品質の高いお茶で昆布の代わりに出汁が取れる?!

[2012.10.15] Posted By

昆布出汁についてですが、昆布出汁には2つの目的があります。

  1. グルタミン酸ナトリウム(味の素の成分)を出し、旨味を増すこと。
  2. 2つめは余り知られておりませんが、水の味自体を美味しくする効果です。

昆布によるコクは鉄分などのミネラルが関係

2つめの効果には昆布に含まれる鉄分が関係しております。より寒い地方で作られた昆布ほど成長が遅く、細胞が小さく、機能性物質を多く含み、また、鉄分が凝縮されております。
逆に、暖かい地方で収穫された昆布に関しては、成長が早いために昆布を構成する細胞が大きく、ゆえに含まれるミネラルも少ないのが特徴です。品質の高い昆布、つまり、鉄分の多い昆布を水に通すと、水が軟らかくなり、コクが増します。非常に質の良い昆布は、煮る必要が無く、水をくぐらせるだけでよいと聞いたことがありますが、正にこの事です。これは鉄分の多い、高品質のお茶を水に通したときと同じ効果です。質の良い昆布を、お茶に一瞬触れるだけでお茶の味は非常に円やかになりコクが増します。

鉄分の多いお茶には昆布と同じ働きが

逆に、高品質のお茶を一枚湯に入れるだけで、味にコクが増し、質の良い昆布を使うのと同じ効果が得られます。
私が水炊きを作るときは、宇治煎茶 鷲峰山白鶯山古樹生茶鳳凰単叢烏龍茶などを一枚湯に入れます。湯に強いコクが出て、飛躍的に美味しくなります。
北大路魯山人は昆布で出汁を取るときに、「湯をさっと通すだけで十分」と記しておりますが、当然さっと通しただけではグルタミン酸ナトリウムは溶出しません。このさっと通す真の目的は、鉄分により水の味をコクを増すことなのでしょう。

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