ミネラルと水の性質の相互関係

[2010.01.06] Written By

最近、改めて水の構造について勉強してみました。
これまでは、クラスター論と言って、水の構造をクラスターという結晶構造にて説明する理論が一般的でしたが、この理論は既に時代遅れになり、最近の学説からは消えております。
クラスター論とは、水の分子が互いに結合し、例えば5角形の構造とっているといった説で、クラスターのサイズが小さい方が味が良いとか、洗浄力があると言われております。
最近の学説によると、水素結合の強弱で水の性質が説明できるようです。
純水の場合、水は水同士で水素結合を形成しております。
水素結合があるからこそ、表面張力があり、また、水に粘性があるわけです。
ところが、水にミネラルがイオンとして溶け込んだ場合、水分子はミネラルとも水素結合をしようとします。
ミネラルが水に溶け出した場合、水分子間の水素結合よりも、結合力が強いミネラルもあれば、逆に結合力の弱いミネラルもあります。
結合力の強弱は主にミネラルイオンの直径に関係しており、直径が小さいほど結合力は強くなります。
結合力が弱いミネラルは、水の水素結合を弱くする性質があり、代表的なミネラルとしてはカリウム(K)があります。カリウムは水の水素結合を弱めます。だから、雪にKCL(塩化カリウム)をまくと、雪が解けます。
お茶の味に重要な影響を与える、鉄(Fe)は、水素結合を強化する働きがあります。
水素結合が強化された場合、舌の味蕾細胞(味を感じる部位)への影響力も増すため、味の感じ方が変わるのも納得がいきます。また、水素結合が強くなった結果、揮発性が低くなり、香りがより深く肺に吸い込まれるように感じられます。高品質なワインやブランデーにはアルコール臭さが感じられないのと同じ原理だと思います。

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