• ホーム >
  • お茶の品質を決める各種要素

同じ無肥料の自然栽培茶であっても、日陰や森の中で作られたお茶と日が良くあたる場所で作られたお茶は香りや味に大きな違い出ます。ただし、お茶の栽培環境による特徴を引き出すには製法も非常に重要だと言う点をあわせて説明したいと思います。

栽培環境毎の違いを理解するためには産地でのバッチ管理が必要

お茶の栽培環境毎の特徴を出したいと思った場合、お茶を茶園毎、木毎等のくくりで厳密にバッチ管理をする必要があります。

普通に生産者からお茶を仕入れた場合、その多くが複数の茶園から構成されております。一般にお茶を作るときには、必要とするお茶の重量の4倍の生茶葉が必要とされます。例えば、100kgのお茶を作るためには400kgの原料茶葉が必要になります。仮に100kgのお茶を作る場合、1つの茶園ではまかなえないことが大半です。お茶は一斉に成長するため、2-3日で400kgを集める必要があり、その為には同時進行で複数の茶園のお茶を摘む必要があります。

このような状況から、多くの商品は地域は同じでも複数の茶園産のお茶が混合されております。

それに対して、私達はここ数年、特定の茶園単位、特定の木単位でお茶を分類し、製茶を行ってきました。この結果、お茶の生育環境がどう味香りに影響するのか明確に理解できるようになりました。

加える熱が少ないほどお茶は個性的に

お茶は収穫したての生茶葉の段階で香りを嗅ぐと、それぞれのバッチ毎の個性が非常に顕著に現れており、特徴をはっきりと感じ取ることが出来ます。ただし、その後の製茶工程で高い温度が加わると、お茶の香気成分が蒸発または酸化し、それぞれの特徴が出にくくなります。例えば、プーアル茶を作る際に、釜炒り温度が高すぎた場合、香りが弱く、透明感が出る反面、どのお茶の香りも同じようになります。逆に、低い温度で釜炒りをするとプーアル茶であってもそれぞれ特徴のある香りに仕上がります。紅茶の場合、酵素発酵を止めるために、発酵後に100℃以上の温度で加熱します。しかしながら、水分が蒸発した後も加熱し続けると過度に熱がかかり、甘露飴のような甘い香りになる反面、花の香りや、蜜香などの特徴が失われます。同様に、緑茶は殺青を行う際に非常に高い温度で蒸青または釜炒りされるため、各種お茶の中では最もお茶の個性が出にくいお茶と言えます。

日陰と日向のお茶の違いを比較する上では、、熱を使わないか、熱の使用を最小限に抑えた製茶方法が適しております。私の経験上最も適しているのが白茶と紅茶です。


ただし、紅茶に関しては前述したとおり、発酵止めのための加熱条件を慎重に管理する必要があります。熱を加えすぎた紅茶は、特徴のない甘いだけの香りになります。

華やかな香りの日向のお茶と後味が強く穏やかな香りの日陰のお茶

日が良く当たる場所で作られたお茶は、非常に香りが華やかで、特に自然栽培茶を白茶や紅茶に加工した場合、マスカットを連想するような強い蜜香を初め、花やフルーツの香りがし、非常に甘い香りのインパクトが強いお茶になります。

それに対して、日陰のお茶から作られた白茶は、木の樹齢や品種に関係無く、香りが穏やかで、どちらかというと新芽、草木、花系、柑橘系の香りがし、マスカットのような華やかな香りは全くしません。これは何処の茶園産のお茶でも共通して見られる特徴で、香りに華やかさを求めた場合、日当たりの良い場所のお茶の木が適しております。逆に、日当たりの悪い土地のお茶の木は、香りが弱くなりがちゆえ、白茶の場合、萎凋を長めに行ったり、紅茶の場合、発酵を強めに行う等、加工における香りを高める工夫が必要になります。同じ樹齢で、同じ地域、同じ標高、同じ栽培方法のお茶の木で、日陰と日向で味を比較した場合、余韻が長く、後味が濃いのは日陰のお茶です。日陰のお茶は成長が遅く、日向のお茶よりも2週間くらい遅れて茶摘み時期を迎えます。余韻が長く味が濃くなるのは、時間をかけてゆっくりと成長するためかと思われます。

日当たりが良い場所のお茶も悪い場所のお茶もそれぞれに特徴があり、優劣付けがたいように思います。

日陰の茶園(上)と日陰の茶葉(下)

日向の茶園(下)

日本茶(緑茶)、中国紅茶、白茶、プーアル熟茶、プーアル生茶、ジャスミン茶、烏龍茶という厳選された茶葉7種のお試しセット

関連記事 RELATED ARTICLES

お茶に関する最新情報を確実にキャッチするには? SOCIAL NETWORK

1,Twitterをフォローする。2,FaceBookで「いいね!」を押す。3,メールマガジンに登録する。という3つの方法で、お茶に関する最新情報をキャッチすることができます。今すぐ下のツイッターフォローボタンや「いいね!」をクリック!

メールマガジン登録で無料サンプルをもらおう!
メールマガジンにご登録いただくと無料のサンプル茶葉のプレゼントや希少商品の先行購入など様々な特典がございます。ソーシャルメディアの購読だけでなく、メールマガジンへのご登録もお忘れなく!

HOJO TEAオンラインショップNEWS一覧を見る

高山紫茶 生茶 2025年 餅茶 200g を発売
  高山紫茶とは、雲南省臨滄地域の高標高の茶山で採れる、紫性を示す茶樹の原料から作られるお茶を指す呼称です。現地では古くから紫茶と呼ばれてきおり、古い木になると樹齢数百歳と思われる老茶樹も存在することから、近年 …
雲南省、標高2000m超の無肥料無農薬茶園産・古樹茶花が入荷
年末から品切れとなっていた古樹茶花が入荷しました。 本商品は、昨年11月から12月にかけて雲南省で摘まれ、天日で乾燥されたお茶の花です。今年は晴天が続いたこともあり、これまでの入荷実績と比較しても、極めて品質の高い茶花が …

最新の記事 NEW ARTICLES

高山紫茶 生茶 2025年 餅茶 200g を発売
  高山紫茶とは、雲南省臨滄地域の高標高の茶山で採れる、紫性を示す茶樹の原料から作られるお茶を指す呼称です。現地では古くから紫茶と呼ばれてきおり、古い木になると樹齢数百歳と思われる老茶樹も存在することから、近年 …
雲南省、標高2000m超の無肥料無農薬茶園産・古樹茶花が入荷
年末から品切れとなっていた古樹茶花が入荷しました。 本商品は、昨年11月から12月にかけて雲南省で摘まれ、天日で乾燥されたお茶の花です。今年は晴天が続いたこともあり、これまでの入荷実績と比較しても、極めて品質の高い茶花が …
有名産地のプーアル茶と品質の関係を考える
同じ中国雲南省で作られるプーアル茶の中には、中国国内はもちろん、世界の愛好家にも広く知られた有名産地が複数存在します。 西双版納の老班章、易武、布朗山、臨滄市の氷島、昔帰、馬鞍山、忙肺などがその代表例で、これらの産地のお …
永德県棠梨山産の木易古樹生茶2013を発売
木易古樹生茶2013年を発売いたしました。 雲南省臨滄市永德県にある棠梨山で収穫されたお茶から作られたプーアル生茶です。木易は、棠梨山の茶園が位置するエリアを指す通称として、生産者が用いている名称です。 仕入れ後、弊社倉 …
産地でも珍しい実生老木の鳳凰単叢老欉蜜蘭香2022
非常に特別な鳳凰単叢老欉蜜蘭香2022を発売いたしました。特別である理由は、この蜜蘭香が、通常ではあり得ない実生の老木から作られている点にあります。そのため、一般的には考えられないほどの余韻が感じられ、非常に感動的な味わ …
雲南茶に使われる古樹・老樹・喬木の意味と実際
雲南省では、樹齢が高い茶樹ほど品質が高くなると理解されており、そのため樹齢を示す言葉が、お茶の名称やグレードに頻繁に用いられます。なかでも、古樹、老樹、喬木といった呼称は広く使われていますが、それぞれの意味や実際の使われ …
劉家古樹生茶2025を6年ぶりに発売
2019年以来、仕入を休止していた劉家古樹生茶2025を、6年ぶりに発売いたしました。 https://hojotea.com/item/d56.htm 劉家古樹生茶は、私たちが2014年からお付き合いのある劉氏が、自身 …
磁器茶器の選定について:三希牙白と徳化磁器
これまで当社では、磁器の茶器として台湾三希の製品を取り扱ってきました。三希の牙白シリーズは、お茶や水に対して優れた特性を備えており、実際にお茶の味や香りが明確に引き出されることから、当社としても高く評価し、約10年にわた …
手作り茶器各種入荷
渡辺陶三氏、前川淳蔵氏の茶器が複数入荷しました。 無名異 上赤 上赤は、佐渡島相川金山の坑道内から採取された、極めて稀少な天然土です。 金山に含まれる鉄分豊富な赤土 無名異 が、岩盤中で長い年月をかけて濾過されることで形 …
酸化酵素だけでは語れない発酵茶の香り-鍵を握る萎凋の科学
烏龍茶、紅茶、白茶などの発酵茶について、多くの書籍やネット情報では、お茶の発酵に関わる酵素としてポリフェノール酸化酵素(ポリフェノールオキシダーゼ:PPO)のみが取り上げられています。 しかし実際には、お茶の発酵には多数 …

PAGETOP