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  • お茶の品質を決める各種要素

雲南省少数民族のイー族の青年とお茶の老木

最近では和紅茶がブームになっております。但し、美味しい紅茶を作ろうと思ったらミネラルが豊富でアミノ酸の少ない原料を用いることが重要です。アミノ酸の豊富な紅茶は、発酵中にアミノ酸と糖が反応し、メイラード反応という褐変反応をします。逆にミネラルが豊富なお茶は、コクがあり、胸に広がるような深い香りが感じられます。この感覚が紅茶にはとても大事なのです。
和紅茶の多くがアミノ酸が豊富な緑茶原料をそのまま使用しているために物足らないと感じられるのです。

ミネラルが豊富なお茶を作り上げるには以下の条件が必要です。

窒素肥料を与えない

窒素肥料を与えるのは今では常識です。しかし、本来、自然に生えている山野草は窒素肥料を与えられておりません。硝酸塩などのような窒素肥料を与えられたお茶は、成長しようと光合成を活発化させ、一つ一つの細胞も巨大化します。美味しい紅茶を作り出すためには、窒素肥料を使用せず、土壌をできるだけ自然に近い状態にしてあげることが重要です。

粘土質の土

ミネラルが豊富な原料茶葉を作るためには、鉄分が豊富な土が向いております。粘土質の黄土、赤土の土地は、アミノ酸が豊富なお茶を作るには向いておりませんが、逆にミネラルが豊富でコクのあるお茶を作るには最適です。

お茶の木の樹齢

お茶の品質は他の条件が同じであれば樹齢と比例します。樹齢が高齢になるほど、お茶の味は円やかになり、喉越しが増します。
樹齢の高い木は、根が非常に張っており、若い木と比べ、より多くのミネラルを吸収する能力があります。
更に、老木になるほど、葉の数も減り、又成長の速度も遅くなります。これは、人間の10代と60代と同じ事で、古くなるにつれ、代謝が遅くなるために、成長速度も遅くなります。
つまり、古い木=より多くのミネラルが吸収されるのに対し、少ない数の葉へと分配されます。結果的に、各茶葉には非常に高濃度のミネラルが含まれ、優れた品質の茶葉となります。
銘茶・高級茶と呼ばれるお茶の多くがこの原理を適用して作られます。
例えば、君山銀針、獅峰龍井、プーアル茶、岩茶(鳳凰単叢烏龍・武夷烏龍)などがそれに当たります。
君山島や龍井村には100年を超える老木が残っており、その老木から作られた茶葉は、普通の君山銀針とは比較にならないほど、喉越しが強く素晴らしい品質です。

不思議なことに、日本では老木を重視しません。
老木になると、引っこ抜かれ、新しい木が植えられます。

それには2つの理由があります。

1.老木になると成長が遅くなるため収量が落ちる。

2.アミノ酸が多いお茶が美味しいお茶と思われているため、老木になるほどアミノ酸量は減少する。

 

世界の銘茶のように、喉越し強度が強く、厚みのある味わいのお茶をめざしたい場合、日本茶の作り方に関する考え方を変える必要があります。
おテアニンの旨味ではなく、世界の銘茶と同じく、喉越し強度(味の厚み)を品質の定義とする時代が来たとき、日本茶は世界に通用する高品質茶へと変化するでしょう。

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