味が得られなくなってしまいます。
一端使用される水の種類を決められたら、今後、水の種類を変えないように同じ種類の水を使用し続けてください。水の種類が変わった場合、スケールからミネラルが大量に溶出し、暫く使っていると、お茶の味が劇的にまずくなります。同じ水を使用し続けることが、お茶を美味しくいれるための秘訣です。
通常、40mlの湯に対し1gの茶葉を用います。つまり、200mlの湯が入る急須の場合、200÷40=5gとなります。同様に300mlの場合8gの茶葉を用いてください。
烏龍茶をいれる場合、最も大切なのが湯の温度管理です。
ただ熱いお湯を使えば良いと言うわけではありません。
例え熱い湯を使用しても、いれている過程で冷めてしまったのでは、ぬるま湯を使ってお茶をいれるのと大差がありません。
そこで、以下の2点が重要になります。
沸騰している湯を急須に入れてください。
そのまま、10秒間静置してください。これにより、茶器が暖まります。
私達の実験によると、沸騰水を茶器に入れるだけで20℃温度が下がります。
つまり、熱水で暖めているつもりでも、実は80℃になっているだけです。
烏龍茶をより美味しくいれたい場合、特に、高級な烏龍茶の場合、2回この動作を繰り返されることをお勧めいたします。2回熱水を注ぐことで、急須の温度は95℃ぐらいまで上昇します。
折角茶器を温めても、即お茶をいれた場合、茶葉により湯の温度が下がってしまいます。「茶葉ごときでそんな?」と思われるかもしれませんが、茶葉は表面積が非常に大きいため、熱交換率が高く、私達の実験では20℃温度が低下します。つまり、No.1の手順に基づいて、茶器を温めたとしても、再び20℃下がってしまうわけです。
そこで、再び沸騰水を茶葉に注いでください。注ぐときは、勢いよく、出来るだけ低い位置から素早く注ぎ入れます。チョロチョロとのんびり注いだ場合、その過程で温度が下がってしまいます。高い位置から注ぐと、同じく、温度が下がります。湯を注いだら、7-10秒ほど湯につけ、そして素早く、湯を注ぎだしてください。このときにノンビリとしていると、折角のお茶の味が失われてしまいます。かと言って、短すぎると、茶葉が暖まりません。
1と2の動作は非常に重要であり、この2つをマスターするだけで、烏龍茶の味は劇的に変わります。逆に、1と2をやらなかった場合、自分的には100℃でいれているつもりが、実際には60℃でお茶をいれているわけで、今一キレのない味になってしまいます。
お茶をいれる時間は、以下の通りです。
1煎目:30秒
2煎目:20秒
3煎目:30秒
4煎目:40秒
5煎目:50秒
6煎目:60秒
上記の時間だけいれたら、必ずお茶を全て注ぎだしてください。
湯が急須に残った状態で放置しておくと、茶葉は熱水により抽出され続け、2煎目以降非常に味が濃くなってしまい、また、茶葉が酸化してしまいます。
更に、湯を注ぎだしたら、必ず、蓋を外し、茶葉を冷却しましょう。この動作は非常に重要なのですが、意外に知られておりません。冷却することで、酸化を防止し、茶葉を新鮮な状態に保つのです。
40mlの湯に対して1gの茶葉をご使用ください。200mlの場合、200/40=5gと言う計算になります。
このような容器があると、茶葉をこぼさずに取り扱うことが出来便利です。
朱泥の急須が適しています。湯温が下がりづらく、鉄分が溶出するために味をより豊にしてくれます。
まず急須に沸騰した湯を注ぎ、温めます。冷たい急須にいきなり茶葉を入れ、湯を注いだのでは、温度が下がってしまうため、事前に熱してください。
5g相当の茶葉を入れてください。薄いお茶が好みの場合、用いる茶葉の量は少なめにしてください。
急須の中に茶葉が入っている様子です。目安としては、底が茶葉で隠れる程度です。
湯は出来るだけ低いところから勢いよく注ぎ入れてください。写真のような注ぎ方は湯の温度を下げてしまうため良くありません。
泡を切るようにフタをし、蒸らしてください。
お茶をカップに注いでください。
右側から注ぐのが基本です。
濃度を一定にするため、交互に注ぎます。
最後に注いだお茶(一番左)には、茶葉片が含まれておりますので、自分用にしてください。
常温にて保管されることをお薦めいたします。
お茶は湿度に弱く、水分を少しでも吸収した場合、即劣化が開始されます。
水分は以下のような状況で意図せず吸収されますのでご注意ください。
実際、茶葉が劣化する最大の原因は4と5のようです。
冷蔵庫に保管した場合、袋の内部は冷えており、陰圧になります。テープなどでしっかりとシールしていても、かなりの率で外気が中に進入し、結露を起こします。茶葉を結露してしまった場合、2-3日で香りが劇的に変化します。
出来る限り、常温で保管し、しっかりと乾燥した部屋でシールをすることで湿度を避けて保管してください。開封したら数ヶ月内に消費してしまうのが理想です。
未開封で真空包装されている商品につきましては、1年以上の保管が可能です。更に熟成を進めたい場合、常温にて、未開封のまま(真空包装のまま)保管してください。尚、購入直後のままの品質を維持されたい方は冷蔵庫にて保管してください。冷蔵庫に保管された場合は、必ず、24時間かけ常温に戻してから開封するようにしてください。半日もおけば大丈夫と思われがちですが、茶葉は大変表面積が大きく、天然の断熱材と言っても過言ではありません。手で触ってみると、既に常温に戻っているように感じられますが、内部は冷えており、十分に温度を常温に戻すには24時間必要です。尚、一端冷蔵庫からだし、開封された後は、常温にて保管してください。秋~春は外気の温度が低いため、常温保存をしても数ヶ月以上美味しい状態を維持することが出来ます。
市販の商品で、真空状態を作り出すことの出来るタッパーがございます。普及品ではありませんが、お茶の保存には最適ですので、それらの特殊容器を求められるのも良いかと思います。
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