当店にお越しいただき、ありがとうございます。HOJO代表の北城彰です。中国茶販売から紅茶まで、お茶のことならお任せください。
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奈良市月ヶ瀬の在来煎茶の一番茶から面白いお茶を作りました。煎茶なのですが、長時間の萎凋をすることで花の香りを高めました。非常に香り高く、仄かに文山包種茶のような華やかな香りも併せ持つワクワクするような煎茶です。香りを高めるため、半年間無酸素の状態で熟成させました。
月ヶ瀬をはじめとする宇治茶の生産地域は、数百万年前は琵琶湖の湖底でした。湖の湖底には鉄分を豊富に含む粘土質の土が堆積することから、これらの土壌はお茶に限らず良質の作物を育みます。ただし、実際に月ヶ瀬や周辺のエリアを歩き回ると、これらの良質な粘土質の土は山の頂上付近にのみ存在します。低い標高の地形は砂質の土壌を主としていることから河川による浸食で形成されたと推察できます。このため、私が仕入れている茶園も、山の頂上付近に位置しており、粘土質の土壌によって構成されております。
茶園の後ろに写っている低い山々の稜線が水平に一直線になっているのが分かりますのでしょうか?この部分に良質な赤土が堆積しております。
在来種とは、本来日本古来の種を指す言葉です。しかしながら、お茶はそもそも大陸から伝播した植物であり、「在来種」と言う呼び名は厳密には適切ではないように思います。日本茶業界で在来種と言った場合、種から撒かれたお茶の事を指します。逆にヤブキタのような品種物のお茶は、その形質を保存するために挿し木で増やします。月ヶ瀬萎凋煎茶もいわゆる「在来」「在来種」と呼ばれる、種から撒かれたお茶(実生のお茶)を使用しております。種から撒かれたお茶と挿し木で作られたお茶ですが、両者には明確な差があります。種から撒かれたお茶の木は、ゴボウのように真っ直ぐ根を地中に伸ばすのに対し、挿し木のお茶は、木の樹齢に関係無く、細い根が、複数本横に広がります。この為、種から撒かれた実生のお茶は地中深くのミネラルをより吸いやすく、逆に、挿し木で作られたお茶は根が地表付近に局在することから肥料を吸いやすい性質があります。後味や味の厚みを重要視する私にとっては、お茶に含まれるミネラルは非常に重要な要素ですゆえ、私は必ず種から撒かれた、実生のお茶(在来のお茶)を選択しております。
水色は非常に明るい黄緑色をしており、透明度が高いお茶です。
月ヶ瀬萎凋煎茶ですが、非常に爽やかで、蘭の花のような透き通るような香りします。また、私は仄かに採れたてのキュウリの香りのような香りも感じます。煎茶の香りと、台湾の文山包種茶のような香りの両方を併せ持ち、ワインのような程良い渋味を伴い、非常に飲みやすく美味しいお茶です。個人的にお茶を飲んだ後に、口の中に戻ってくる花の香りが非常に良いと感じております。
HOJOでは意識して茎を除去しておりません。茎にはカルシウムが豊富に含まれており、ふくよかさ(ボディ)を出す上で欠くことができません。烏龍茶、紅茶、プーアル茶、中国の緑茶等、どのお茶も茎が含まれております。
身近な水と言うことで、水道水をお薦めいたします。水道水を使用される場合は、浄水器を用い、水中の塩素を除去してください。そうしないと、お茶の香り成分と塩素が共に反応し合い、本来の香りが楽しめません。また、塩素は微生物を殺菌するためにいれられております。殺すのは健康に害のある微生物だけでなく、健康に対しても悪影響が懸念されます。市販の水を使用される場合、蒸留水や逆浸透膜水の場合、ミネラルを全く含まないために、お茶の味香りが軽くなります。出来るだけ、ミネラルフォーターをご使用ください。
尚、ヤカンに付着した水垢(スケール)は決して除去しないでください。クエン酸洗浄などを行うことで、従来のお茶の味が得られなくなってしまいます。
薄め、或いは1-2人で飲まれる場合は3g、濃いめ、大人数で飲まれる場合は5gの茶葉をご使用ください。
常温にて保管されることをお薦めいたします。
お茶は湿度に弱く、水分を少しでも吸収した場合、即劣化が開始されます。
水分は以下のような状況で意図せず吸収されますのでご注意ください。
実際、茶葉が劣化する最大の原因は4と5のようです。
冷蔵庫に保管した場合、袋の内部は冷えており、テープなどでしっかりとシールしていても、かなりの率で外気が中に進入し、結露を起こします。茶葉を結露してしまった場合、2-3日で香りが劇的に変化します。
出来る限り、常温で保管し、しっかりと乾燥した部屋でシールをすることで湿度を避けて保管してください。開封したら数ヶ月内に消費してしまうのが理想です。
未開封で真空包装されている商品につきましては、1年以上の保管が可能です。更に熟成を進めたい場合、常温にて、未開封のまま(真空包装のまま)保管してください。尚、購入直後のままの品質を維持されたい方は冷蔵庫にて保管してください。冷蔵庫に保管された場合は、必ず、24時間かけ常温に戻してから開封するようにしてください。半日もおけば大丈夫と思われがちですが、茶葉は大変表面積が大きく、天然の断熱材と言っても過言ではありません。手で触ってみると、既に常温に戻っているように感じられますが、内部は冷えており、十分に温度を常温に戻すには24時間必要です。尚、一端冷蔵庫からだし、開封された後は、常温にて保管してください。秋~春は外気の温度が低いため、常温保存をしても数ヶ月以上美味しい状態を維持することが出来ます。
市販の商品で、真空状態を作り出すことの出来るタッパーがございます。普及品ではありませんが、お茶の保存には最適ですので、それらの特殊容器を求められるのも良いかと思います。
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