舘正規作の萬古焼急須が多数入荷

[2023.11.02] Written By


舘正規氏作の、萬古焼急須と湯飲みが多数入荷しました。
https://hojotea.com/item/banko.htm

産地物の土としては優秀な萬古焼の土

HOJOで販売している他の土の茶器は、すべて特注することで、作家にオリジナルの土を使用して製作を依頼しています。ただし、萬古焼に関しては舘正規氏が自ら入手した土で作られた商品を販売しています。その理由は、萬古焼の土が比較的優れており、茶の余韻を伸ばす特性があるからです。当然、HOJOで販売している他のオリジナルの土と比べると、味の変化は控えめです。しかし、この土を用いた急須は雑味が少ない上に、見た目の完成度が高く、日本国内外のお客様から好評を戴いております。

因みに、萬古焼はボディ(味香りの広がりの点)は軽めです。このような個性ゆえに、全てのお茶との相性が良いわけではなく、ダージリンをはじめとする紅茶や台湾の清香系の烏龍茶のように華やかな香りを重要視するお茶、或いは元々もお茶の個性として圧倒的なボディが売りである武夷岩茶のようなお茶にはお勧めしません。日本茶、焙煎の強めの烏龍茶、プーアル茶、白茶、ジャスミン茶などに用いるのがお勧めです。

萬古焼の紫泥について

萬古は通常「紫泥」と呼ばれますが、実際の陶土は黄土色をした、典型的な朱泥です。宜興や常滑の朱泥焼きのように酸化炎で焼いた場合、朱色になります。しかし、萬古焼は窯で焼く際、ガス還元を行うことで、陶土に含まれる鉄を還元し、鉄の還元色である濃い青色に変化します。その後、ガスの炎を止めた際、1000℃を超える余熱で加熱が継続されるため、その際に表面が酸化して赤色化し、元の濃い青と赤の混合色である小豆色に変化します。実際、萬古焼を割ると、内部は濃い青色(青黒色)をしています。したがって、萬古焼は通称「紫泥」と呼ばれますが、実際は還元朱泥であることを理解する必要があります。

作家の工房訪問による現地直接仕入れ

舘正規氏は四日市市の無形文化財に指定されており、非常に優れた急須作家です。しかし、彼は多くの急須を製作しているため、仕上がりの状態に関しては、個体ごとに多少のバラつきがあります。HOJOで販売している舘正規氏の萬古急須は、全て仕入れの都度、私が実際に舘氏の工房を訪れ、コンディションを確認した上で、特に状態の優れたモデルを選んで仕入れております。

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