標高2000mの自然栽培茶から作られる馬鞍山白茶

[2015.05.29] Written By

雲南省の古樹から作られた馬鞍山白茶

HOJOのラインアップの中でも特に質の高い茶葉の産地である、馬鞍山の茶葉で白牡丹風の白茶を作りました。喉の感触がとても軟らかく、甘みも強いお茶であることから、マレーシアの店舗で先行発売したところ大変人気を博しております。

標高2000m以上の村で原料の仕入れ

馬鞍山は雲南省の臨滄の西部、ミャンマーとの国境付近に位置する山です。馬鞍山という名称は、山の名称でもあり、また、村の名称としても用いられております。
ただし、馬鞍山の村の中心部はお茶の値段高騰に伴い、肥料栽培が普及しております。馬鞍山の村の中心部は標高が1500-1600m、村周辺の標高が高い場所で1700m位あります。ただ、私は昔ながらの自然栽培が今も保存されている村からお茶の買い付けをしており、以下の写真に見えている馬鞍山の更に奥地へ入った村から茶を調達しております。私がお茶を仕入れた地域は標高が2000m以上あり、1番茶が摘めるようになるのが他の地域と比べると10日ほど遅くなります。昼夜の温度差が激しい高山で時間をかけて育ったお茶は、甘みが強く、飲み応えがあります。

雲南省の古樹から作られた馬鞍山白茶

馬鞍山

雲南省の古樹から作られた馬鞍山白茶

馬鞍山の中心部

馬鞍山のお茶の特徴はなんといっても口いっぱいに広がるボディ

馬鞍山のお茶の特徴は、お茶が口いっぱいに広がる感覚です。味の専門用語でボディと言いますが、お茶を口に含むと、口の両サイドに甘みが強く感じられ、飲み終わった後も甘い余韻が残ります。馬鞍山は土に恵まれており、この村の周辺で作られるお茶はどれも非常に強いボディを有します。更に、ボディだけでなく、喉の奥深くに吸い込まれるような深い余韻(コク)も馬鞍山のお茶の特徴です。
雲南省の古樹から作られた馬鞍山白茶

昔ながらの方法で製茶

今回作ったお茶は、白牡丹のようなスタイルに仕上げました。お茶は1芯2葉か、中心の枝については1芯3葉で茶摘みを行いました。萎凋を行う際、余り色合いにこだわらず、脱水ストレスで発酵がより進み、甘い味が強く感じられるよう、一般的な白牡丹よりも長時間(2日以上)の萎凋を行いました。
萎凋は萎凋層や萎凋専用の部屋ではなく、日陰の風通しの良い場所にて、竹のザルの上に茶葉が重ならないように広げ、自然の環境下で萎凋を行いました。ほのかにマスカット、柑橘系、そして春の草木のような清涼感のある香りに仕上がりました。

雲南省の古樹から作られた馬鞍山白茶

写真は弊社にて弱めの熱風処理をする事で、雑味を無くし香りの質を高めるための仕上げ作業をしているところ。

雲南省の古樹から作られた馬鞍山白茶

熟成により大きく化ける白茶

白茶は今すぐに飲んでも美味しいお茶ですが、熟成させてから飲むのが1つの楽しみ方です。特に、馬鞍山白茶のように自然栽培の茶葉から作られた白茶はポリフェノール含量が多く、熟成させたときに顕著に甘い香りが形成されます。更に、これら自然栽培烏茶の場合、ウンカによる攻撃も少なからず受けていることから、熟成時には蜜のようなマスカットのような非常に甘い香りが形成されます。数年以上熟成させることで馬鞍山白茶はアイスワインのような甘い香りのお茶へと変化します。尚、積極的に熟成をしたい場合、袋を開封せず、無酸素状態のまま出来るだけ暖かい場所にて保管ください。年間の平均気温が高いほど、熟成は早く進みます。

水出しにすると子供が大喜び

馬鞍山白茶ですがもう一つの楽しみ方があります。それは水出しで飲む方法です。私の場合、5gの茶葉を1リットルの水に入れます。そのまま、冷蔵庫にいれて、数時間後に取り出します。この時点で薄いと思ったら、更にもう1-2時間おけばよいし、濃いと思ったら水で好みの薄さになるように薄めると良いと思います。より香りを引き出したい場合、湯冷ましをご使用ください。冷やした白茶は、清涼感があり非常においしく、驚くほどに子供に人気があります。白茶は微発酵のお茶で、素材が限りなく自然な状態に保持されているお茶ゆえに、私の経験上子供にとても好まれるお茶です。子供は紅茶や烏龍茶、味が強い緑茶よりも、微発酵のお茶を好む傾向があり、私の周辺の子供達を見ていると、白茶やプーアル生茶を非常に好みます。

このお茶は数日内に発売の予定です。

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