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現在、台湾に仕入れで来ております。今回は凍頂山と梨山を訪問しております。只、不運にも台風の直撃と重なったために、梨山に関しては2000m付近の場所までしか行くことが出来ませんでした。

昔と比べるとかなり発酵度が浅くなった台湾烏龍茶

台湾のお茶は年々発酵度が低くなる傾向にあり、どちらかというと緑茶に近いお茶です。このため、初心者やあっさりとしたお茶が好きな人には良いのですが、本格的にお茶が好きな人からすると物足らなく感じられる事があります。

 
発酵度の低いお茶が奨励される理由には、品評会で賞を取りやすいという点と、生産がシンプルという点が上げられます。
20-30年前までは凍頂烏龍茶の発酵度は非常に高く、お茶は黄色~琥珀色をしておりました。台湾で凍頂烏龍茶ブームに火を付けたのも発酵度が高い、重発酵の凍頂烏龍茶でした。発酵度の高いお茶はお茶好きの人を魅了し、一度それに慣れてしまうと、後戻りが出来なくなるほどに美味しいお茶です。
しっかりと発酵された台湾茶は、一瞬栗の様な香りがするのですが、飲んだ後には桃に近い香りが喉に広がります。発酵度故に、舌での甘さ、ふくよかさが非常に強く感じられ、複雑な味わいのお茶です。

発酵度を上げるには、より多くの手間が必要

発酵度の高いお茶を作るには大変な手間がかかります。只でさえ、24時間労働の厳しい烏龍茶作りですが、更に発酵度を高めようとした場合、笊にお茶を投げる作業の回数を増やさねばなりません。この作業は極めて疲れるため、殆どの職人がやりたがりません。

小規模に作られている重発酵烏龍茶

しかし、あるところにはある物です。私が訪ねた生産者は自分たちが飲むため用に重発酵の凍頂烏龍茶を作っておりました。早速飲ませて頂いたのですが、飲んだ瞬間に、欲しくなりました。濃厚なフレーバーは既に台湾烏龍茶に慣れ親しんでいる人向きで、日本にも是非入れたいと思いました。頼み込んだ結果、多く作る事が出来た年のみ数量限定で供給して貰えることになりました。今回の出張最大の収穫です。
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