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所持品で決まる信用度

[2012.03.17] Posted By

アジアで仕事をしていると、仕事づきあいの中心は中国系の人が多く、日本とあまり変わらない感覚になるときがあります。
中国系の人は、文化的にも、人の付き合い方にしても、日本人と非常に似た所があるため、泊まりがけで共に行動していてもあまり疲れません。
ただ、アジアの場合、日本と比べものにならないほどに体裁を気にする場面があります。以下、私の友人から聞いた2つの話を紹介します。
その1 エンジニアリング会社経営
彼は当初マレーシアの国産車に乗っていたのですが、仕事上どうしても都合が悪いとのことで、本田アコードを買いました。マレーシアでは本田アコードは400万円を超えます。
「そんなに贅沢しなくても良いのに」と思うのが日本人の一般的な感覚です。彼は私の親友ゆえに、私も「何でそんなに贅沢な買い物をするのか」と問いただしました。
日本の場合、社長でも軽自動車で営業に回っていた方が好感を持たれます。しかし、マレーシアの場合、全く逆なのです。
例えば、お付き合いのある業者のところへ、国産車で行った場合、彼は金回りが悪いと判断され、以降、信用取引をさせて貰えません。常に支払いを請求され、お金を取り立てられるそうです。
お客さんからも、大きなプロジェクトはくれません。
「この程度の車に乗っている業者では、この規模のプロジェクトは無理だろう」と車で判断されてしまいます。
私が以前努めていた会社の役員の女性は、同じく中国系の人でした。
彼女はベンツを買ったのですが、当時私が努めていた会社の経営者は、「お客さんのところにベンツでなんか行ったら、お客さんにひんしゅく買うよ!」と言って、大反対していた事を思い出しました。
日本の感覚で考えたら、経営者の言うことは間違っておりませんが、マレーシアでは逆です。当時は気がつきませんでしたが、今になって、なぜ、当時役員の人がベンツを買いたがったのか分かる気がします。
その2 プロカメラマン
彼は安いレンズや機材も上手に使って良い写真を撮るイベントカメラマンです。
私が高額なカメラばかりに目を向けていると、「良いレンズやカメラは必要ない」と、常に一番効率的な道具類を薦めてくれる貴重な友人です。
そんな彼の話です。彼はイベント会場に撮影に行く際、そんなに高くない機材を持って行きました。実際、その機材で十分な性能を発揮できると判断したからです。
ところが、イベント会場に着くなり、担当者に呼び出され、「こんなに高いお金払っているのに、オモチャ持ってきたのか?」と怒られたそうです。
彼は非常にショックを受けたのですが、よくよく考えた結果、高価なカメラを買い、レンズもバズーカ砲のような巨大なプロ用のレンズを持ち歩くことにしたそうです。
すると、その日から、イベント会場に着くなり、色んな人が、「素晴らしい機材ですね」「これ物凄く高いでしょ」「さすがプロは違うなあ」とすり寄ってくるようになったそうです。
更に、イベント会場にいる、同業者が、次ぎ次と彼のところに来ては、名刺を渡し、「実は私もイベントを主催しているので、次回は私のところでも撮影もお願いします。」とどんどん仕事が入るようになったそうです。
マレーシアを初めとするアジアのの場合、所持品の質で評価が変わるときがあります。
郷に入ったら郷に従えと言いますが、アジアで働くために意識しておかないといけない感覚です。

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