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鉄観音と言えば中国を代表する烏龍茶の1つであり、福建省の安渓が産地です。
安渓では16世紀頃までは烏龍茶は作られておらず、烏龍茶の製茶技術は武夷烏龍から伝わったと記録されております。
武夷烏龍の特徴は、長時間にわたる火入れが行われることです。この為、安渓の鉄観音も300年前は火入れが重点的に行われておりました。
武夷烏龍の作り方を踏襲して開発された安渓鉄観音ですが、近代になり独自の進化を遂げました。
蘭の花のような、フルーツのような香りを追求した結果、今では緑茶のように緑色をしたお茶へと進化しました。
一方、台湾の鉄観音は300年前、安渓からの技術導入により発達しました。当時主流だったのは伝統的な重火の鉄観音でした。
台湾に伝わった鉄観音は、ガラパゴス状態となり300年前の作り方が今日まで継承されております。
この為、台湾の木柵鉄観音は昔の鉄観音の製法を今に伝える貴重なお茶と言えます。
木柵鉄観音の水色は琥珀色をしており、乾燥フルーツのような甘い香りと口の中に広がるふくよかな甘い余韻が特徴です。
木柵鉄観音は台湾の北部、台北市の文山区を起源としております。記録によると、台湾の北部で最初にお茶が植えられたのは今から300年前に遡ります。
清の時代、1796年から1820年の頃、お茶商人の柯朝(Ke Chao)と言う名の福建省武夷山出身の人物がお茶の木を台湾へ持参し台湾北部の文山地区へ植えたとされております。
文山地区はお茶の産地として有名なだけでなく、台湾茶の誕生の地でもあります。更に、今から200年ほど前、鉄観音種のお茶が福建省安渓から持参され、文山地区の木柵という土地に植えられました。
鉄観音種のお茶は最初樟湖山に植えられたそうですが、その後张一家の2兄弟张乃妙( Zhang Nei Miao)と张乃乾(Zhang Nei Qian)が大量の鉄観音種を安渓から持ち帰り、木柵にて大規模生産を始めたとされております。
木柵エリアから見た台北市内
木柵エリアの茶園
木柵鉄観音は、非常に複雑で乾燥フルーツのような香りを放ち、全く苦みや渋味がありません。お茶の色は少し赤っぽい琥珀色をしており、食事ともデザートとも大変相性の良いお茶です。
身近な水と言うことで、水道水をお薦めいたします。水道水を使用される場合は、消毒用の塩素を取り除くため3~5分沸騰させてください。但し、例え沸騰しても塩素を完全に除去することは出来ません。可能な限り、活性炭フィルター付きの浄水器を用い、水中の塩素を除去してください。そうしないと、お茶の香り成分と塩素が共に反応し合い、本来の香りが楽しめません。また、塩素は微生物を殺菌するためにいれられております。殺すのは健康に害のある微生物だけでなく、私達の腸にすむ善玉菌も同様に殺菌してしまいます。また、細胞レベルでも様々な害が報告されており、アレルギーの原因にも成り得ます。
蒸留水や逆浸透膜水の場合、ミネラルを全く含まないために、お茶の味がフラットになりがちです。出来るだけ水道水等、ミネラル水をご使用ください。
尚、ヤカンに付着した水垢(スケール)は決して除去しないでください。クエン酸洗浄などを行うことで、従来のお茶の味が得られなくなってしまいます。
一端使用される水の種類を決められたら、今後、水の種類を変えないように同じ種類の水を使用し続けてください。水の種類が変わった場合、スケールからミネラルが大量に溶出し、暫く使っていると、お茶の味が劇的にまずくなります。同じ水を使用し続けることが、お茶を美味しくいれるための秘訣です。
通常、40mlの湯に対し1gの茶葉を用います。つまり、200mlの湯が入る急須の場合、200÷40=5gとなります。同様に300mlの場合8gの茶葉を用いてください。
烏龍茶をいれる場合、最も大切なのが湯の温度管理です。
ただ熱いお湯を使えば良いと言うわけではありません。
例え熱い湯を使用しても、いれている過程で冷めてしまったのでは、ぬるま湯を使ってお茶をいれるのと大差がありません。
そこで、以下の2点が重要になります。
沸騰している湯を急須に入れてください。
そのまま、10秒間静置してください。これにより、茶器が暖まります。
私達の実験によると、沸騰水を茶器に入れるだけで20℃温度が下がります。
つまり、熱水で暖めているつもりでも、実は80℃になっているだけです。
烏龍茶をより美味しくいれたい場合、特に、高級な烏龍茶の場合、2回この動作を繰り返されることをお勧めいたします。2回熱水を注ぐことで、急須の温度は95℃ぐらいまで上昇します。
このお茶は洗茶(淹れる前に茶葉に湯通しする事)をする必要有りません。
沸騰水を注いだら、1煎目は20秒ほどで注ぎだしてください。
2煎目以降は、湯を入れたら即出すだけで十分です。尚、急須のサイズが100mlの場合、10秒ほどの蒸らし時間で十分です。
上記の時間だけいれたら、必ずお茶を全て注ぎだしてください。
湯が急須に残った状態で放置しておくと、茶葉は熱水により抽出され続け、2煎目以降非常に味が濃くなってしまい、また、茶葉が酸化してしまいます。
更に、湯を注ぎだしたら、必ず、蓋を外し、茶葉を冷却しましょう。この動作は非常に重要なのですが、意外に知られておりません。冷却することで、酸化を防止し、茶葉を新鮮な状態に保つのです。
以上の方法が非常に複雑と思われる場合、自分なりの流儀を開発されるのも良いのではないでしょうか。熱湯を入れること、温度が下がらないようにすることの2点を守れば、烏龍茶本来の味と香りを楽しむことが出来ます。例えば、ロンググラスに茶葉を入れ、熱湯を注いだあと、簡易的な蓋をするのも一つの方法です。
伝統的な淹れ方は、お茶の文化も同時に楽しむことが出来とても楽しいものです。但し、常にそのような淹れ方をしなければならない訳ではなく、状況に応じ、臨機応変に淹れ方を変えるのが正しいティーライフをエンジョイする秘訣ではないでしょうか。
常温にて保管されることをお薦めいたします。
お茶は湿度に弱く、水分を少しでも吸収した場合、即劣化が開始されます。
水分は以下のような状況で意図せず吸収されますのでご注意ください。
実際、茶葉が劣化する最大の原因は4と5のようです。
冷蔵庫に保管した場合、袋の内部は冷えており、テープなどでしっかりとシールしていても、かなりの率で外気が中に進入し、結露を起こします。茶葉を結露してしまった場合、2-3日で香りが劇的に変化します。
出来る限り、常温で保管し、しっかりと乾燥した部屋でシールをすることで湿度を避けて保管してください。開封したら数ヶ月内に消費してしまうのが理想です。
未開封で真空包装されている商品につきましては、1年以上の保管が可能です。更に熟成を進めたい場合、常温にて、未開封のまま(真空包装のまま)保管してください。尚、購入直後のままの品質を維持されたい方は冷蔵庫にて保管してください。冷蔵庫に保管された場合は、必ず、24時間かけ常温に戻してから開封するようにしてください。半日もおけば大丈夫と思われがちですが、茶葉は大変表面積が大きく、天然の断熱材と言っても過言ではありません。手で触ってみると、既に常温に戻っているように感じられますが、内部は冷えており、十分に温度を常温に戻すには24時間必要です。尚、一端冷蔵庫からだし、開封された後は、常温にて保管してください。秋~春は外気の温度が低いため、常温保存をしても数ヶ月以上美味しい状態を維持することが出来ます。
市販の商品で、真空状態を作り出すことの出来るタッパーがございます。普及品ではありませんが、お茶の保存には最適ですので、それらの特殊容器を求められるのも良いかと思います。
全国一律660円です。
6,000円(税込み)以上のお買上げで送料無料です。
※お届け先が2箇所以上の場合は、1箇所に付き6,000円以上のお買いあげで送料無料です。
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