今回の台湾出張では、烏龍茶のプロセスを徹底的に勉強する機会を与えて頂きました。お茶の収穫から製品に至るまでの全ての工程を見せてもらうことが出来、芸術とも言える、烏龍茶の製造工程を深く理解するに至りました。

今日から何回かに分けて、烏龍茶の作り方を解説していきたいと思います。
今回の視察の目玉は、凍頂烏龍茶、高山茶、東方美人の3種でした。但し、阿里山高山茶の収穫がピークを迎えようとしていたため、阿里山茶(高山烏龍茶)の製法を深く学びました。
20061101015445.jpg
20061101015516.jpg
阿里山の茶園は標高1000-1500m位の高度に分布しており、春茶と秋から冬茶に最も高い値段がつきます。
山と山を挟む谷間を走っているケーブルは、一見、静岡でもよく見られるケーブルカーに見えますが、実は水道管でした。阿里山は何処も水に恵まれていいるわけではなく、水が不足する畑には水道管が走っております。
20061101015614.jpg
20061101015622.jpg
茶園の周りにはビンロウジの木か、椿科の花が植えられておりました。何れも、あいた土地で少しでも副収入を得るために栽培されております。茶園の中に不規則に立ち並ぶ白い花は何とも言えぬ美しさでした。
20061031020729.jpg
茶園へ向かうお茶摘み部隊
20061101015256.jpg
20061101015525.jpg
20061101015430.jpg
お茶摘みは、殆どが女性の仕事だそうです。但し、中には男性も混ざっておりました。台湾のお茶園では、季節的なパートタイム労働者も多くいるようで、時期毎に異なる茶園を転々とする人もいるそうです。上の写真は、既に茶葉が摘み取られた後です。
20061101015604.jpg
緑茶や紅茶と異なり、烏龍茶の製造には芽+葉3-4枚が使用されます。私の手の上の部分で切り取るのです。丁度、柔らかい茎と硬い茎の中間で切り取ります。お茶摘みを行う人は、手にナイフを付けており、茶葉を切り取ってゆきます。烏龍茶用の茶葉は、緑野と異なり茎が硬いため、ナイフが必要なのです。
20061101015631.jpg
摘み取った茶葉は正しい持ち方をしなければなりません。上の写真のように握りしめた場合、茶葉に傷が付き、高品質のお茶を作ることが出来ません。正しい持ち方は、下の写真のような方法です。
20061101015638.jpg
20061101015355.jpg
摘み取られたお茶は、各人の名前とその数量が記録され、専用の袋に入れられた後、即工場へと運ばれます。この後、10分後には日光萎凋が開始されます。

日本茶(緑茶)、中国紅茶、白茶、プーアル熟茶、プーアル生茶、ジャスミン茶、烏龍茶という厳選された茶葉7種のお試しセット

関連記事 RELATED ARTICLES

お茶に関する最新情報を確実にキャッチするには? SOCIAL NETWORK

1,Twitterをフォローする。2,FaceBookで「いいね!」を押す。3,メールマガジンに登録する。という3つの方法で、お茶に関する最新情報をキャッチすることができます。今すぐ下のツイッターフォローボタンや「いいね!」をクリック!

メールマガジン登録で無料サンプルをもらおう!
メールマガジンにご登録いただくと無料のサンプル茶葉のプレゼントや希少商品の先行購入など様々な特典がございます。ソーシャルメディアの購読だけでなく、メールマガジンへのご登録もお忘れなく!

HOJO TEAオンラインショップNEWS一覧を見る

東洞庭山産、無農薬無肥料の碧螺春を発売
碧螺春(Biluochun)は中国を代表する緑茶の一つで、その優れた品質と独特の風味で有名です。HOJOでは、無肥料無農薬栽培による、余韻の長い碧螺春をお届けします。 https://hojotea.com/item/g …
マレーシアで8年熟成の白鶯山古樹白茶2017を発売:トロピカルフルーツの香り
白鶯山古樹白茶2017を再度発売しました。同じ名称の商品をこれまでも販売しておりましたが、以前販売していたロットの商品は日本で熟成したお茶でした。今回発売する商品は8年間マレーシアで熟成をしたお茶になります。マレーシアの …

最新の記事 NEW ARTICLES

単株茶を含む2022年産の鳳凰単叢老欉を3種類発売
単株を含む、鳳凰単叢の老欉を3種発売しました。今回発売したお茶は以下の三種類です。何れも標高1200mの茶園産の茶葉原料から作られており、濃厚な香りと深い後味がする素晴らしいお茶です。 鳳凰単叢老欉夜来香 2022 鳳凰 …
東洞庭山産、無農薬無肥料の碧螺春を発売
碧螺春(Biluochun)は中国を代表する緑茶の一つで、その優れた品質と独特の風味で有名です。HOJOでは、無肥料無農薬栽培による、余韻の長い碧螺春をお届けします。 https://hojotea.com/item/g …
マレーシアで8年熟成の白鶯山古樹白茶2017を発売:トロピカルフルーツの香り
白鶯山古樹白茶2017を再度発売しました。同じ名称の商品をこれまでも販売しておりましたが、以前販売していたロットの商品は日本で熟成したお茶でした。今回発売する商品は8年間マレーシアで熟成をしたお茶になります。マレーシアの …
雲南省の稀少茶、大雪山野生白茶2024を発売
大雪山野生白茶2024の散茶を発売しました。 このお茶は、私達が実際に現地雲南省の産地に滞在し、現地で生産管理しながら作り上げたお茶です。 雲南省における野生茶の定義 これまで何度も説明しておりますが、雲南省 の人々は例 …
HOJO独自の新製法で実現した香り高い紅茶:雲南での挑戦
雲南省に1.5ヶ月滞在した期間中、良質な白茶やプーアル茶の生産はもちろん重要な課題でしたが、今回の大きな目標は、小ロット生産にも対応した新しい紅茶の生産方法を開発することでした。 一般的に雲南紅茶といえば、当店のラインア …
2024年の雲南省お茶シーズン:予想外の気温と収穫の混乱
長い雲南省の仕入れを終え、現在マレーシアのクアラルンプールに滞在しております。輸入したお茶の評価や海外用のお茶の発送など細かな手配が必要なため、クアラルンプールの会社に来月まで滞在予定です。 今年はシーズンの最初である3 …
2024年の白茶:理想的な天気と現地滞在で品質は上々
私たちが雲南省で力を入れているお茶の一つは白茶です。白茶は昔から、福建省と雲南省で作られてきました。 福建省の白茶は製茶はよく管理されている反面、慣行農園方式で肥料を用いた農業をしているため、原料の質に関して、私は満足で …
雲南のおもてなし文化:食事に込められた思い
中国では、挨拶代わりに「你吃饭了吗?」、つまり、「ご飯食べた?」と言うのが一般的ですが、雲南省にいると、色んな局面で、「吃饭」「吃饭」、ご飯食べていきなさいと言われます。ただ、長く雲南省に携わると、これらのご飯への誘いは …
野生茶を求め雲南省臨滄市南西部の山村へ
現在、雲南省臨滄市の南西部にてお茶の仕入を行っております。 当店にとって重要な商品の1つに野生茶があります。野生茶は製茶はもちろんですが、原料確保が一番大きな課題です。 今回、新たに野生茶が有る場所があるらしいと言う情報 …
雲南省のお茶産地にてプーアル茶、白茶、紅茶の生産
3月24日から中国の雲南省臨滄市の南西部、永德、鎮康県にてお茶の仕入れ、生産を行っております。 雲南省は世界一と言っても過言で無い極上の原料がある反面、生産に対する管理が甘いため、出来合のお茶を仕入れたのでは、理想とする …

PAGETOP