- ホーム >
- お茶のコラム-雑学-歴史-文化
こんなお茶には要注意!飲まずにお茶の品質を予想する3つの方法
- [2013.01.25] Written By 北城 彰(Akira Hojo)
インターネットの画面、小売店の店頭で、試飲せずにお茶の善し悪しの目星が付けるための3つの方法を紹介します。
茶葉の保存方法
お茶の保存は無酸素状態が基本です。酸素を除去せずにお茶を保存した場合、お茶は日に日に劣化します。脱酸素剤の有無がお茶の鮮度を評価する重要なポイントになります。
特に6月〜9月のような暑く湿度も高い時期にはお茶は1週間もすれば目に見えて劣化します。このような理由から、お茶は完全に酸素を除去した状態でシールして保存することが基本です。ちなみに、真空包装機は99%の酸素を除去しますが、残り1%の酸素を除去することができません。したがって、脱酸素剤を使用することはたいせつです。
小売店で量り売りをしている場合、容器に入っていたとしてもお茶は常に酸化し続けます。量り売りしている店舗の場合、お茶の品質変化に気が付いていない、或いは、取り扱っている茶葉の鮮度がもともと低く、劣化を気にしないのいずれかでしょう。
シールしない状態で冷蔵庫にいれてある場合は、さらに問題です。お茶は冷蔵庫から出すと必ず結露します。茶葉表面に水分が付くため、数日で急速に酸化劣化します。
私は国外からお茶を仕入れる際も、可能な限り現地で脱酸素パック、それが無理な場合、アルミ2重包装で日本へ送ります。それほどに、お茶の保存環境を管理することは重要です。
「最高級」という言葉を多用している場合
最高級という言葉は、もっとも高級という意味です。スポーツで言えばオリンピックで金メダルです。自社の商品の中で最高級というのは言えても、中国最高級などとはとても恐れ多くて言えるものではありません。
私も原料を買い付けする際には、情報の客観性を重視します。重要なのは自分の求める品質を仕入れることであり、その為に、茶園、樹齢、環境、製法、保存法などの一つ一つの情報を求めます。
最高級という言葉を使っている売り手がいたとしたら、客観性が欠けていると即座に判断するでしょう。
等級が多用されている
お茶には本来等級は存在しません。それは日本の農家であっても同じです。例えば、日本のお茶農家、リンゴ農家、ミカン農家、100ある農家の品質はそれぞれ全く異なります。それぞれの農家で作られる果物やお茶を一律に等級分けすることはできません。
もちろん、農協のような流通会社が介在すれば、そこの規準により特級、超級、1級と分けられる場合があります。大きさの規準だったり、形の美しさで等の物差しに基づき等級が決まります。
お茶のばあい、高級茶になればなるほど生産量は小規模となります。間に原料問屋が1人はいる程度で、ほとんどが個人ベースでの取引となります。このため本来高品質のお茶に等級などはありません。1種類のお茶に対して数百種類のロットがあるのに等級などを付けようがありません
等級が存在するのは、大きな工場(例えばキームン紅茶工場)で作られた場合です。工場内での規準により等級が付けられます。ダージリンティの場合も大きな工場で作られているために等級がありますが、ダージリンの等級は茶葉の形状や状態を説明するためのものであり、品質の上下を示しているわけではありません。
もう一つのケースとしては、大手の貿易会社からお茶を購入している場合、貿易会社はお客さんに分かり易いように独自の等級をもうけます。
と言うのも、彼らは量を扱かってなんぼの商売です。さらに、同じ鉄観音でも10種類以上持っているため、コード代わりに等級を付けております。もちろん、貿易会社から良いお茶を仕入れることは限りなく不可能です。
日本国内外で、超級、特級、インペリアルグレード、宮廷級など、様々な級が見られますが、これらの等級が付いているお茶は、工場製か、貿易会社経由の仕入れ、或いは、販売店が独自に等級を付けている場合がほとんどです。
等級付けは客観的な情報を提供する代わりの権威付けに過ぎません。お茶を買うときは判断基準となる客観情報が提供されているかどうかが重要なポイントです。面接で人を選ぶときと同じで、お茶を選ぶときも履歴書に書かれているような正確な情報が必要です。
以上、3つの品質判断のポイントを紹介しました。もし、これら全てのマイナス点が当てはまるお茶を見つけたら、是非飲んでみてください。私の言っている意味を実感できると思います。
1,Twitterをフォローする。2,FaceBookで「いいね!」を押す。3,メールマガジンに登録する。という3つの方法で、お茶に関する最新情報をキャッチすることができます。今すぐ下のツイッターフォローボタンや「いいね!」をクリック!
- メールマガジン登録で無料サンプルをもらおう!
- メールマガジンにご登録いただくと無料のサンプル茶葉のプレゼントや希少商品の先行購入など様々な特典がございます。ソーシャルメディアの購読だけでなく、メールマガジンへのご登録もお忘れなく!
- 大雪山野生茶(生茶)2023年・2024年産 同時発売
- 大雪山野生生茶の2023年産と2024年産を発売しました。 2023年産については、マレーシアの倉庫で1年間熟成しております。 https://hojotea.com/item/d27.htm 雲南省でも入 …
- 佐渡無名異焼作家の渡辺陶三作:野坂粗土還元急須が入荷
- 野坂粗土還元焼成の茶器を発売しました。 今回入荷したモデルは、茶壺(後手急須)、フリーカップ、マグカップの3点です。 https://hojotea.com/item/tozo_nosaka_reduction.htm …
最新の記事 NEW ARTICLES
- 大雪山野生茶(生茶)2023年・2024年産 同時発売
- 大雪山野生生茶の2023年産と2024年産を発売しました。 2023年産については、マレーシアの倉庫で1年間熟成しております。 https://hojotea.com/item/d27.htm 雲南省でも入 …
- 佐渡無名異焼作家の渡辺陶三作:野坂粗土還元急須が入荷
- 野坂粗土還元焼成の茶器を発売しました。 今回入荷したモデルは、茶壺(後手急須)、フリーカップ、マグカップの3点です。 https://hojotea.com/item/tozo_nosaka_reduction.htm …
- 佐渡島の渡辺陶三製作:野坂粗土酸化焼成の茶器が入荷
- 佐渡島の陶芸家、渡辺陶三氏による「野坂粗土酸化焼成」の茶器を発売いたしました。 https://hojotea.com/item/tozo_nosaka.htm 野坂は佐渡島の沢根にある地区名で、相川金山に …
- 2300mの野放茶園産、高山白茶を発売
- 高山白茶を発売しました。 このお茶の茶園には、次の2つの特徴があります。 1. 標高2200-2300mに位置する茶園 2. 完全に野生化したお茶の木で構成される野放茶園 非常に理想的な環境ゆえに、お茶の品質も素晴らしく …
- 標高2100mの無農薬・無肥料茶園産の高山紫茶2024
- 2024年産の高山紫茶を2種類発売しました。 https://hojotea.com/item/d53.htm 2種類とも、同じ生産者が同じ地域内に保有する茶園の茶葉ですが、茶園の位置が異なり、また、生産日も異なります。 …
- 大雪山野生茶(普洱生茶)2024の散茶を限定発売
- 大雪山野生茶は、雲南省臨滄市永徳県の大雪山に自生する野生のカメリアタリエンシスから作られたプーアル生茶です。 野生茶とは 野生茶とは、樹齢が高いお茶や野生化したお茶ではなく、山に自生している天然のお茶を指します。 過去に …
- 鳳凰単叢烏龍茶の産地、潮州市鳳凰鎮を訪問(2024)
- 先月、鳳凰単叢烏龍茶の産地である潮州市鳳凰鎮へ、仕入れと生産者との打ち合わせを兼ねて出張しました。ちょうど台風の時期と重なり、山から潮州に戻れなくなるなどのハプニングもありましたが、無事に仕入れを終えました。鳳凰鎮にはこ …
- 前川淳蔵作の伊賀天然朱泥急須、宝瓶各種入荷
- 前川淳蔵作の伊賀天然朱泥の茶器が入荷しました。 今回入荷したのは、丸型宝瓶、急須、絞り出し、茶海です。 https://hojotea.com/item/maekawa_iga.htm 数百年前に古琵琶湖の湖底に沈殿した …
- 佐渡島:渡辺陶三作、無名異上赤茶壺と宝瓶が入荷
- 渡辺陶三氏作の無名異常赤急須および宝瓶が入荷しました。今回の入荷品は、後手タイプが中心です。 https://hojotea.com/item/tozo_joaka.htm 非常に稀少な上赤 「上赤」は、佐渡島の相川金山 …
- 非常に稀少な野生茶、永徳野生白茶2024を発売
- 永徳野生白茶を発売しました。このお茶は2021年に一度発売されましたが、瞬く間に売り切れ、その後の入荷はありませんでした。質が高く、個性的な香りで当店でも非常に人気の高いお茶です。 永徳野生茶は、雲南省臨滄市永徳県で、牛 …
- HOJO通販新着
- 特集
- メールマガジンバックナンバー
- お茶の種類
- お茶の産地
- 茶器・急須
-
お茶のコラム-雑学-歴史-文化
- お茶を楽しむ
- お茶の作り方-製法
- お茶の品質を決める各種要素
- お茶の成分と効能
- お茶の安心と安全
- 食品
- お茶ビジネスの運営・記録
- 趣味活動
- お茶のランキング-おすすめ
- お茶に関する動画
- お茶に関するQ&A
- メディア掲載
- an anにてジャスミンパールが紹介されました。
- an an 「マガジンハウス出版」 No.1865、2013年7月24日号「夏のお取り寄せ」特集で弊社のジャスミンパールが紹介されました。
- マレーシアの全国紙 “Star Newspaper”に掲載して貰いました。
- 先日、マレーシアの全国紙「Star Newspaper」でHOJOの特集をしてくれました。 Starはマレーシアで最も購読数の多い新聞で、マレーシアのメディアでは最も影響力の大きな新聞です。 新聞の内容は、茶器によりお茶 …
住所:Lot No. T-215, 3rd Floor, Mid Valley City, Lingkaran Syed Putra 59200 Kuala Lumpur