村田益規作の伊賀天然朱泥急須、宝瓶、絞り出し他入荷

[2018.02.16] Written By

村田益規作 伊賀天然朱泥宝瓶

村田益規氏作の伊賀天然朱泥の茶器が入荷しました。今回入荷したのは横手の急須、後手の急須(茶壺)、絞り出し、宝瓶、茶海です。この土は私が土探しをし、仲介する土会社から全量購入した後、委託で精製した土を急須作家へと送付し、急須の製作を依頼しております。

https://hojotea.com/item/yoshiki_iga.htm

村田益規作 伊賀天然朱泥茶壺

香りを豊にする伊賀天然朱泥

伊賀の土はお茶の香りと味の広がりを強め、同時に余韻も増します。広がりは専門用語でボディと表現し、中国語では口感という言葉で表現されます。口に含んだときに香りや味がふんわりとふくよかに広がり、非常に豊に感じられると同時に、唾液腺を刺激するような感覚を指します。このような特性ゆえに、紅茶や烏龍茶のような発酵茶をいれると香りが非常に華やかに感じられ、ダージリンティとも相性が良い土です。また、緑茶やプーアル茶などとも相性が良く、お茶が華やかに感じられます。特に近年の日本茶の多くは製茶工程で茎を除去していることから、一般に味わいが細く感じられます。その点、伊賀天然朱泥で日本茶を淹れると非常に華やかな味わいへと変化します。

村田益規作 伊賀天然朱泥急須

育てる面白さがある土

伊賀天然朱泥は非常に多孔質で天然の粗土と言うこともあり、お茶が仄かに染み出すというユニークな特徴を有します。暫く使い込むと徐々に目詰まりし、染み出しは無くなります。また、暫く使い込むことで味も更に滑らかになります。ある意味、急須を育てると言う感覚がとても感じられる茶器です。

絞り出し

絞り出しは、100mlくらいの容積で、底の深いタイプを製作依頼したのですが、作家の強い熱望からか、意図せず、フラットなタイプの絞り出しが製作されました。工夫式の淹れ方には使用できませんが、玉露や手揉み煎茶などを低い温度でじっくりいれる方法に適した形状です。

村田益規作 伊賀天然朱泥絞り出し

宝瓶

今回村田益規氏に初めて宝瓶の製作依頼を出したのですが、納品されたデザインは可愛らしく、興味深い作風でした。今後も宝瓶の製作数を増やしていこうと思っております。

村田益規作 伊賀天然朱泥宝瓶

村田益規作 伊賀天然朱泥宝瓶

村田益規作 伊賀天然朱泥宝瓶

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