台湾の磁器メーカー三希製、お茶が美味しくはいる磁器

[2014.01.28] Written By

台湾製の磁器を発売しました。これまで質感の高い磁器の蓋碗や茶杯を販売したいと思っておりました。そこで昨年台湾へ仕入れを行った際、磁器の仕入れにも重点を置き様々なメーカーを訪ね、その結果、最終的に「三希」というメーカーを選びました。

https://hojotea.com/item/taiwan_teaware.htm

模様つき蓋碗
今回発売した磁器は釉薬の種類により2つに分かれます。

2種類の磁器を入手

三希では牙白と青白秞と呼ばれる2種類の茶器を仕入れました。牙白は色合い、質感、お茶への影響の3点でボーンチャイナと類似しており、中国や台湾で作られているいわゆるボーンチャイナと呼ばれる茶器の多くはこの素材です。どの素材が一番よいかというテーマは頻繁に議論されますが、私はお茶を美味しく飲むという観点から、味と香りに対してプラスの効果を発揮する素材であればそれがベストと考えます。今回2つの素材を選ぶに当たり、コクとボディへの影響と、舌のざらつき感を深く考慮しました。もちろん、質感も重要な選択要素です。素材があまり薄い場合、高級感が感じられず、また、歪みもでやすくなります。今回仕入れた三希の磁器は手に取った瞬間にしっかりとした厚みが感じられ、一般的な磁器との違いが肌で感じられました。

牙白シリーズの性能

ボーンチャイナと白磁を比較するとボディの点で明確な違いがあります。ボーンチャイナはボディを高め、香りをより引き出すために紅茶好きに好んで使用されます。牙白についてはボーンチャイナと味への影響の仕方がほぼ同じで、ボディが強めで香りに広がりが感じられます。この理由により中国台湾では牙白はお茶のプロに好んで使用されます。特に発酵茶には牙白シリーズの茶器がお薦めです。

 

無地シリーズ

無地の茶器は私のお気に入りです。実際、中国や台湾を頻繁に訪れる方はよくご存じかもしれませんが、中国や台湾におけるプロの茶商は無地の蓋碗を使用してお茶をいれます。無地のシンプルな蓋碗は、お茶の色合いが映えます。質の良い茶葉は、茶葉自体が美しいため、蓋碗や茶杯はシンプルでよいと思います。

無地の蓋碗

無地の磁器セット

青白秞

逆に青白秞の場合、素地自体は牙白シリーズと同じですが、2次焼成の際に異なる釉薬を施すことで、淡い水色に仕上がっております。
この商品の特徴は、コクを強める点です。磁器でありながら、還元焼成の陶器や南部鉄器に準ずるようなレベルでお茶のコクを引き出し、透明感のある香りを生み出します。
特に緑茶・プーアル熟茶、或いは、香りを控えめにしてお茶を楽しみたいシーンなどに向いております。

台湾製青白秞の茶器

青白秞

陶器と組み合わせて使用可能

磁器で全てのセットを揃えるのも有りですが、他の使い方としては陶器の急須(朱泥など)でいれたお茶を、磁器の茶杯で飲む方法がお薦めです。
磁器の場合、舌触りが優しく、お茶の色も映えるため、お薦めです。因みに、陶器の急須でいれたお茶を牙白シリーズの茶器でいれた場合、陶器による味の変化はそのままに、牙白によるふくよかさが付与されます。
陶器と磁器とはとても相性が良いゆえ、オリジナルの組み合わせでコラボレーションしてみてください。

台湾製茶杯

日本茶(緑茶)、中国紅茶、白茶、プーアル熟茶、プーアル生茶、ジャスミン茶、烏龍茶という厳選された茶葉7種のお試しセット

この記事に関連するHOJO Teaの商品


関連記事 RELATED ARTICLES

お茶に関する最新情報を確実にキャッチするには? SOCIAL NETWORK

1,Twitterをフォローする。2,FaceBookで「いいね!」を押す。3,メールマガジンに登録する。という3つの方法で、お茶に関する最新情報をキャッチすることができます。今すぐ下のツイッターフォローボタンや「いいね!」をクリック!

メールマガジン登録で無料サンプルをもらおう!
メールマガジンにご登録いただくと無料のサンプル茶葉のプレゼントや希少商品の先行購入など様々な特典がございます。ソーシャルメディアの購読だけでなく、メールマガジンへのご登録もお忘れなく!

HOJO TEAオンラインショップNEWS一覧を見る

東洞庭山産、無農薬無肥料の碧螺春を発売
碧螺春(Biluochun)は中国を代表する緑茶の一つで、その優れた品質と独特の風味で有名です。HOJOでは、無肥料無農薬栽培による、余韻の長い碧螺春をお届けします。 https://hojotea.com/item/g …
マレーシアで8年熟成の白鶯山古樹白茶2017を発売:トロピカルフルーツの香り
白鶯山古樹白茶2017を再度発売しました。同じ名称の商品をこれまでも販売しておりましたが、以前販売していたロットの商品は日本で熟成したお茶でした。今回発売する商品は8年間マレーシアで熟成をしたお茶になります。マレーシアの …

最新の記事 NEW ARTICLES

単株茶を含む2022年産の鳳凰単叢老欉を3種類発売
単株を含む、鳳凰単叢の老欉を3種発売しました。今回発売したお茶は以下の三種類です。何れも標高1200mの茶園産の茶葉原料から作られており、濃厚な香りと深い後味がする素晴らしいお茶です。 鳳凰単叢老欉夜来香 2022 鳳凰 …
東洞庭山産、無農薬無肥料の碧螺春を発売
碧螺春(Biluochun)は中国を代表する緑茶の一つで、その優れた品質と独特の風味で有名です。HOJOでは、無肥料無農薬栽培による、余韻の長い碧螺春をお届けします。 https://hojotea.com/item/g …
マレーシアで8年熟成の白鶯山古樹白茶2017を発売:トロピカルフルーツの香り
白鶯山古樹白茶2017を再度発売しました。同じ名称の商品をこれまでも販売しておりましたが、以前販売していたロットの商品は日本で熟成したお茶でした。今回発売する商品は8年間マレーシアで熟成をしたお茶になります。マレーシアの …
雲南省の稀少茶、大雪山野生白茶2024を発売
大雪山野生白茶2024の散茶を発売しました。 このお茶は、私達が実際に現地雲南省の産地に滞在し、現地で生産管理しながら作り上げたお茶です。 雲南省における野生茶の定義 これまで何度も説明しておりますが、雲南省 の人々は例 …
HOJO独自の新製法で実現した香り高い紅茶:雲南での挑戦
雲南省に1.5ヶ月滞在した期間中、良質な白茶やプーアル茶の生産はもちろん重要な課題でしたが、今回の大きな目標は、小ロット生産にも対応した新しい紅茶の生産方法を開発することでした。 一般的に雲南紅茶といえば、当店のラインア …
2024年の雲南省お茶シーズン:予想外の気温と収穫の混乱
長い雲南省の仕入れを終え、現在マレーシアのクアラルンプールに滞在しております。輸入したお茶の評価や海外用のお茶の発送など細かな手配が必要なため、クアラルンプールの会社に来月まで滞在予定です。 今年はシーズンの最初である3 …
2024年の白茶:理想的な天気と現地滞在で品質は上々
私たちが雲南省で力を入れているお茶の一つは白茶です。白茶は昔から、福建省と雲南省で作られてきました。 福建省の白茶は製茶はよく管理されている反面、慣行農園方式で肥料を用いた農業をしているため、原料の質に関して、私は満足で …
雲南のおもてなし文化:食事に込められた思い
中国では、挨拶代わりに「你吃饭了吗?」、つまり、「ご飯食べた?」と言うのが一般的ですが、雲南省にいると、色んな局面で、「吃饭」「吃饭」、ご飯食べていきなさいと言われます。ただ、長く雲南省に携わると、これらのご飯への誘いは …
野生茶を求め雲南省臨滄市南西部の山村へ
現在、雲南省臨滄市の南西部にてお茶の仕入を行っております。 当店にとって重要な商品の1つに野生茶があります。野生茶は製茶はもちろんですが、原料確保が一番大きな課題です。 今回、新たに野生茶が有る場所があるらしいと言う情報 …
雲南省のお茶産地にてプーアル茶、白茶、紅茶の生産
3月24日から中国の雲南省臨滄市の南西部、永德、鎮康県にてお茶の仕入れ、生産を行っております。 雲南省は世界一と言っても過言で無い極上の原料がある反面、生産に対する管理が甘いため、出来合のお茶を仕入れたのでは、理想とする …

PAGETOP