お茶も、野菜も、急須もパワーアップする赤土の力

[2011.07.21] Written By

黄土-2

赤土を調べていく過程で色々面白い事に気がつきましたので紹介したいと思います。
美味しい果物や野菜を作るには赤土はとても重要です。
私の家の周りは河岸段丘になっており、高い場所と低い場所が段々状に存在します。
河岸段丘の低い場所は川による浸食で出来ており、高い場所は山の土がそのままに残っております。
この為、高い場所には赤土(黄土)が残っており、逆に低い場所には川から流れてきた砂が中心の土質となっております。さらにその上に、その昔に降り積もったであろう火山灰が黒い土として乗っております。

事実、赤土と砂地では野菜果物の味が全く異なります。
砂地で作られた作物は、味の厚みが少なく、逆に赤土の豊富な土地で作られた作物は非常に濃い味がします。
先日、中国広東省、潮州にある鳳凰山を訪問したときも、同様の状況に気がつきました。鳳凰山という鳳凰烏龍で有名な山ですが、場所により赤土が豊富なところと、砂地の所がありました。話を聞くと、やはりお茶の品質にも差があるそうです。赤土のエリアで作られたお茶の方が良い品質になるゆえ、農家によっては、赤土を運び入れ、自分の土地に撒くそうです。赤土を肥料のように撒くことで、ミネラルが補給され、お茶が美味しくなるそうです。
赤土には不思議な機能があり、挿し木をするときは必ず赤土でやります。
黒い土や白い土でやっても植物は根を出しません。
戦時中、日本兵が豚のおしりを切り落とし食べた後、その傷跡に赤土を塗っておいたという話を聞きますが、赤土はその昔は止血剤として用いられていたこともあり、様々な機能を秘めております。豚の話もまんざら作り話ではなさそうです。

赤土で栽培されたお茶は非常に美味しくなり、逆に砂地で栽培されたお茶は、味が薄くなります。ただ、薄い味のお茶でも赤土の茶器を通すと、赤土の土地で栽培されたお茶と同じような味に変化します。

 
縄文人はこの機能を知っていたのでしょうね。縄文遺跡は必ず赤土のある場所に見られます。良質の赤土の出土する場所にのみ生活し、赤土で縄文土器を焼いていた縄文人は、現代人にはない知恵を沢山持っていた事と思われます。
黄土-1
長野県南部の風景:段丘地帯が多く、田んぼが見えている部分はその昔に川で浸食されて形成された土地であるため、土質は良くない。低い土地に好んで住みたがる現代人の傾向と、美味しい作物が出来る土質が豊富な場所は拮抗しております。

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