下の写真を見てみてください。
tetsubin.jpg
Aの写真は、絞りを絞り込みピントの合う範囲を狭くすることで、奥行きを出しております。
それに対し、Bの写真は逆に絞りを開き気味にすることで、後ろの景色も割とはっきりと写っております。
両方の写真を見比べると、Aの方が奥行きがあり、見ていて気持ちがよい物です。
実はお茶の味と香りにもこれら写真と同じく、「奥行き」があります。
口の前面だけで感じられる味香りは、どちらかというと2次元的です。
それに対し、味と香りに奥行きが生じた場合、味も香りも立体的に感じ取ることが出来ます。
いくら香りが強くても、お茶を濃くいれても、味の奥行きは変わるわけではなく、味の感じ方は余り変わりません。
実は、味や香りに立体感を生じる要素となるのが、ミネラルの存在です。
特定のミネラルがお茶や水に含まれることで、水の水素結合力が増します。
水素結合が強くなると、香り成分は蒸発しにくくなり、喉の奥からじわじわと蒸発するため、香りがより深く感じられます。
更に、味に関してですが、水素結合力を増した水は、舌の味蕾細胞により強く感じ取られ、味が喉の奥の方まで感じられます。
ワインの世界で言う、Long Finishと言う感覚です。お茶の場合、「円やか」の一言で済まされてしまうことが多く、この表現により多くの誤解が生じます。
美味しいリンゴと、美味しくないリンゴを比較してみてください。
美味しいリンゴと美味しくないリンゴは何が違うのでしょうか?
甘みでしょうか?美味しくないリンゴに砂糖を足したら美味しくなるのでしょうか?
香りでしょうか?
実は、普段は無感覚に食べているリンゴの味ですが、美味しいリンゴの味と香りは3次元的に感じられます。
美味しいリンゴにはミネラル分が豊富に含まれるために、香りと味がとても豊かに、そして喉の奥、口の中全体で感じられます。
お茶に限らず、食品の美味しさは、香りと基本的な味、そして最も重要な要素として「味・香りの奥行き」により決まります。
味と香りの奥行きこそが、「満足感」を生み出します。
味と香りの奥行きはミネラルの存在により決まるのです。
科学者に無視されがちなミネラルですが、非常に重要な役割を担っております。

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