当店にお越しいただき、ありがとうございます。HOJO代表の北城彰です。中国茶販売から紅茶まで、お茶のことならお任せください。
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このお茶はいわゆる深蒸し茶ではありません。自然栽培の煎茶2種とと深蒸し茶を独自の割合で合わせることで、煎茶の爽やかさと深蒸し茶の舌触り、つまり煎茶の長所と深蒸し茶の長所を両方楽しめるお茶を作りました。深いボディと強いコクが特徴で、喉にスーと入るような味わいがするお茶です。ポリフェノール(カテキン)を豊富に含むお茶ゆえに、普通の日本茶の淹れ方では香りがやや弱めになります。90℃〜沸騰水を用い、多めの茶葉を用いて10秒程度で短めにサッと淹れる方法が適しております。
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宇治煎茶 深蒸し仕立ては「深蒸し仕立て」であって、「深蒸し茶」ではありません。深蒸し茶と言えば、静岡県の掛川、御前崎、菊川のお茶に代表される、細かな茶葉と濃い水色のお茶です。お茶を長時間蒸すことで、茶葉を構成する細胞を崩壊させ、濃い水色、独特の香り、ドロッとした飲み心地を特徴とします。
宇治煎茶深蒸し仕立ては、煎茶と、深蒸し茶の両方の個性も有しているお茶です。ボディ、深い後味(コク)、舌で感じるとろっとした食感等、求める要素を明確に定義することで、それぞれの個性が突出しているお茶を選出し、ブレンドを行いました。
本来深蒸し茶の飲み味と自然栽培茶の深い後味を両立し更に、横の広がり(ボディ)の強いお茶を合わせることで香りの広がりを実現しました。
ボディとは日本語で「ふくよか」という言葉で表現されます。口の中にお茶をいれたときに香りが広がる感覚をさします。ボディの強いお茶は、香りが豊に感じられ、お茶を飲んだときに口のサイドに甘味が余韻として残ります。貝の味噌汁が美味しく感じられる1つの理由は、強力なボディがあるためです。
残念ながら日本茶の場合、概してボディのないお茶がほとんどです。その理由は、選別により茎を除去してしまうためです。お茶に限らず、あらゆる植物において、ボディが最も感じられるのは葉ではなく茎です。野沢菜漬け、セロリ、ネギなど、茎と葉の味わいを想像してみてください。例えば野沢菜漬けは茎部分の方が葉よりも甘いと思いませんか?この甘みは糖分による甘みではなく、ボディが強いことに起因するミネラルによる甘みです。日本茶の多くは、濃い緑色の外観が重要視されており、その為に茎は色彩選別機など様々な方法によって除去されます。一般的な高級日本茶をみると茎はほとんど含まれておりません。HOJOではお茶の甘さ(ボディ)を重視することで、意図的に茎は除去しておりません。昔ながらの茶柱が立つお茶を重要視しております。
宇治茶の中で特にボディが強いお茶は朝宮茶です。朝宮茶の産地は数百万年前までは琵琶湖の底でした。このため、カルシウムやカリウムなどのアルカリ性のミネラルが豊富に含まれ、朝宮の地で作られたお茶は全体に強いボディを示します。宇治煎茶深蒸し仕立てには、この朝宮で作られた自然栽培茶がブレンドされております。もちろん、茎は意図的に除去せず、強いボディをそのまま維持できるように努めました。
水色は緑色になりますが、茶葉の多くはその形状がしっかりしており煎茶と深蒸し茶両方の良いところが楽しめます。
コクとは他の言葉で「喉越し」という言葉で表現されます。喉の奥に残る濃い後味、余韻を示す言葉で、縦の感覚をさします。例えば、コカコーラが根強い人気があるのはコクがあるためです。
一般的な日本茶の場合、ボディと同じく概してコクがありません。その理由は、お茶の旨味成分であるテアニンを増やそうとするがあまり、窒素系の肥料が施肥されているためです。お茶の分析を行うと、窒素肥料が施肥された茶園産の茶葉にはアミノ酸が多く含まれておりますが、逆にカテキンをはじめとするポリフェノール量はアミノ酸量に反比例します。自然栽培茶園の場合、茶葉内に含まれるカテキン量は肥料を与えて栽培したお茶とくらべると顕著に高く、同時に強いコクを示します。
宇治煎茶 深蒸し仕立てには鷲峰山で作られた自然栽培茶をブレンドすることで、強いコクを付与しました。
深蒸し茶特有のどろっとした食感を増すため、宇治田原産の深蒸し茶を少量ブレンドしました。このお茶は敢えて自然栽培茶ではないお茶(ただし低農薬茶管理園)を選ぶことで、深蒸し茶特有の舌触りを引き出しました。
以上の3つのお茶をブレンドすることで、コク、ボディ、食感を調節し、立体感のある味を実現しました。HOJOの基本路線としては単一産地のお茶ですが、今回は例外的にブレンドしたお茶を紹介することにしました。ボディ、コクのバランスがとれたお茶は、無条件に飲みやすく、幅広いお客様に楽しんで頂けると思います。
身近な水と言うことで、水道水をお薦めいたします。水道水を使用される場合は、消毒用の塩素を取り除くため3~5分沸騰させてください。但し、例え沸騰しても塩素を完全に除去することは出来ません。可能な限り、活性炭フィルター付きの浄水器を用い、水中の塩素を除去してください。そうしないと、お茶の香り成分と塩素が共に反応し合い、本来の香りが楽しめません。また、塩素は微生物を殺菌するためにいれられております。殺すのは健康に害のある微生物だけでなく、私達の腸にすむ善玉菌も同様に殺菌してしまいます。また、細胞レベルでも様々な害が報告されており、アレルギーの原因にも成り得ます。
蒸留水や逆浸透膜水の場合、ミネラルを全く含まないために、お茶の味がフラットになりがちです。出来るだけ水道水等、ミネラル水をご使用ください。
尚、ヤカンに付着した水垢(スケール)は決して除去しないでください。クエン酸洗浄などを行うことで、従来のお茶の味が得られなくなってしまいます。
一端使用される水の種類を決められたら、今後、水の種類を変えないように同じ種類の水を使用し続けてください。水の種類が変わった場合、スケールからミネラルが大量に溶出し、暫く使っていると、お茶の味が劇的にまずくなります。同じ水を使用し続けることが、お茶を美味しくいれるための秘訣です。
自然栽培で作られたお茶はポリフェノールが多く、お茶を淹れるときは熱い温度を推奨します。
本来は沸騰水でも良いのですが、沸騰水だと2煎目以降茶葉が痛むため、90℃位の湯をご使用ください。
熱い温度で淹れるため、浸出時間は極力短めにすることで2煎目以降に茶葉が劣化することを防止してください。目安としては、1煎目は10-20秒以内くらいです。
2煎目は、お湯を通すだけにしてください。つまり、1秒以上待つ必要すらありません。コーヒーのようにフィルターに茶葉を乗せておき、湯を通すだけでも問題有りません。
3-6煎目以降も2煎目と同じ方法にていれてください。
注ぎ方ですが、味と色を均一にするため、注ぐ前に急須を軽く廻し、それぞれの茶碗に少しずつ数回に分けて注ぎます。これを廻し注ぎといいます。また、急須にお湯を残さないよう、最後の一滴まで注いでください。これは、旨味のあるお茶を最後まで注ぐという目的と二煎目を美味しくするためという目的があります。また、注ぎ終わったら急須の蓋を開けて、お茶が蒸れることを防止しましょう。
重要なので繰り返しますが、上記の時間だけいれたら、必ずお茶(湯)を全て注ぎだしてください。
湯が急須に残った状態で放置しておくと、茶葉は熱水により抽出され続け、2煎目以降非常に味が濃くなってしまい、また、茶葉が酸化してしまいます。
更に、湯を注ぎだしたら、必ず、蓋を外し、茶葉を冷却しましょう。この動作は非常に重要なのですが、意外に知られておりません。冷却することで、酸化を防止し、茶葉を新鮮な状態に保つのです。
この方法の場合、お茶を淹れる時間が数秒と短いために、茶葉が殆ど劣化せず、何煎も淹れ続けても鮮度の高い香りを楽しんで頂く事が出来ます。
常温にて保管されることをお薦めいたします。
お茶は湿度に弱く、水分を少しでも吸収した場合、即劣化が開始されます。
水分は以下のような状況で意図せず吸収されますのでご注意ください。
実際、茶葉が劣化する最大の原因は4と5のようです。
冷蔵庫に保管した場合、袋の内部は冷えており、テープなどでしっかりとシールしていても、かなりの率で外気が中に進入し、結露を起こします。茶葉を結露してしまった場合、2-3日で香りが劇的に変化します。
出来る限り、常温で保管し、しっかりと乾燥した部屋でシールをすることで湿度を避けて保管してください。開封したら数ヶ月内に消費してしまうのが理想です。
未開封で真空包装されている商品につきましては、1年以上の保管が可能です。更に熟成を進めたい場合、常温にて、未開封のまま(真空包装のまま)保管してください。尚、購入直後のままの品質を維持されたい方は冷蔵庫にて保管してください。冷蔵庫に保管された場合は、必ず、24時間かけ常温に戻してから開封するようにしてください。半日もおけば大丈夫と思われがちですが、茶葉は大変表面積が大きく、天然の断熱材と言っても過言ではありません。手で触ってみると、既に常温に戻っているように感じられますが、内部は冷えており、十分に温度を常温に戻すには24時間必要です。尚、一端冷蔵庫からだし、開封された後は、常温にて保管してください。秋~春は外気の温度が低いため、常温保存をしても数ヶ月以上美味しい状態を維持することが出来ます。
市販の商品で、真空状態を作り出すことの出来るタッパーがございます。普及品ではありませんが、お茶の保存には最適ですので、それらの特殊容器を求められるのも良いかと思います。
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