あなたの水道管にも付いてませんか?お茶を渋くする真鍮

[2011.03.09] Written By

お茶の味を不味くする要素には幾つかあります。以下代表的なものです。
1.味に奥行きが感じられずフラットな味と、薄っぺらい香り
2.味に奥行きがある物の、香りが殆ど感じられない
3.1と2とは別問題で、極めて不快な渋味が強く感じられる
これらの内、実際に最も不快に感じられるのが3番です。
お茶を飲んだ後に、口の中が、収斂するような感覚がし、何時までも渋味というかえぐみが舌や喉にこびりついている感じがします。
この様な不快な感覚は、品質の低いお茶によってももたらされますが、お茶による渋味は、タンニンによる渋味であり、いわゆる「スーパーなどに置いてある紅茶が渋い」程度の渋味です。
渋味に持続性が無く、例え渋さを感じたとしても、何か他の食べ物を食べれば、渋味は消え失せます。
これに対し、私が最も耐え難いと感じている渋味は、ミネラルによる渋味です。
特に亜鉛イオンが混入すると、水は猛烈な渋さを呈します。この様な水は水を飲んだだけでも渋いのが分かりますが、お茶を淹れると、更に渋さが強調されます。
因みに、亜鉛イオンが混入した際にどの水でも渋味を呈するわけではなく、水質によっては、或いは使用する茶器によっては、水や茶器由来ののミネラルと亜鉛が相殺され、渋味があまり感じられないこともあります。
最近ある事実に気がつきました。私の水処理用のフィルターを通した水は渋いのに、水道から直接出てくる水は渋味くありません。
最初はフィルターが原因かと思い、フィルターを取り替えたりして原因を検証したのですが、最終的にフィルター無しの状態で水を取り出しても渋味があることが判明しました。
更に細かく調査した結果、水道の配管に使用している真鍮のジョイントや接続パーツが原因であることが分かりました。真鍮を取り外し、水に触れてみたところ見事に味が変化しました。
真鍮と言えば、その際質は銅と20%以上の亜鉛により構成されております。5円玉の材質と同じです。因みに、5円玉も10円玉もお茶に触れると、瞬時に味が不味くなります。
真鍮の部品は日本国内も含め、ごく普通に水道の配管に用いられているだけに今回の発見は非常に驚きを感じました。
現在は、真鍮の部品を水道配管から撤去し、水を取得しております。真鍮の影響が無くなった事により、お茶がとても美味しくなりました。
brass.jpg
真鍮製の元栓
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真鍮製のジョイント

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