縄文人に学ぶ信じられない素材と味の関係

[2011.09.03] Written By
sekki03.jpg
前回のブログでは縄文人が使っていた縄文土器は水やお茶の味を美味しくする事について説明しました。
今回は、「石器」について色々調べてみました。
石器は縄文人がナイフ代わりにしていた道具で、縄文土器と共に出土します。私の家の畑からは、その昔、縄文遺跡が丸ごと出土したこともあり、畑の周辺を探し回ると土器の破片やら石器、ヤジリなどを見つけ出すことが出来ます。注意してみると、私の家の周辺で出土する石器の殆どが黄緑色の石で作られております。。
私の家の周辺には天竜川の支流も何本も流れておりますが、それらどの川も花崗岩を中心とする石で構成されており、緑系の石は全く見あたりません。唯一黄緑色の石が豊富にあるのは天竜川の河原です。ここから天竜川までは3-4kmもあるにも関わらず、縄文人が石器を作る際には、常に特定の石を使用している点に興味を持ちました。縄文人には石の材質にこだわりがあったのでしょうか?子供の頃から、石器は硬くないと駄目だから、天竜川の石が使われたと聞かされておりました。家の周りには探せば石英を多く含む石もあり、硬さに関してはこちらの方が上です。但し、石英は硬すぎるので加工に不向きだった為、石英を使って、緑の石を削っていたのかも知れません。
今回は石の材質と味との関係に着目してみました。石器に使われている石をお茶や水に触れ、味の変化を評価しました。
その結果、石器を触れたお茶はどれも味がまろやかになることが判明しました。石器をオレンジジュースにも触れてみました。味が一気に濃くなり、まろやかで、まるで採れたてのジュースのように変化しました。ビールに触れたら、まるで高級ドイツビールのようになりました。
通常、緑や青系の石の場合、亜鉛や銅を多く含むために、茶や水の味をフラットにしたり、渋くしてしまいます。
良い例が、宜興の緑泥茶壺です。緑泥茶壺の場合、どんなに有名の作家が作った作品でも決してお茶の味を良くすることはありません。
このことからも、縄文人が石器に用いていた石で味が良くなるというのは、緑の石としては極めて例外的です。縄文人は石器が味を良くすると言うことを知っていて、この石を選んでいるのでしょうか?昔の調理法と言えば、食材をチョップしたり、磨り潰してたわけですので、石の材質がよい場合、素材の水分と触れ、味が確実に良くなるはずです。
これは偶然の出来事なのでしょうか?
私は縄文人は非常に感性が高く、この様な事実を把握した上で材質を注意深く選んでいたのではないかと考えております。
今後も更に縄文人の研究をしてみたいと思います。
sekki01-2.jpg
自宅から天竜川を臨む:望遠レンズで撮影
sekki02.jpg
石器

日本茶(緑茶)、中国紅茶、白茶、プーアル熟茶、プーアル生茶、ジャスミン茶、烏龍茶という厳選された茶葉7種のお試しセット

関連記事 RELATED ARTICLES

お茶に関する最新情報を確実にキャッチするには? SOCIAL NETWORK

1,Twitterをフォローする。2,FaceBookで「いいね!」を押す。3,メールマガジンに登録する。という3つの方法で、お茶に関する最新情報をキャッチすることができます。今すぐ下のツイッターフォローボタンや「いいね!」をクリック!

メールマガジン登録で無料サンプルをもらおう!
メールマガジンにご登録いただくと無料のサンプル茶葉のプレゼントや希少商品の先行購入など様々な特典がございます。ソーシャルメディアの購読だけでなく、メールマガジンへのご登録もお忘れなく!

HOJO TEAオンラインショップNEWS一覧を見る

大雪山野生茶(生茶)2023年・2024年産 同時発売
大雪山野生生茶の2023年産と2024年産を発売しました。 2023年産については、マレーシアの倉庫で1年間熟成しております。 https://hojotea.com/item/d27.htm   雲南省でも入 …
佐渡無名異焼作家の渡辺陶三作:野坂粗土還元急須が入荷
野坂粗土還元焼成の茶器を発売しました。 今回入荷したモデルは、茶壺(後手急須)、フリーカップ、マグカップの3点です。 https://hojotea.com/item/tozo_nosaka_reduction.htm …

最新の記事 NEW ARTICLES

大雪山野生茶(生茶)2023年・2024年産 同時発売
大雪山野生生茶の2023年産と2024年産を発売しました。 2023年産については、マレーシアの倉庫で1年間熟成しております。 https://hojotea.com/item/d27.htm   雲南省でも入 …
佐渡無名異焼作家の渡辺陶三作:野坂粗土還元急須が入荷
野坂粗土還元焼成の茶器を発売しました。 今回入荷したモデルは、茶壺(後手急須)、フリーカップ、マグカップの3点です。 https://hojotea.com/item/tozo_nosaka_reduction.htm …
佐渡島の渡辺陶三製作:野坂粗土酸化焼成の茶器が入荷
佐渡島の陶芸家、渡辺陶三氏による「野坂粗土酸化焼成」の茶器を発売いたしました。 https://hojotea.com/item/tozo_nosaka.htm   野坂は佐渡島の沢根にある地区名で、相川金山に …
2300mの野放茶園産、高山白茶を発売
高山白茶を発売しました。 このお茶の茶園には、次の2つの特徴があります。 1. 標高2200-2300mに位置する茶園 2. 完全に野生化したお茶の木で構成される野放茶園 非常に理想的な環境ゆえに、お茶の品質も素晴らしく …
標高2100mの無農薬・無肥料茶園産の高山紫茶2024
2024年産の高山紫茶を2種類発売しました。 https://hojotea.com/item/d53.htm 2種類とも、同じ生産者が同じ地域内に保有する茶園の茶葉ですが、茶園の位置が異なり、また、生産日も異なります。 …
大雪山野生茶(普洱生茶)2024の散茶を限定発売
大雪山野生茶は、雲南省臨滄市永徳県の大雪山に自生する野生のカメリアタリエンシスから作られたプーアル生茶です。 野生茶とは 野生茶とは、樹齢が高いお茶や野生化したお茶ではなく、山に自生している天然のお茶を指します。 過去に …
鳳凰単叢烏龍茶の産地、潮州市鳳凰鎮を訪問(2024)
先月、鳳凰単叢烏龍茶の産地である潮州市鳳凰鎮へ、仕入れと生産者との打ち合わせを兼ねて出張しました。ちょうど台風の時期と重なり、山から潮州に戻れなくなるなどのハプニングもありましたが、無事に仕入れを終えました。鳳凰鎮にはこ …
前川淳蔵作の伊賀天然朱泥急須、宝瓶各種入荷
前川淳蔵作の伊賀天然朱泥の茶器が入荷しました。 今回入荷したのは、丸型宝瓶、急須、絞り出し、茶海です。 https://hojotea.com/item/maekawa_iga.htm 数百年前に古琵琶湖の湖底に沈殿した …
佐渡島:渡辺陶三作、無名異上赤茶壺と宝瓶が入荷
渡辺陶三氏作の無名異常赤急須および宝瓶が入荷しました。今回の入荷品は、後手タイプが中心です。 https://hojotea.com/item/tozo_joaka.htm 非常に稀少な上赤 「上赤」は、佐渡島の相川金山 …
非常に稀少な野生茶、永徳野生白茶2024を発売
永徳野生白茶を発売しました。このお茶は2021年に一度発売されましたが、瞬く間に売り切れ、その後の入荷はありませんでした。質が高く、個性的な香りで当店でも非常に人気の高いお茶です。 永徳野生茶は、雲南省臨滄市永徳県で、牛 …

PAGETOP