秋は発酵茶

[2007.11.21] Written By

大分寒くなりました。私の地元長野では朝方-3℃を記録しました。寒くなると、自然と発酵度の高いお茶が飲みたくなります。
夏場のような暑い時期、発酵度の高いお茶は殆ど売れません。逆に、冬が近づくと、紅茶や烏龍茶がよく売れるようになります。先日、急須作家の所に行ったところ、やはり同じようなことを言われておりました。夏場は急須が殆ど売れず、ひたすら在庫を積み上げているそうです。どんどん積み上げるので、2階倉庫は在庫の山で一杯になり、そのころになると急須作家は皆不安そうな顔をし「床は大丈夫かな~?」と口々に言うそうです。彼らが本当に心配しているのは床ではなく、床が抜けるほどにたまってしまった在庫が売れるかどうか・・・それが心配ゆえに、「床は・・・」と言うことになるのだそうです。

 
夏に良く出るお茶は緑茶や白茶等の発酵度の低いお茶が中心となります。
これらのお茶は朝方に飲みたいお茶でもあります。朝起きて、モーニングティーに紅茶をという概念はある物の正直あまり体が受け付けません。
まして、朝起きて濃厚なプーアル茶はなかなか飲みたいと思いません。
アジアのように常夏の国の場合、緑茶、白茶、烏龍茶は良く出る物の、紅茶は殆どでないし、実際自分で紅茶を飲んでみてもあまり楽しむことが出来ません。
ただあえて飲むので有れば、私は夜に紅茶を飲みます。体が疲れたとき、紅茶を飲むと癒されるような気がします。
因みに、朝→夜につれて変化する嗜好は、夏→冬のそれと類似していると思われます。
それは何を意味するかというと、朝方、私たちの体は水分が不足しており、水分補給を必用としております。
その為、水溶性の成分が多く含まれる緑茶、白茶を飲みたいと思うのではないでしょうか。
ところが午後になると、代謝が活発になり、体は水分よりも体調調節成分や栄養を必用とし始めます。その為に、脂溶性の成分が多い発酵茶が好まれるのだと思います。
通常、お客様が自分用にお茶をお求めの際は、どの様なタイミングでお茶を飲まれるのか事細かに質問をし、そのタイミングに合ったお茶をお勧めするようにしております。
冬が近づいた今、私たちの体は、体調調節成分を求めており、より血液循環促進(体が暖まる)への貢献度が高いと言われている発酵茶が飲みたくなるのが自然です。
寒い今の季節、紅茶が本当に美味しいですね!
そうそう、もう一つ忘れてはいけないのが、東方美人です。
私は最近東方美人を美味しく飲む淹れ方の研究に凝っております。それについては明日書きます。

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