渋味が無くやわらかなダージリンセカンドフラッシュにびっくり!

[2013.09.20] Written By

しばらく前にダージリンの2ndフラッシュを発売したのですが紹介し忘れておりました。
私はこれまであまり2ndフラッシュは少し苦手としておりました。と言うのも、暖かくなってから摘まれることが多い2ndフラッシュの場合、渋味が強く、胃が痛くなるためです。2ndフラッシュと言えば、マスカテルフレーバーが有名で、ウンカが噛んだ茶葉から作られた紅茶は、マスカットのような、蜜のような甘い香りがします。ただ、香りはよいものの、渋味が強いお茶が多くそれが私が苦手としていた理由でした。

シンブリティンリンの2ndフラッシュ

今年の5月の頭のことですが、シンブリの茶園の販売担当者から電話がありました。シンブリのテインリン産の2ndフラッシュがあるから試してみないかという電話でした。ただ、セカンドフラッシュはあまり興味がないという旨の話をしたところ、このお茶は普通の2ndフラッシュとは全く違うので、試しに飲んでみて欲しいと言いと言われ、サンプルを送って貰うことになりました。

シンブリティンリン地区の2ndフラッシュはまるでファーストフラッシュ

サンプルを受け取り、飲んだときに正直驚きました。茶葉の質は1stフラッシュそのもので、とてもやわらかく、ボディが極めて強く、さらに、完璧と言って良いレベルに発酵が制御されておりました。また、どんなに濃く淹れても全く渋味が無く、胃が弱い私でも、何杯でも飲めるお茶でした。このお茶は、2ndフラッシュと言っても、4月に摘まれたお茶です。まだ、1stフラッシュが残っている時期に摘まれているために、2ndフラッシュでありながら春摘み茶の性質を有しており、茶葉には毛に覆われた芽が沢山含まれておりました。ただ、ダージリンは4 月ともなると外気温が高くなることから、お茶をしっかりと発酵するには最適な環境になります。発酵室の室温も高くなり、発酵がしっかりと出来ていることから、茶葉は美しいオレンジ色をしており、甘い蜜のような香りがします。因みに、ここで言う、蜜のような香りとは蜜香のことではなく、甘露飴のような、純粋に甘い香りがします。

ティンリン地区のお茶はとにかくボディがすごい

数あるダージリンのお茶の中でも、シンブリのティンリンは極めて質の高いクローナル種のお茶が出来ることで知られております。この地域の土にはカルシウムなどのアルカリミネラルが豊富に含まれており、季節に関係無く、ボディが極めて強いお茶が出来上がります。ダージリンティのような発酵茶の場合、ボディはとても大切な要素です。ボディの強いお茶は、香りが強く感じられ、味もふくよかに感じられます。これはお茶ばかりでなく、ワイン用のブドウやミカンなど果物を作る上でも重要な要素です。ティンリン地区のお茶が高い名声を博しているのは、カルシウムが豊富な土壌が生み出す豊かなボディが関係しております。

ダージリンセカンドフラッシュ

ティンリン地区のオータムナルにも期待

テインリン産のダージリンティは既にファーストフラッシュと2ndフラッシュをラインアップに有しております。もし、オータムナルでも良いロットがあれば是非仕入れたいと考えております。また、ダージリンティは熟成によりさらに香りが濃厚になります。今後、良質のダージリンティは多めに仕入れ、売れ残った分については熟成にまわそうと考えております。

興味のある方は以下のページをご覧ください

https://hojotea.com/item/b30.htm

日本茶(緑茶)、中国紅茶、白茶、プーアル熟茶、プーアル生茶、ジャスミン茶、烏龍茶という厳選された茶葉7種のお試しセット

この記事に関連するHOJO Teaの商品


関連記事 RELATED ARTICLES

お茶に関する最新情報を確実にキャッチするには? SOCIAL NETWORK

1,Twitterをフォローする。2,FaceBookで「いいね!」を押す。3,メールマガジンに登録する。という3つの方法で、お茶に関する最新情報をキャッチすることができます。今すぐ下のツイッターフォローボタンや「いいね!」をクリック!

メールマガジン登録で無料サンプルをもらおう!
メールマガジンにご登録いただくと無料のサンプル茶葉のプレゼントや希少商品の先行購入など様々な特典がございます。ソーシャルメディアの購読だけでなく、メールマガジンへのご登録もお忘れなく!

HOJO TEAオンラインショップNEWS一覧を見る

ジャスミン茶の常識を覆す!プーアル熟茶を使った斬新な味わいの黒ジャスミン茶(黒茉莉茶)
私たちは完成したジャスミン茶を仕入れるのではなく、自分たちで選んだ原料をジャスミン工場に持ち込むことで、オリジナルのジャスミン茶を特注生産しています。これまでにも、プーアル生茶を原料としたプーアルジャスミン茶、古樹銀針( …
中国でもレアな薫香の高級正山小種、奇種伝統式が登場!
正山小種には、松の木を燃やしてお茶の乾燥を行うことで薫香を呈するタイプと、甘く華やかなフルーツ香が特徴のタイプの2系統のお茶があります。それぞれ全く異なる香りがするお茶ですが、一般的にフルーツの香りがする正山小種は高価な …

最新の記事 NEW ARTICLES

ジャスミン茶の常識を覆す!プーアル熟茶を使った斬新な味わいの黒ジャスミン茶(黒茉莉茶)
私たちは完成したジャスミン茶を仕入れるのではなく、自分たちで選んだ原料をジャスミン工場に持ち込むことで、オリジナルのジャスミン茶を特注生産しています。これまでにも、プーアル生茶を原料としたプーアルジャスミン茶、古樹銀針( …
中国でもレアな薫香の高級正山小種、奇種伝統式が登場!
正山小種には、松の木を燃やしてお茶の乾燥を行うことで薫香を呈するタイプと、甘く華やかなフルーツ香が特徴のタイプの2系統のお茶があります。それぞれ全く異なる香りがするお茶ですが、一般的にフルーツの香りがする正山小種は高価な …
プーアル生茶は発酵茶?それとも緑茶?という議論
プーアル茶というと、発酵茶の代表格のように各書籍には書かれております。 プーアル茶は分類的には、黒茶に分類されることから、後発酵茶と定義されている事が一般的です。 しかし、プーアル茶と言ってもプーアル生茶とプーアル熟茶の …
武家寨古樹生茶 2022 秋茶 散茶を発売
  武家寨古樹生茶 散茶 2022の秋摘み茶を発売しました。 https://hojotea.com/item/d116.htm 秋のお茶は、個性がはっきりしており、春茶とはまた違った美味しさがあります。 高山 …
お茶で絶対にやってはいけない2つの保存法
お茶を保存する上で絶対に避けるべき保存方法を2つ紹介します。 冷蔵庫・冷凍庫での保存が劣化に寄与 お茶は冷蔵庫にいれておけば新鮮という印象がありますが、実は冷蔵庫はお茶を急速に劣化する大きな原因の1つです。 冷蔵庫がなぜ …
HOJOのオリジナル茶、プーアルジャスミンパールが入荷
HOJOのオリジナル商品であるプーアルジャスミンパールの新茶が入荷しました。 このお茶はHOJOの商品の中でも、群を抜いて人気のある銘柄ですが、長いこと在庫切れとなっておりました。 未だ試した事の無い人には、是非試して戴 …
知れば納得!お茶摘み時期と品質の関係
お茶のシーズンが始まると、春一番最初に市場に出てくるお茶は非常に高値で取引されます。 日本に限らず、中国緑茶やダージリンでも同じような傾向が観察されます。 お茶愛好家や茶商の中には早摘み=正義と捉える「早摘み原理主義」の …
舘正規氏作の萬古急須と湯飲みを発売
三重県四日市市の無形文化財、舘正規氏の萬古急須と湯飲みが多数入荷しました。 https://hojotea.com/item/banko.htm 萬古急須は、日本茶やプーアル熟茶、ジャスミン茶、各種花茶などと相性が良い土 …
想像以上に奥が深く面白いお茶の焙煎技術
お茶には焙煎という加工法があります。中国茶における焙煎は非常に奥が深いので、少し掘り下げて紹介したいと思います。 尚、焙煎は、中国のお茶業界では烘焙とか、炭焙などの言葉で呼ばれます。 香ばしさを引き出すだけではない焙煎技 …
サツマイモのような甘い香りがする白茶、甜香白牡丹を発売
甜(てんこう)とは甘い香りを指す言葉です。2020年産の白茶を、約2年間無酸素で熟成させ、独特の甘い香りに仕上げました。 雲南省の茶園標高2000mの自然栽培茶産の1芽1葉の茶葉から作られた2019年産の白茶を数年間保存 …

PAGETOP