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HOJOの定番商品である蜜香高山茶を炭火で焙煎することで蜜の香りと香ばしい炭焙煎の香りを両立したお茶です。ただし、蜜香高山茶は毎年仕入れることが出来ないお茶です。と言うのも、このお茶はウンカによって攻撃を受けた茶葉のみから作り出されます。ウンカの攻撃を受けた茶葉は、ファイトアレキシンと呼ばれるちょうど人間で言う抗体のような物質を作り出すことで、虫の攻撃から茶葉を守ります。ところが、このような茶葉を発酵すると、不思議なことに蜜のような、マスカットのような甘い香りを形成します。これは、発酵により、ファイトアレキシンが酸化され、それによって、フルーツの香り成分と同じような物質へと変化するためと考えられております。蜜香高山茶の場合、蜜香高山茶専用の茶園があるわけではなく、たまたまウンカが大量発生した茶園を選び、特別に作り出されます。このため、ウンカの発生状況、その年の天候などがお茶の品質や香りに大きく影響し、年によっては蜜香高山茶を仕入れることができないこともあります。その様な理由から、このお茶は仕入れをするごとに毎回香りの個性も品質も異なります。この名称のお茶は継続的に販売したいと思っておりますが、年ごとに同じお茶は提供できないため、ある意味限定商品としての範疇に属します。
袋小 : 30g / 価格 2,160円(税込み) 売り切れ缶入り: 100g / 価格 6,804円(税込み) 売り切れ袋大 : 200g (100gを2袋)/ 価格12,960円(税込み) 売り切れお支払い・送料について >> |
台湾国内でも大変貴重な本製品は、大変入手が難しい限定品です。香りはまさに完熟マンゴ。これほど強いフルーツの香りにもかかわらず、蜜香高山茶は天然の茶葉100%から作られています。
このお茶の特徴は夏になると飛来するウンカが噛んだ茶葉のみを用いて作られることです。緑の妖精のような可愛らしい昆虫でも、お茶の木にとっては天敵です。ウンカに噛まれた茶は黄色く変色し、また抵抗しようと、フルーツの香りのする物質を作り出します。
ウンカに噛まれた茶葉を一枚一枚選びながら摘み取る作業は、気が遠くなるほど大変なのです。
その昔、茶農家が忙しさ故、茶園を放置したところ、茶葉はウンカの大群に襲われ、茶の若葉は黄色く変色してしまったそうです。農家では茶葉があきらめきれず、ウンカの影響で変色し変形した茶葉を収穫し、お茶に加工して飲んでみたところ、甘い、まるでフルーツのような香りのするお茶に仕上がっていたそうです。
このお茶は、ヨーロッパで爆発的な人気を博し、当時はフォーモサティと呼ばれ、東方美人の原型と言われております。
台湾のみならず、世界中で愛されている東方美人ですが、使用原料と製法を更に研究することで作られたのが銘茶「蜜香高山茶」です。このお茶は台湾でも全くと言っていいほど知られておらず、国外に出るのは極めてまれな品です。
【霧の茶園】
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茶園は台湾の南投縣にある海抜1000m以上の高所に位置しております。1000m以上の地域は日が差すのは午前中だけで、午後付近から夕方にかけ、極めて広範囲にわたり霧に覆われます。この状態がほぼ慢性的に続くことから、茶葉には午前中しか十分な日光が当たりません。 良質な烏龍茶にはスムーズな口当たりとほのかな甘みが感じられます。この味の正体はテアニンと呼ばれるアミノ酸です。テアニンは、「若い芽」に豊富に含まれており、茶葉が日光を吸収することで、カテキンをはじめとするポリフェノールへと生合成されます。 霧により日光を遮られた茶葉は、テアニンをポリフェノールへと変換しにくくなることから、高割合のテアニンが茶葉に含まれるのです。 |
夏の特定の時期(6-7月)になると、山の上に位置する茶園にはウンカの群れが飛来します。
飛来したウンカは、最も美味しい若葉の汁を吸います。ウンカがついた茶葉は、黄色く変色し強烈なフルーツ香を作り出します。
このメカニズムは未だ解明されておりません。私たちは、虫の攻撃を受けた茶葉は、人で言う抗体のような物質(植物の場合はファイトアレキシンと呼ぶ。)を生合成すると推察しております。一般的に知られているファイトアレキシンの1つにテルペノイドと呼ばれる低分子の物質があります。これらの物質は、果物の香りがすることでも知られており、もしかすると、本製品の香りと関連性があるかもしれません。
【飛来したウンカ】
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【高山茶の茶園風景】
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蜜香高山茶の茶葉原料はこれらのウンカの攻撃を受けた茶葉だけを選び、摘み取られます。ウンカは無農薬の茶園のみに飛来します。茶園は無農薬で管理された場合、生産性が極めて落ちます。加え、使用できる原料は黄色く変色した原料に限られているため、更に本製品は高山に位置する茶園で作られた茶葉のみから作られます。
ウンカと人間の共同作業で作られる蜜香高山茶は極めて希少性が高く、台湾国内でも入手が困難なお茶です。
【高山茶の茶園風景】 |
ウンカに噛まれた茶葉は、このように変形します。 |
収穫後、茶葉は日光下、地面に広げられ萎れさせます。これを日光萎凋と呼びます。高山茶の栽培地は標高が高いことから、普段も薄曇りの天候であるため柔らかい日光が茶葉へと降り注ぎます。天気が良く、日差しが強い場合、黒のメッシュシートを茶葉の数メートル上に張ることで、日光を和らげます。
日光萎凋を行うことで、茶葉内の水分が蒸発し、緩やかに発酵が開始されます。茶葉は徐々に柔らかくなり、少し爽やかな香りを放ち始めます。
私たちは、茶園及びその工場の立地条件を非常に重要視しております。工場及び茶園の立地条件は高品質のお茶を作る上で欠かせない要素です。
茶葉を広げる際、環境を清潔に管理することが重要です。地面に直に広げるのではなく、汚れが目立ちやすい白い布を使い、異物混入には細心の注意が払われます。
烏龍茶の発酵のさせ方は紅茶とは大きく異なります。日光萎凋の完了した茶葉は、エアコンの効いた室内へと運び込まれ、まずシートの上に撒かれます。この際、胸の高さから均一に落とすことで、茶葉の縁にわずかな摩擦を生じさせます。
摩擦が生じた部位、すなわち、微少な傷が付いた部位では、お茶に含まれる酸化酵素の働きによる酸化(発酵)が開始されます。シート上に撒かれた茶葉は数十分後に再び回収され、シートへ撒く作業が繰り返されます。
次に、茶葉は竹で出来た笊に広げられます。笊の上に広げることで発酵を促し、再度、茶葉を持ち上げては、「斜めにした笊に落とす」、「静置して発酵」を繰り返します。
続いて茶葉は竹で出来たドラムで攪拌されます。この攪拌により、茶葉は持ち上げられては落ち、持ち上げられては落ちることで、縁は次第に傷が付き、酵素発酵が進みます。
十分に発酵が進むと、茶葉からは甘く、花のような香りが立ち上ります。優れた職人により加工された茶葉は、縁の部分だけが赤く変色しております。これは、茶葉の周り(縁)だけが傷つき、部分的に発酵したことを示しており、不均一に赤変している低品質の茶葉と明確に異なります。
発酵が完了した茶葉は加熱され、熱で酵素を失活することで発酵を停止します。テンポ良く発酵を止めなかった場合、茶葉の発酵はその後も進行し、紅茶に近い風味になってしまいます。
攪拌の回数、静置する時間は茶葉の水分量、香り、色を基準に決断されます。この微妙なタイミングは職人たちの経験により決断されますが、これが烏龍茶の品質を大きく左右します。職人たちは「親方」の指示で動きます。この親方の優劣により、烏龍茶の香りは大きく左右されます。優れた品質を安定的に得る為には、優れた親方と付き合わねばなりません。
この時点で既に茶葉からは烏龍茶の風味と味が感じられます。但し、茶葉の細胞は縁を除き、無傷のままであるため、このままではお茶を淹れても味・香りが十分に抽出されません。一方、紅茶の生産のように高い圧力をかけ揉む作業(揉捻)を行った場合、①不要な雑味がお茶に溶け出します。②更に、成分が過剰に空気にさらされるため、非酵素的(酵素による発酵を伴わない)な酸化が進行し、味や香りが変化してしまいます。
これらのジレンマを解消すべく、烏龍茶の製造に用いられる手法は「包揉」と呼ばれる方法です。包揉とは文字の如く、包んでから揉む作業のことです。
茶葉は暖かく柔らかい内に、布製の袋に入れられます。一回あたり10-20kgの茶葉が袋に包まれ、バスケットボール大のサイズに丸められます。更に、袋の端を機械で強力にねじります。ぐるぐると強力にねじることで、袋は圧縮され茶葉は強く加圧されます。
次に、ボール状の茶葉は円盤状の装置にかけられます。上下に円盤が付いており、2枚のプレートで茶葉のボールを挟み込みます。上の円盤は固定式で動かず、下の円盤だけが回転します。茶葉の入ったボールは回転しながら揉まれます。暫く揉んだところで、茶葉は再び穏やかに加熱されます。茶葉が冷えると、硬くなり、割れてしまうことから、定期的に熱をかけ茶葉を柔らかくします。
茶葉は次第に硬くしまり、球状に成形されていきます。高級茶葉になるほど、茶葉は良くしまっており、重さが感じられます。良質の茶葉は艶のある表面をしております。
これら一連の作業は、何度も繰り返されます。回数や揉み方、熱のかけ方は、茶葉の状態により異なります。例えば、栄養や水が不足気味の茶園で収穫された茶葉は、相対的に低い水分を含んでおります。これらの茶葉を同じように揉捻した場合、水分量の低下から茶葉の割れ、或いは、加熱による変色が起こります。
茶葉の状態、その日の天気、その他様々な要素を考慮に入れ、一連の作業の条件を適時変更するのが大切であり、それが「親方」の力量です。揉捻が完了した茶葉は、乾燥機で乾燥され水分を5%以下に落とし完成となります。
これら一連の作業は、茶葉の状態を見極めつつ、何度も行われます |
茶葉は10kg位ずつ袋に詰められます。 |
揉捻と乾燥が完了した茶葉は、日本語で言う「荒茶」になります。荒茶は清涼な緑の香り(中国語で青香)がし、とても爽やかな味が特徴です。
台湾国内では、荒茶が好んで飲まれます。実際、荒茶は茶園の香りがそのまま閉じこめられているようなとても清々しい仕上がりです。
但し、荒茶の状態では長持ちしません。また、お茶の種類によっては更に火入れと呼ばれる工程を必要とします。例えば、かの有名な凍頂烏龍茶は荒茶を熱により焙ることで独特の香りと味を引き出します。火入れを行うことで、成分が安定化し、より長持ちするお茶となります。但し、火入れの必要性の有無は、お茶により、また、バイヤーの希望により変わります。
茶葉は良くしまっており(タイトで)、球状にまるまっており、硬く、指で押しても崩れません。表面には艶があり、サイズが揃っております。茶葉を選ぶときは、手に取り、軽く揺することで、重さを確認すると良いでしょう。良質の茶葉は、手で持ったときに重さが感じられます。
良質なお茶は茶葉の形状及びサイズが揃っております。形状の均一性は、高い製茶技術と良質な茶葉を使用していることを示しております。
茶葉以外の異物、例えば繊維、竹、木片、砂や石が含まれない。
お茶を淹れたとき非常に強いフルーツの香りがします。完熟マンゴに近い香りがし、複数回お茶を淹れてもその香りは持続します。
明るく、透明で不純物を含まない。
爽やかで、滑らかな口当たりですが、東方美人のような甘みは少なく、高山茶様のスッキリとしたのみ心地です。これは、東方美人と比較すると、萎凋の時間が短いためと考えられます。萎凋時間が延びることで、より多くの成分が分解され(加水分解され)甘みを感じるようになります。
茶葉は新鮮で、明るく、ひび割れや途中で切れた茶葉を殆ど含みません。茶葉の割れ目の状態を見ることで、何処に問題があったか推察することが出来ます。割れ目が赤くなっている場合は、お茶を摘むとき、或いは、萎凋工程に問題があります。割れ目が赤くないと言うことは、殺青(熱により酵素活性を失活させる)以降の工程に問題があったことを意味しており、主に乾燥のしすぎによる過度の水分ロスを意味しております。水分の低下に加え、原料茶葉が貧栄養状態で育った場合、或いは過度に成長しすぎた茶葉を原料に用いた場合、原料茶葉の水分量が少なく、乾燥による水分ロスが起こりやすいと推測されます。
以上の方法が非常に複雑と思われる場合、自分なりの流儀を開発されるのも良いのではないでしょうか。熱湯を入れること、温度が下がらないようにすることの2点を守れば、烏龍茶本来の味と香りを楽しむことが出来ます。例えば、ロンググラスに茶葉を入れ、熱湯を注いだあと、簡易的な蓋をするのも一つの方法です。
伝統的な淹れ方は、お茶の文化も同時に楽しむことが出来とても楽しいものです。但し、常にそのような淹れ方をしなければならない訳ではなく、状況に応じ、臨機応変に淹れ方を変えるのが正しいティーライフをエンジョイする秘訣ではないでしょうか。
常温にて保管されることをお薦めいたします。
お茶は湿度に弱く、水分を少しでも吸収した場合、即劣化が開始されます。
水分は以下のような状況で意図せず吸収されますのでご注意ください。
実際、茶葉が劣化する最大の原因は4と5のようです。
冷蔵庫に保管した場合、袋の内部は冷えており、テープなどでしっかりとシールしていても、かなりの率で外気が中に進入し、結露を起こします。茶葉を結露してしまった場合、2-3日で香りが劇的に変化します。
出来る限り、常温で保管し、しっかりと乾燥した部屋でシールをすることで湿度を避けて保管してください。開封したら数ヶ月内に消費してしまうのが理想です。
未開封で真空包装されている商品につきましては、1年以上の保管が可能です。更に熟成を進めたい場合、常温にて、未開封のまま(真空包装のまま)保管してください。尚、購入直後のままの品質を維持されたい方は冷蔵庫にて保管してください。冷蔵庫に保管された場合は、必ず、24時間かけ常温に戻してから開封するようにしてください。半日もおけば大丈夫と思われがちですが、茶葉は大変表面積が大きく、天然の断熱材と言っても過言ではありません。手で触ってみると、既に常温に戻っているように感じられますが、内部は冷えており、十分に温度を常温に戻すには24時間必要です。尚、一端冷蔵庫からだし、開封された後は、常温にて保管してください。秋~春は外気の温度が低いため、常温保存をしても数ヶ月以上美味しい状態を維持することが出来ます。
市販の商品で、真空状態を作り出すことの出来るタッパーがございます。普及品ではありませんが、お茶の保存には最適ですので、それらの特殊容器を求められるのも良いかと思います。
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