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武家平掌古樹生茶 2020と2021を発売しました。
このお茶は中国雲南省臨滄市の南西部、ミャンマー国境から数十キロに位置する標高2100mの村を産地とし、樹齢数百歳の自然栽培の老木から作られたプーアル生茶です。
武家平掌古樹生茶は臨滄市永徳県の武家寨という村に位置する、武家平掌というエリアのお茶です。
中国語では「寨」は、日本における村よりも更に小さな単位(通常人口数百人程度)の集落を指す名称です。
武家寨は、武という名字の人が多く、武家が寄り集まった集落が武家寨の名称の由来のようです。
HOJOの商品に武家寨古樹生茶という名称のプーアル生茶があります。武家寨古樹生茶は武家寨の複数の茶園の茶葉を使用しております。
それに対し武家平掌古樹生茶は単一茶園のお茶です。
今回、2020年産と2021年産の2種類のお茶を発売しました。
2020年産は357g餅茶、2021年産は200g餅茶に仕上げました。
2020年産は無酸素状態で2年間熟成した上での発売です。
写真は武家平掌古樹生茶 2021年産 200g餅
2年連続して同産地からプーアル生茶を作ったため、それぞれの年のお茶が同じ個性にならないように、使用する原料茶葉に変化を付けました。
2020年産は、4月の中旬頃に収穫された茶葉を使っております。お茶の味香りのバランスという点では、この時期のお茶は理想的です。
芽の比率が高く、お茶を口に含んだときに口当たりが柔らかく、クリーミーなテクスチャーと滑らかな口当たりが特徴です。
逆に2021年産は5月の中旬に収穫されたお茶です。同じ茶園なのに何故、20年産は4月の中旬、21年産は5月の中旬なのかと不思議に思われるかもしれませんが、実はどちらも一番茶です。
一般的に雲南省の農家では、世代が変わるごとに新たにお茶を蒔いては生育しているため、それぞれの茶園は樹齢の異なる木が混生しております。武家平掌茶園についても、樹齢100歳位から数百歳までの樹齢の異なるお茶の木で構成されております。
お茶の木の生長は若いほど早く、樹齢が高くなるほどゆっくりと成長します。この時期に収穫できる一番茶は極めて老木のお茶のみとなります。それなら、樹齢が高いほど良いと思われるかもしれませんが、高樹齢のお茶の収穫時期である、5月になると季節が進み、温度が高くなるため、4月と比べると茶葉がより開き、重量比における芽の比率が低くなります。この為、4月産のようなクリーミーで滑らかな口当たりという個性は無くなり、逆に味的にはより透明感が高く、スッキリとしており、強力な余韻(コク)を呈する点が特徴です。
正直、どちらの個性も私は好きですが、バランスが良く、より万人受けするのが20年産、品質が尖っており、マニアが喜ぶのは21年産と言った感じかと思います。
身近な水と言うことで、水道水をお薦めいたします。水道水を使用される場合は、消毒用の塩素を取り除くため3~5分沸騰させてください。但し、例え沸騰しても塩素を完全に除去することは出来ません。可能な限り、活性炭フィルター付きの浄水器を用い、水中の塩素を除去してください。そうしないと、お茶の香り成分と塩素が共に反応し合い、本来の香りが楽しめません。また、塩素は微生物を殺菌するためにいれられております。殺すのは健康に害のある微生物だけでなく、私達の腸にすむ善玉菌も同様に殺菌してしまいます。また、細胞レベルでも様々な害が報告されており、アレルギーの原因にも成り得ます。
蒸留水や逆浸透膜水の場合、ミネラルを全く含まないために、お茶の味がフラットになりがちです。出来るだけ水道水等、ミネラル水をご使用ください。
尚、ヤカンに付着した水垢(スケール)は決して除去しないでください。クエン酸洗浄などを行うことで、従来のお茶の味が得られなくなってしまいます。
一端使用される水の種類を決められたら、今後、水の種類を変えないように同じ種類の水を使用し続けてください。水の種類が変わった場合、スケールからミネラルが大量に溶出し、暫く使っていると、お茶の味が劇的にまずくなります。同じ水を使用し続けることが、お茶を美味しくいれるための秘訣です。
40mlに対し1gの茶葉をご使用ください。
つまり、急須の容量が200mlの場合、200ml ÷40 =5gの茶葉が必要です。
沸騰している湯を急須に入れてください。
そのまま、10秒間静置してください。これにより、茶器が暖まります。
私達の実験によると、沸騰水を茶器に入れるだけで20℃温度が下がります。
つまり、熱水で暖めているつもりでも、実は80℃まで下がります。
折角茶器を温めても、即お茶をいれた場合、茶葉により湯の温度が下がってしまいます。「茶葉ごときでそんな?」と思われるかもしれませんが、茶葉は表面積が非常に大きいため、熱交換率が高く、私達の実験では20℃温度が低下します。つまり、茶器を温めたとしても、再び20℃下がってしまうわけです。
そこで、再び沸騰水を茶葉に注いでください。注ぐときは、出来るだけ低い位置から素早く注ぎ入れます。チョロチョロとのんびり注いだ場合、その過程で温度が下がってしまいます。高い位置から注ぐと、同じく、温度が下がります。
十分に茶葉の温度を高めるためには2回沸騰水を通すことが理想です。最も美味しくいれるには10秒ずつ2回通すことが理想です。茶葉がルーズな状態の場合、1回目は10秒、2回目は5秒が適切です。
1煎目:数秒〜10秒(1煎目はやや薄いくらいで丁度良いです。長く蒸らしすぎると2煎目以降が濃くなり過ぎます。
2煎目以降:湯を通すだけ(決して蒸らさないでください。)
プーアル茶の場合、2煎目以降は湯を通すだけで、蒸らす必要がありません。この方法だと、20煎目位までお茶がいれられ、大変経済的です。
飲みきれないお茶は、冷蔵庫に保存してください。プーアル茶の場合、冷蔵保存しても品質は顕著には劣化しません。或いは、いれかけの茶葉をそのまま冷蔵庫に保存するのも問題有りません。緑茶や烏龍茶の場合、いれかけの茶葉を保存した場合、直ぐに茶葉は劣化してしまいます。その点、しっかりと発酵しているプーアル茶の場合、途中で中断しても、冷蔵庫に入れておけば1日後に継続することも可能です。
常温にて保管されることをお薦めいたします。
お茶は湿度に弱く、水分を少しでも吸収した場合、即劣化が開始されます。
水分は以下のような状況で意図せず吸収されますのでご注意ください。
実際、茶葉が劣化する最大の原因は4と5のようです。
冷蔵庫に保管した場合、袋の内部は冷えており、テープなどでしっかりとシールしていても、かなりの率で外気が中に進入し、結露を起こします。茶葉を結露してしまった場合、2-3日で香りが劇的に変化します。
出来る限り、常温で保管し、しっかりと乾燥した部屋でシールをすることで湿度を避けて保管してください。開封したら数ヶ月内に消費してしまうのが理想です。
未開封で真空包装されている商品につきましては、1年以上の保管が可能です。更に熟成を進めたい場合、常温にて、未開封のまま(真空包装のまま)保管してください。尚、購入直後のままの品質を維持されたい方は冷蔵庫にて保管してください。冷蔵庫に保管された場合は、必ず、24時間かけ常温に戻してから開封するようにしてください。半日もおけば大丈夫と思われがちですが、茶葉は大変表面積が大きく、天然の断熱材と言っても過言ではありません。手で触ってみると、既に常温に戻っているように感じられますが、内部は冷えており、十分に温度を常温に戻すには24時間必要です。尚、一端冷蔵庫からだし、開封された後は、常温にて保管してください。秋~春は外気の温度が低いため、常温保存をしても数ヶ月以上美味しい状態を維持することが出来ます。
市販の商品で、真空状態を作り出すことの出来るタッパーがございます。普及品ではありませんが、お茶の保存には最適ですので、それらの特殊容器を求められるのも良いかと思います。
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