当店にお越しいただき、ありがとうございます。HOJO代表の北城彰です。中国茶販売から紅茶まで、お茶のことならお任せください。
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キームン(キーマン)は世界3大紅茶(他スリランカUVAとダージリン)の一つとして知られている中国を産地とする紅茶です。この紅茶は安徽省の祁門縣で清の時代より作られております。キームン紅茶は福建省産の紅茶をヒントに開発されたと言われておりますが、それはおそらく正山小種(ラプサンスーチョン)だろうと考えられております。過去、キームン紅茶は主に海外で絶大な人気を誇り、特にイギリスには大勢のキームンファンがおります。
茶葉はとても繊細で細かく、甘い香りとかすかな花の香りが感じられ、飲み心地は甘く芳醇なのが特徴です。
1939年から1940年にかけ、アメリカのマーケットにおいてキームンは最も高い値段をつけました。当時は誰にでも飲めるお茶ではなく、上流階級の裕福な人々にのみ許された贅沢でした。特にキームン好き知られているのが、ルーズベルト大統領とそのファーストレディです。彼らはキームン紅茶をこよなく愛し、毎日愛飲していたそうです。
更に、本紅茶はイギリスのビクトリア女王の誕生日に献上茶として送られ、食通で知られるビクトリア女王にとても愛されました。
今日、キームン茶は中国国内であれば、何処の業者でも取り扱っております。しかしながら、HOJOでは英国宮廷をも虜にした「高級茶キームン」の品質を正確に再現するため、「オリジナルの産地」と「オリジナルの品種」にこだわりました。安徽省の自然保護公園内にある、祁門地域で栽培された、正規品種、「櫧葉種」から生産されたお茶のみをお届け致します。勿論、使用茶葉は無農薬茶園で生産された物です。
茶園は森に覆われた山岳地帯に点在しております。この地域はお茶が生育する為に十分な雨が降り、多湿で気温が低く、このことは良質の紅茶の芳醇な味を作る、重要な要素となっております。この芳醇な味の正体はテアニンと呼ばれるアミノ酸です。テアニンは、「若い芽」に豊富に含まれており、茶葉が日光を吸収することで、カテキンをはじめとするポリフェノールへと生合成されます。霧により日光を遮られた茶葉は、テアニンをポリフェノールへと変換しにくくなることから、高割合のテアニンが茶葉に含まれます。これが、祁門の特徴的な香りと芳醇な味の秘密です。
祁門は1875年に安徽省の祁門縣で作られました。清朝の始めの頃、祁門郡は緑茶の生産で有名でした。清朝の始め、福建省にて、紅茶の加工法が開発されました。海外市場での紅茶の人気の高まりにつれ、安徽省での紅茶の生産は一気に開花しました。当時、紅茶の利幅が高かったことから、茶商人は茶農家に紅茶の生産を依託し始めました。紅茶は主にイギリスへ、その他にはフランス、アメリカ、ドイツへ輸出されました。その昔1939-1940年に、祁門は、ニューヨークの卸市場で最も高値で取引されました。
祁門紅茶は国際的にも国内でも多くの賞を受賞しております。
繊細で細く、硬くしまっており、曲がった形状をしております。低品質の茶葉はゆるく、厚みがあり荒さが目立ちます。
深い黒色をしており、つやがあります。低品質の茶葉は、灰色がかった黒色をしており鈍い表面をしております。
高品質の茶葉は同じサイズの葉で形成されています。低品質の茶葉は、平らで、締りのない大葉で形成されています。
よく製茶されたものは、繊維・竹・木屑・砂・石などの異物を含みません。夏に摘まれた茶葉に含まれる茎は避けることができませんが、グラムあたり2-3%ほどの最小限に抑えられます。
乾燥茶葉からは、ほのかなスモーキーな香りとシュガーシロップのような甘い香りがします。淹れたお茶からも同様の香りがします。上質のキームンは、飲み終えた茶葉にも香りが残ります。
つやがあり、明るい赤みがかった茶色。上質のキームンはカップの縁に金色の輪(ゴールデンリング)が見られます。ゴールデンリングは紅茶に沢山のテアフラビンと呼ばれる色素が含まれていることを示しており、この成分が豊富な紅茶は芳醇で円やかな味がします。
スムーズで厚みがあり、甘みが口のなかに残ります。更に、お茶を口に入れた瞬間、非常に爽やかな鼻に抜けるような香りが感じられます。
茶殻は均一な明るい茶色をしております。色は茶葉のどの部位も均一です。指で触ると、茶葉は厚く、柔らかく、弾力性が感じられます。
身近な水と言うことで、水道水をお薦めいたします。水道水を使用される場合は、消毒用の塩素を取り除くため3~5分沸騰させてください。但し、例え沸騰しても塩素を完全に除去することは出来ません。可能な限り、活性炭フィルター付きの浄水器を用い、水中の塩素を除去してください。そうしないと、お茶の香り成分と塩素が共に反応し合い、本来の香りが楽しめません。また、塩素は微生物を殺菌するためにいれられております。殺すのは健康に害のある微生物だけでなく、私達の腸にすむ善玉菌も同様に殺菌してしまいます。また、細胞レベルでも様々な害が報告されており、アレルギーの原因にも成り得ます。
蒸留水や逆浸透膜水の場合、ミネラルを全く含まないために、お茶の味がフラットになりがちです。出来るだけ水道水等、ミネラル水をご使用ください。
尚、ヤカンに付着した水垢(スケール)は決して除去しないでください。クエン酸洗浄などを行うことで、従来のお茶の味が得られなくなってしまいます。
一端使用される水の種類を決められたら、今後、水の種類を変えないように同じ種類の水を使用し続けてください。水の種類が変わった場合、スケールからミネラルが大量に溶出し、暫く使っていると、お茶の味が劇的にまずくなります。同じ水を使用し続けることが、お茶を美味しくいれるための秘訣です。
あまり知られておりませんが、紅茶や緑茶の場合、6煎は淹れられます。
多くの書籍やWEBサイトには様々な手法が書かれておりますが、以下は私が独自の経験に基づき採用している方法です。
何煎もお茶を楽しんで頂くためには、2煎目以降の淹れ方が非常に重要なポイントとなります。
特に2煎目をどのように淹れるかという点はは非常に重要です。
通常、2煎目は「蒸らす必要がありません」
どういう意味かと言うと、沸騰したお湯を急須にさっと通すだけでOKです。つまり、蒸らし時間は1秒以下です。
このような淹れ方をすると、目の前で見ているお客様の殆どが、「え?そんなに短いんですか?」と驚かれます。
意外かもしれませんが、この方法でもお茶は十分に美味しくはいります。
3煎目以降も同様の方法を繰り返してください。
但し、1煎目と2煎目の間が長く空いてしまった場合、或いは、連続的に淹れる場合とでは、結果は
異なります。
間が空くと、茶葉は湿った状態が長く続くため、実際にはじわじわと味が抽出されております。
このため、長時間放置した後にお茶を淹れる場合、淹れたお茶は濃くなっていることが多く、湯を足すことで濃さを調整してください。
お茶は倍の濃さに淹れてもあまりそれが感じられない物です。薄めたときに初めて、「あら、この方が美味しい」と感じられるものです。
因みに、2煎目以降、湯を通すだけの淹れ方をしたものの、もし薄すぎると感じた場合、茶海やピッチャーに入っているお茶を再び急須へ戻し、もう一度通してください。
この方法を理解することで、お茶を淹れる時間に悩む必要はありません。
お茶を淹れる前に、急須を湯煎することで温度を高めてください。これによりお茶を淹れた際に温度を一定に保つことが出来ます。暖める時間は10秒です。
ピッチャーを湯煎し、温めてください。
200mlの湯に対し4gの茶葉を用意してください。ティースプーンで2杯が3-4gの目安です。
温まった急須に茶葉を入れてください。茶葉を入れる際、指で触ると、香りが移ることがありますのでご注意ください。
急須の中に茶葉が入っている様子です。目安
平均1分(茶葉が多い場合は半分)ほど蒸らしてください2煎目以降は数秒内の蒸らし時間で十分に味香りが出ます。但し、薄すぎると感じられた場合、お茶をもう一度急須に通してください。
茶葉を蒸らしている間に、先ほどピッチャーに入れたお湯をカップに移すことでカップを温めてください。
10~20秒ほど温めたら、カップのお湯を捨ててください。
10秒ほど温めたら、グラスの水を捨ててください。
茶を低いところからピッチャーに注いでください。直接、グラスに注がれる場合、何回かに分け、交互に注ぐことで各グラスの濃度を均一にしてください。初心者の場合、ピッチャーを使われることをお奨めします。
最後の一滴まで注いでください。最後に残ったお茶には美味しさが凝縮されております。また、茶葉から完全に湯を除くことで2煎目以降を美味しく淹れて頂くことが出来ます。
ピッチャーのお茶を、各グラスに注いでください。既に濃度が一定になっているので、交互に注ぐ必要はありません。注ぐときの基本は右側から左へ注いでください。右側がお客様用、一番左側が自分用です。
中国スタイルの湯飲みに注いだ写真です。
これまで、カップを例に飲み方を説明してきましたが、英国風のティカップ、グラス等、お好みに応じお選び下さい。
お茶鑑定用の容器で、茶葉をのせた写真です。良質の茶葉はお茶を淹れた後も、強い香りを放っております。茶葉はお茶以上にお茶の品質を語ってくれます。
キームンはヨーロッパ、特にイギリスで大変人気のある紅茶です。本紅茶がどうしてイギリス人を魅了したのでしょうか?イギリスと言えば、水が硬水であることが有名です。また、イギリスでは水が硬水で美味しくないためにミルクティーが発達したとも言われております。硬水はお茶に含まれるポリフェノールやタンニン類と結合(錯体を形成)することからお茶には適していないと考えられております。しかし、キームン紅茶をイギリス風に硬水で飲んだらどうでしょうか?
私たちは硬水と軟水でお茶を淹れ、それぞれストレートとミルクを加えることでテイスティングを行いました。
硬水で淹れると、香り味とも非常にフラットになり、飲みやすくなる反面、キームンティの香りが半減します。
ミルクを加えると、軟水の方が明るく、きれいな色になります。しかし、不思議にも硬水で淹れても飲みやすく、軟水とはひと味違った味を楽しむことが出来ます。また、硬水で淹れたお茶の水色は、軟水のそれと比べて非常に濃くゴールデンリングがくっきりと見えます。
キームン紅茶を飲む際は、必ずしも軟水が良いわけでは無いことが分かりました。用途・好みに合わせ、自分流の淹れ方を開発してみてはいかがでしょうか?
直射日光、高温多湿を避け、冷暗所に保存してください。室温に保管することで、さらなる熟成(非酵素的な酸化)が進み、甘みが増し、香りがより円熟します。尚、お茶の葉は水分が5%前後と非常に乾燥していることから、環境の香りを瞬時に吸収します。そのため、お茶の袋はしっかりと密閉し、缶等の容器に入れた上で、通気の良い場所に保存してください。
尚、熟成の具体例として、紅茶類の場合、熟成が進むにつれ、甘みが顕著に増し、その代わり、香りに関しては徐々に薄れてゆきます。東方美人に代表される、蜜香系のお茶の場合、味も香りも強度が増すと言われております。台湾では長期保存された東方美人は新茶の数倍の値段で取引されることもあります。
常温にて保管されることをお薦めいたします。
お茶は湿度に弱く、水分を少しでも吸収した場合、即劣化が開始されます。
水分は以下のような状況で意図せず吸収されますのでご注意ください。
実際、茶葉が劣化する最大の原因は4と5のようです。
冷蔵庫に保管した場合、袋の内部は冷えており、テープなどでしっかりとシールしていても、かなりの率で外気が中に進入し、結露を起こします。茶葉を結露してしまった場合、2-3日で香りが劇的に変化します。
出来る限り、常温で保管し、しっかりと乾燥した部屋でシールをすることで湿度を避けて保管してください。開封したら数ヶ月内に消費してしまうのが理想です。
未開封で真空包装されている商品につきましては、1年以上の保管が可能です。更に熟成を進めたい場合、常温にて、未開封のまま(真空包装のまま)保管してください。尚、購入直後のままの品質を維持されたい方は冷蔵庫にて保管してください。冷蔵庫に保管された場合は、必ず、24時間かけ常温に戻してから開封するようにしてください。半日もおけば大丈夫と思われがちですが、茶葉は大変表面積が大きく、天然の断熱材と言っても過言ではありません。手で触ってみると、既に常温に戻っているように感じられますが、内部は冷えており、十分に温度を常温に戻すには24時間必要です。尚、一端冷蔵庫からだし、開封された後は、常温にて保管してください。秋~春は外気の温度が低いため、常温保存をしても数ヶ月以上美味しい状態を維持することが出来ます。
市販の商品で、真空状態を作り出すことの出来るタッパーがございます。普及品ではありませんが、お茶の保存には最適ですので、それらの特殊容器を求められるのも良いかと思います。
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