広西でのお茶の買い付け2

[2012.06.22] Written By

今回広西の凌雲で仕入れた緑茶は3種類、そして、紅茶も3種類仕入れました。
広西のお茶会社の多くのお茶の値段が高騰しておりました。お茶が政府や共産党関係者へのギフトとして使用されることの影響から、高級レンジのお茶程その傾向が顕著に感じられました。
政府関係者と言っても、その多くはお茶の味が分かるわけではないため、見た目が美しく、値段が高ければ即喜ばれるため、値段はどんどん上がっていくのです。
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凌雲の街の周辺は石山に囲まれており、バスの車窓からの景色は壮観でした。
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凌雲の街中で見かけたマンゴ並木
先日のブログにも書きましたが、最初はアポを取ってお茶工場を一つ一つ訪問しました。
結果として、これには大変な時間を要しました。1つの会社へ行くにはバスを乗り継ぎ、山を越え、街を越え、その都度3−5時間の移動でした。
苦労して辿り着いたものの、出てきたお茶を見た瞬間に「これは絶対に買えない!」と言う品質の事が多く、時間がいたずらに浪費されました。
既に取引のあるような会社を訪問した際などは、お客の囲い込みをするところもあります。
他のお茶会社に行って貰いたくないために、担当者が付きっきりで、中々開放してくれなかったりするのです。
例えば、茶園を訪問した際、その日の内に次の街に行きたかったにも関わらず、なんの前振りもなく山の上のバンガローに案内され、今日はここでお泊まりくださいと言われたこともありました。
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壮族の生産者を訪問した際、薪火で調理をし食事を振る舞ってくれました。
このような状況から品質が良いか悪いか分からない状況で特定の会社に時間をかけるのは、余りに効率が悪いと感じ、訪問の約束をしていたところを全てキャンセルしました。
代わりに、特定の地域に限定し、アポ無し訪問作戦を展開しました。
「お茶会社です。卸販売はしてますか?この後直ぐ街に移動しないといけないんで、茶葉だけ見せてください。」といった感じで、時間がないことをアピールしつつ、「片っ端から茶葉の評価をし、次の会社へ移動する」を繰り返しました。
1つの会社が通常6-7種類のお茶を生産しております。一般に1つでも香りを嗅げば、そこの茶園がどのような栽培方法を採っているのかは判断が付きます。
生産会社の場合、お茶の種類ごとに原料を変えているわけではなく、共通の茶園があり、そこで収穫される茶葉を様々な種類のお茶に加工します。
従って、どのお茶にも品質に関しては共通点が見られます。無肥料栽培されたお茶は味が濃く、喉越しが強くなるため、香りの流れる方向を評価することで、品質が判断できます。
良い品質があったときのみ、テイスティングをし渋味や製茶の状態を精査します。また、必要があれば、茶園を訪問し茶園管理手法を見せて貰いました。
続く、

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