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2019年より君山島の生産会社が他の会社の経営下に入ったことでお茶の値段が下がりました。新しい経営者に変わったことで品質についても改善されました。
君山銀針は黄茶に分類され、その黄茶の中でも最も有名なお茶です。生産量が年間数百キロと少ないことから、高品質の君山銀針は中国国内でその殆どが買われ、海外には殆ど出ることがありません。
君山銀針は緑茶や烏龍茶のように香りの強いお茶ではありません。香りはやや甘く、新鮮なタケノコの皮をむいた時のような個性的な香りがします。
君山銀針の素晴らしさは、香りではなく、その味にあります。一口飲んだ瞬間に、お茶は喉の奥にグッと入ります。鉄分などのミネラルが大量に含まれているため、香りも味も、奥行きがあり、お茶の味が立体的に感じられ、香りとお茶の甘みが喉の奥に1時間近く残ります。これと言って、強い特徴があるわけではないのですが、深い喉韻のお陰でとても良い気分になります。
但し、この特徴を有する君山銀針は極めて限られた品種のみとなり、おそらく国内はおろか、中国国内でもでは殆ど入手が不可能と推察されます。君山銀針には黄茶タイプと緑茶タイプがあります。どのような加工法で作られるかにより、黄茶になったり緑茶になるわけですが、正直加工法は品質を決める上で重要な要素ではありません。
但し、君山島で作られたお茶の場合、良い品質の茶葉は黄茶用に用いられるため、緑茶タイプの場合自動的に低級品で作られたお茶と言うことになります。但し、黄茶タイプでも1番茶、2番茶とあります。強い喉韻を求めたら、一番茶しか選択肢はありません。それゆえに、弊店の君山銀針は大変高額です。
君山銀針は君山島という島で作られたお茶ですが、この島の標高は極めて低く、一見すると高級茶が作られる茶園には見えません。 実は良い君山銀針を得るためには、在来種(中国では混合種とよばれる)から作られた茶葉が重要です。この在来種は、100年以上も前に植えられました。あまりに昔に植えられたため、品種を同定することが出来ません。老樹の場合、根が非常に張っており、茶葉の成長が遅いため、ミネラルの濃い美味しいお茶が出来ます。更に、在来種の場合、最近植えられた品種と異なり、根の長さが極めて長くこれも品質に大きく寄与しております。
実際、湖南省に行くと、どこへ行っても君山銀針が売られております。君山島で作られた君山銀針はたったの数百キロであることを考慮すると、一般に売られているお茶は、その殆どが君山島外で作られております。君山島外の茶園の場合、お茶の木が新しく、君山銀針特有の喉韻は得られません。喉韻がない君山銀針はただの物足らないお茶でしか有りません。
私が付き合いのある中国お茶会社の元同僚が君山銀針の生産会社の管理職をしており、そのつてでごく少量のみ君山島産の黄茶タイプを入手することが出来ました。
このお茶はお茶のあり方を考えさせてくれるお茶です。お茶を飲むと言うより、茶葉を少しだけ湯に入れることで、お湯の水質が激変します。むしろ、「水質を最高レベルに高めてくれるハーブ」と定義した方が良いのかもしれません。
君山銀針は中国の皇帝が愛飲したお茶でもあります。
皇帝は毎日様々なお茶を飲んでいたわけで、それだけに、シンプルな香りと喉韻の強い君山銀針のようなお茶を好んで飲んだのではないでしょうか。
尚、君山銀針の茶殻を味噌汁に通したり、ご飯を炊くときに一緒に入れると、食事の味が意外な程変わります。是非お試しください。
悶黄と呼ばれる黄茶独特のプロセスにより、茶葉に含まれるカテキンなどのポリフェノールを、時間をかけて酸化させます。悶黄の結果、黄茶特有の明るい黄色、清香、甘く爽やかな味が形成されるのです。 現在、君山島以外の周辺地域で作られたお茶も君山銀針として販売されておりますが、君山島と生育環境が異なる為、また、生産ノウハウの違いから、「君山島産の君山銀針」には品質的に及んでおりません。また、君山島産の君山銀針でも、緑茶タイプも生産されておりますが、日本では、それらが「黄茶」として販売されていることがあります。 HOJOでは黄茶に拘り、更に3つある黄茶タイプの中でも最高品質と言われるAAAグレード、中国政府の外国首脳陣へのギフト茶を自社標準としてラインアップしました。 |
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記録によると君山銀針は唐の時代(618~907年)から作られていたそうです。過去には年間生産量が0.5kgだけだった君山銀針ですが、今日でも年間に300kgしか生産されません。
唐の時代、唐の皇帝太宗の娘(皇女)である文成公主がチベットに嫁いだ際、嫁入り道具の一つとして選んだと言われております。
君山銀針は5代の時代より皇帝の献上品となり、その後も宋、元、明、清朝と引き継がれました。唐と宋朝の時代、君山銀針は黄翎毛(黄色い尾の毛)或いは、白鶴翎(白い鶴の羽毛)と呼ばれました。更に、君山銀針表面にびっしりと生えた白い毛から白毛尖(白い毛の針)とも呼ばれ、清朝になり初めて君山銀針という名称が与えられました。
君山島は中国湖南省、岳阳の北東15kmに位置する洞庭湖に浮かぶ島です。島内の茶園は、島内の大小72の山に沿って広く分布しております。君山島の茶園が特別な理由は、
これらの要素により、君山島の茶葉は豊富なアミノ酸を含み、ふっくらとした独特の形状を呈しております。
君山島は幾度と無く紛争に巻き込まれ、その都度、茶園の所有者が変わったことから、その品種は明確に分かっておりません。
最高級の君山銀針は春に出芽した1番の芽のみから作られます。1つの芽には4~5枚の幼葉が含まれております。摘採は極めて厳しい基準に基づいて行われます。まず、芽の全長は25-30mm、幅は3-4mm、2mmの茎を一緒に摘まねばなりません。
更に、以下に示すような、10種類の品質不合格基準が設けられております。
1)過度に成長した芽、2)曲がった芽、3)中身が詰まっていない芽、4)紫色に変色した芽、5)風により痛んだ芽、6)虫食い痕のある芽、7)虫害の影響を受けた芽、8)やせすぎた芽、9)雨天直後の芽、10)朝露のついた芽
摘採は非常に厳しい基準に基づき行われるため、ベテランでも1日に0.5kgしか収穫できないそうです。因みに、0.5kgには10,000個の芽が含まれるそうです。
清明の4日前から10日後までの合計14日の間に摘まれた芽が最高品質の芽と言われております。 春1番に発芽した芽の付け根には「魚叶」と呼ばれる、芽を寒さから守るための「がく」のようなパーツが付いていることから、高級茶を見分ける使用として用いられます。
無農薬栽培であるため、お茶の木は痩せており、収穫量は非常に限定されます。 |
黄茶の加工で最も特徴的なのが悶黄と呼ばれる工程です。緑茶と同じように殺青された茶葉は、初包から復包から成る悶黄により、黄茶独特の色と香りを作り出します。
中国茶の殺青は日本の緑茶の様に蒸気で蒸すのではなく、釜炒りと言われる方法にて行われます。釜炒りとは文字通り、フライパンのような金属釜で炒ることです。尚、殺青の目的ですが、茶葉を加熱することでPPO(ポリフェノールオキシダーゼ)のような酸化酵素を失活するためです。
この釜炒りの温度ですが、一般的な中国緑茶の場合、釜の温度が200℃に達した時点で茶葉を炒り始めます。釜の温度が非常に高いことから、比較的瞬時に茶葉に熱が回り、酸化酵素が失活します。
黄茶の製造に於いても、まず原料である茶葉を釜炒りにより殺青します。但し、重要な点として、釜の温度は95-105℃という非常に低い温度に保たれます。そして、120-130℃まで徐々に温度を上昇し、その後、今度は徐々に温度を下降させます。
茶葉の温度は非常に緩やかに上昇するのですが、その間、お茶に含まれる酸化酵素は急速にポリフェノールを酸化します。穏やかな温度の上昇は酸化酵素の活性を最大まで高めると言われております。但し、最終的に茶葉の温度が60℃に達した時点で殆どの酵素は失活するため、ポリフェノールが酸化しすぎて紅茶化してしまうことはありません。
殺青の後、木を燃やした炎で乾燥(初烘)を行います。炎は完全燃焼、強めに調節することで木の精油が茶葉に付着しないよう注意します。尚、乾燥後は冷却をすることで、水分の分布を均一にします。
茶葉を牛皮紙に1kgずつ包み陶器に入れ、そして、湿度の高い室内に1~2日おきます。すると、高温多湿の中、茶葉に含まれる酸化ポリフェノールは徐々に自動酸化を繰り返します。この反応には酵素が関与していない為、これは「非酵素的な酸化反応」です。黄茶の特徴である黄色は初包により形成されます。
再び茶葉を乾燥することで、水分の分布を均一にします。 また、熱をかけることで黄茶独特の香りが形成されます。 乾燥後は冷却をすることで水分を一定にします。
再び牛皮紙に包み悶黄が行われます。 初包から復包までは合計で4日間費やされ、この間に黄茶の香り・色・味に寄与する様々な物質が形成されます。 この後、乾燥することで全ての化学反応を止め、最終的な選別を経て君山銀針が完成します。
身近な水と言うことで、水道水をお薦めいたします。水道水を使用される場合は、消毒用の塩素を取り除くため3~5分沸騰させてください。但し、例え沸騰しても塩素を完全に除去することは出来ません。可能な限り、活性炭フィルター付きの浄水器を用い、水中の塩素を除去してください。そうしないと、お茶の香り成分と塩素が共に反応し合い、本来の香りが楽しめません。また、塩素は微生物を殺菌するためにいれられております。殺すのは健康に害のある微生物だけでなく、私達の腸にすむ善玉菌も同様に殺菌してしまいます。また、細胞レベルでも様々な害が報告されており、アレルギーの原因にも成り得ます。
蒸留水や逆浸透膜水の場合、ミネラルを全く含まないために、お茶の味がフラットになりがちです。出来るだけ水道水等、ミネラル水をご使用ください。
尚、ヤカンに付着した水垢(スケール)は決して除去しないでください。クエン酸洗浄などを行うことで、従来のお茶の味が得られなくなってしまいます。
一端使用される水の種類を決められたら、今後、水の種類を変えないように同じ種類の水を使用し続けてください。水の種類が変わった場合、スケールからミネラルが大量に溶出し、暫く使っていると、お茶の味が劇的にまずくなります。同じ水を使用し続けることが、お茶を美味しくいれるための秘訣です。
具体的にはガラス製のロンググラスで飲まれると茶葉の様子が観察できて楽しいです。中国では高級緑茶の喫茶にはロンググラスが用いられます。君山銀針はロンググラスの中で、茎部分を下にして立ち上がり、まるで竹林で笹の葉が上下に舞うかの如く、ゆっくりと上下します。
君山銀針のこのような動きには、芽と共に摘み取られる茎に秘密があります。茎の部分には、葉に水を送る師管と呼ばれる管が走っております。茶葉に湯が注がれると、この師管が急速に水分を吸収することから、茶葉が起きあがるのです。その後、茶葉全体が水分を吸収することで、底へと沈んでゆくのです。
急須でいれられる場合も茶葉の量は同じです。茶葉を急須に入れ、湯を注いでください。湯の温度があつすぎた場合、蓋を取ったままいれてください。いれる時間は1煎目が1分、2煎目以降は半分の30秒位が目安です。お茶は必ず最後の一滴まで出してしまい、蓋とを取って茶葉の温度を低下してください。
1)ロンググラスにテーブルスプーンで2杯分(3g)の茶葉を入れます | 2)必ず一度沸騰させたお湯を使いましょう | 3) お湯をロンググラスの8分目まで注ぎます |
4) そのまま2-3分待ちます | 5) グラスを上下する優雅な茶葉の動きをお楽しみください。 |
常温にて保管されることをお薦めいたします。
お茶は湿度に弱く、水分を少しでも吸収した場合、即劣化が開始されます。
水分は以下のような状況で意図せず吸収されますのでご注意ください。
実際、茶葉が劣化する最大の原因は4と5のようです。
冷蔵庫に保管した場合、袋の内部は冷えており、テープなどでしっかりとシールしていても、かなりの率で外気が中に進入し、結露を起こします。茶葉を結露してしまった場合、2-3日で香りが劇的に変化します。
出来る限り、常温で保管し、しっかりと乾燥した部屋でシールをすることで湿度を避けて保管してください。開封したら数ヶ月内に消費してしまうのが理想です。
未開封で真空包装されている商品につきましては、1年以上の保管が可能です。更に熟成を進めたい場合、常温にて、未開封のまま(真空包装のまま)保管してください。尚、購入直後のままの品質を維持されたい方は冷蔵庫にて保管してください。冷蔵庫に保管された場合は、必ず、24時間かけ常温に戻してから開封するようにしてください。半日もおけば大丈夫と思われがちですが、茶葉は大変表面積が大きく、天然の断熱材と言っても過言ではありません。手で触ってみると、既に常温に戻っているように感じられますが、内部は冷えており、十分に温度を常温に戻すには24時間必要です。尚、一端冷蔵庫からだし、開封された後は、常温にて保管してください。秋~春は外気の温度が低いため、常温保存をしても数ヶ月以上美味しい状態を維持することが出来ます。
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