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お茶を淹れる際に使うお湯ですが、やかんの材質によってお湯の味が変わることはよく知られておりますが、実は、やかんの材質以外に、湯を沸かす熱源の種類によっても味が大きく変化することをご存じでしょうか?

同じヤカンでも、熱源によって大きく変わる水の味

例えば、同じステンレス製のヤカンを使用しても、ガスの炎、IH、薪ストーブ、セラミックヒーターなど、熱源が異なれば、湯の味は全く違ったものになります。その水でお茶を淹れると、違いはさらに顕著になり、味だけでなく香りの立ち方にも大きな影響を与えます。
意外に思われるかもしれませんが、熱源による湯の味の違いは誰にでも分かるほど明確です。ただし、異なる熱源で沸かしたお湯を比較してテイスティングする機会は一般にはほとんどないため、熱源が味に影響を与えるという事実は広く知られて無いと思います。

お茶の味香りの点で残念なIH

オール電化の普及に伴い、IHが広く使用されていますが、IHで沸かしたお湯はお茶の香りが立ちにくい特徴が有ります。これはヤカンだけでなく、鉄瓶でも同様です。
一方、同じ電気が熱源でもセラミックヒーターや電気ポットなどでは、お茶を美味しく淹れることができます。セラミックヒーターは外観がIHに似ていますが、お茶の味や香りに悪影響を与えません。IHは磁場を利用して加熱するため、この仕組みが水分子に影響を与え、味や香りにも影響を及ぼすと思われます。尚、敢えて、セラミックヒータを購入する必要は無く、一般家庭では、ガスの炎で湯を沸かすのが無難です。

見た目がIHにそっくりなセラミックヒーター(上の写真)。この装置は、接地面が加熱されて非常に熱くなります。日本で売られているセラミックヒーターはもう少し無骨なデザインが多いです。

最も味が良いのは薪や炭火

私の経験では、湯の味が最も美味しくなるのは薪火や炭火を使用した場合です。不思議なことに、やかんを直接薪火にかけなくても、薪ストーブの鉄板の上に置くだけで、薪火の効果が湯の味や香りに現れるのです。鉄板を介していても薪火の効果が現れるという点は非常に興味深いものです。

この考え方は料理にも応用可能です。薪火や炭火を使った調理や、薪ストーブの上で煮物を作ったりピザを焼いたりすると、料理やお菓子の味や香りが一段と引き立ちます。

木や炭の種類も味に影響

余談ですが、薪ストーブや炭火の場合、使う木のや炭の材質も、湯の味、ひいてはお茶の味香りに影響します。
一般的に、果樹や針葉樹よりも、天然の広葉樹の方が、水の味は良くなります。更に、標高や樹齢が高いと、更に味が良くなります。

面白い事に、水の味に優れた広葉樹は、燃焼時に輻射熱を効率的に放出し、体を深部から温める傾向があります。一方、針葉樹や果樹は燃焼が速く高温になりますが、熱が表面的に伝わりやすく、体が温まりにくいとされています。これらの違いが湯の味や体感に反映される点は非常に興味深いです。

標高や樹齢が高い広葉樹は、ゆっくりと時間をかけて成長するため、細胞が非常に密になります。この構造が、燃焼時に生じる熱の質に影響を与え、体の温まりや湯の味に関係している可能性があります。

 

とはいえ、薪や炭を熱源として使用するのは簡単に実践できることではありません。
重要なのは、湯を沸かす熱源によって味が変わることを意識しつつ、自分の環境に合った方法を選択することです。

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