天目茶碗はお茶の味をまろやかに

[2008.11.10] Written By
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写真の茶碗は常滑焼の普通の手作り茶碗ですが、鉄釉が使われていて、還元炎で焼かれているため、技術的には「天目」と近い類の釉薬です。

日本の伝統的な茶器に天目という茶碗があります。
茶碗と言えば、ご飯を食べる碗ですが、その文字の通り、本来は茶を飲む碗でした。
天目とは、鉄分を多く含む釉薬をかけ還元焼成した茶碗を指します。鉄分を多く含むため、黒い色をしております。
一番最初に日本に紹介された茶碗が、浙江省の天目山産だったために天目と呼ばれるようになったと言われております。
この茶碗ですが、釉薬に含まれる鉄が焼き方により様々な形で結晶化し、とても美しい模様を形成します。
日本では抹茶の道具やぐいのみ碗などで知られている天目碗ですが、実はとても面白い性質があります。
何よりも、水の味を劇的に変えます。
それもそのはず、釉薬に大量の鉄分を含んでおり、更に、還元焼成されているのです。
まさに、南部鉄瓶や萬古の紫泥急須と全く同じで、酸化第一鉄を多く含み、水の性質を変えます。
この天目碗で緑茶、プーアル茶、花茶、コーヒー、赤ワインを飲むと最高です。喉の奥で感じられるフレーバーが増し、また、水の性質が円やかに変化します。

元は中国産の天目ですが、日本でその焼き方は極限まで高められ、今では日本を代表する焼き物の一つです。
天目という名称が付いていなくても、天目風の焼き方、或いは天目と同じような釉薬を使った茶碗が沢山あります。
釉薬の色が黒く、やや金属みを帯びたような色合いの茶碗がこれに相当します。

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