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中国福建省の安渓に数日間滞在し、安渓烏龍の仕入を行いました。安渓と言えば鉄観音の産地として非常に有名なお茶の生産地域です。また、安渓はミン南地方と呼ばれ、東南アジアの華僑、台湾人の故郷としても知られております。

安渓鉄観音は中国でもトップクラスの農薬使用量

安渓に出張した一番の目的は日本の農薬基準を満たす鉄観音を仕入れることです。安渓のお茶は中国国内での人気が高く、他産地のお茶と比べると、国内需要がその殆どを占めます。中国では未だ消費者の間での農薬に対する意識があまり高くなく、ゆえに、国内販売を主力としている安渓鉄観音に関しては、農薬が多種多様に使われております。特に、他のお茶よりもやや遅くに摘まれる鉄観音の場合、虫害を受けやすく、中国のお茶の中でも鉄観音ほど突出して農薬使われるお茶は他に類を見ません。このような状況により、安渓で無農薬、或いは日本の農薬基準に合致したお茶を探すのは非常に難易度が高いのが実情です。

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品質的に不満足な有機栽培茶

安渓にも有機茶園は存在します。もちろん、有機茶園から購入すれば、農薬問題は問題ありません。ただ、私にとって有機茶園から鉄観音を購入するという選択肢はありません。それは、特に中国の場合、有機茶園産の品質が極めて良くないためです。一般に、中国で有機認証を取得するためには、審査や諸々で日本円にして数百万円の費用がかかると言われております。また、数年毎に認証を更新するわけですが、そのたびに再び100万以上の費用がかかります。このような重い投資ゆえに、有機認証を取得している茶園は大手の経営が殆どです。有機認証取得のために、非常に多くのお金を費やしているために、肥料(有機ですが)を大量に施し、成長を極限まで高めている茶園が殆どです。結果的に農業の点でも、製茶の点でも「量産」になりがちで、これまで有機茶園の鉄観音で満足の行く品質に出会ったことがありません。

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大手工場での鉄観音の手選別風景

茶園を所有する農家に日本基準の作り方を依頼

このような事情から、日本の規準に合致し、かつ、質の高いお茶を仕入れるためには、有機栽培企業を数当たるよりも小規模で質の良い鉄観音を作っている生産農家を指導することで、日本基準に合致した農薬プログラムに準じてお茶の生産をして貰う方が現実的と考えております。このような事情から今年は鉄観音の仕入は行わず、来年以降を見据え、農薬の使用基準等にかんする話し合いに終始しました。今年生産した鉄管音は仕入れませんでしたが、生産者が今年作った鉄観音の農薬370種類を私が分析することで、実際に検出される農薬とその量を再評価し、具体的に農薬を見直すことにしました。来年以降、良い鉄観音が仕入れられることを祈っております。

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