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冷蔵庫はお茶を3日で駄目にする?!プロがすすめるお茶の正しい保存方法
- [2013.01.27] Written By 北城 彰(Akira Hojo)
お茶の最適な保存方法、多くの人は冷蔵・冷凍保存がよいと考えております。しかし、これは必ずしも正しくありません。
冷蔵庫によって生じる結露は劣化を加速する
冷蔵庫に入っているお茶は当然冷えております。このお茶を即座に開封した場合、結露が生じ、むしろお茶の酸化が加速します。お茶は冷蔵庫から出したら最低12時間、理想的には24時間置いてから開封してください。お茶の場合、茶葉が揉まれてシワシワになっているため、断熱材のようなはたらきをします。このため、かなり長時間室温に放置しても、内側の温度は低いままの場合が多く、数時間程度で開封すると、結露が起こります。
尚、例え冷蔵庫の中といえどもお茶の劣化が進行します。酸化はいったん始まると、そのあと茶葉を常温の乾燥した状態においても継続的に進行し、いったん酸化が開始されたお茶はを外に出すと3日もすればお茶の香りは大きく変化します。但し、無酸素包装であれば、劣化は進みません。
一般的なお茶の劣化
1.香りはひね臭と呼ばれる、プラスチックのようなゴムのような香りへと変化する。
2.渋味が生じる。
3.お茶の種類によっては苦みが生じる。
ヒートシーラーを使用する際の注意点
ヒートシーラーでシールをしていれば問題が無いと思われるでしょうが、家庭用のシーラーの場合シール面が完全でないことが多く、シワや局部的なシール不良により100%密封されてないことが多々あります。このような問題を回避するために、シーラーを使用される場合は、2重のシールをすることが肝要です。ただ、私達プロでもシールには非常に気を遣います。普通のインパルスシーラーの場合、厚めの袋やガゼット袋は完全にシールできません。シールできているように見えても脱酸素剤を入れてみたら空気が漏れていたということが発覚するのは良くある話です。
最も理想的な保存方法は脱酸素剤+ヒートシーラー+常温保存
基本的に、お茶の保存でベストなのは、脱酸素剤を入れた状態で常温保存するか、真空パックする方法です。脱酸素剤は酸素を100%除去するため、もっとも信頼性が高い方法です。私はこの方法でお茶を保存しております。ただ、家庭で取り扱うにはやや面倒です。

真空シールについて
つぎに、真空包装機の場合、99%の酸素は除去できますが、どれだけ高額な装置を用いても1%の酸素は除去できません。そのままシールするよりははるかに高い鮮度を維持できますが、それでも劣化は進行します。但し、数ヶ月内くらいに飲むのであれば問題ありません。また、真空包装することで、空気の漏れの有無が目視確認できるため便利です。
結論
1.未開封の状態でそのままの品質を長期間維持させたい場合、冷蔵庫で保存→開封前に24時間かけて常温に戻す。
2.未開封の状態で脱酸素剤入りのお茶の場合、常温保存でもOK。無酸素である限り鮮度は落ちない。但し、長年放置したばあいお茶は熟成が進み茶葉は黄色っぽく変色し、フルーツのような香りに変化する。
3.開封後、6ヶ月以内に飲みきると想定される場合、機密性の高い容器にいれ、湿度をさけ、常温にて保存するのがお薦め。お茶は徐々に劣化するが、冷蔵庫にいれて結露が発生するリスクを考えたらはるかに安全。特に秋〜春のさむい季節であれば品質は安定する。
4.開封後、6ヶ月〜1年以上保存したい場合、そし、脱酸素剤や真空包装機がない場合、ある程度劣化することを覚悟の上、冷蔵保存がお薦め。この方法だと酸化による古葉臭の発生は避けられないが、例えば緑茶であれば緑色は保持され、緑茶らしさは失われない。
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