伊賀天然朱泥急須もうすぐ販売できそうです!

[2015.11.08] Written By

伊賀の土
伊賀の山の天然の朱泥を使った急須製作の進捗状況を報告したいと思います。

8月に伊賀の原土を精製し、粘土に加工

6−8月にかけ、土の精製方法について見直しをしてきました。伊賀の土は山の表層部から回収された土であり、掘ってきたばかりの原土の状態です。したがって、植物片や砂などが混ざっており、作家が使用できる粘度の状態へ加工する必要がありました。
一通り、大きな異物を除去した後、更に土を細かくするためには、ボールミルという粉砕器で天然の土をより細かく粉砕する方法、地味に篩を使ってふるう方法、水簸といって、水煮分散した各粒子の沈降速度の違いを利用して分離する方法があります。
土の性質に対して不適切な方法で精製をすると、焼き上がった後の作品にひび割れがあったり、窯キズが生じやすくなります。また、精製方法によって、舌への渋味の感じられ方や、土の性能自体が変わります。
私としては、舌でのざらつきがなく、味を引き立てる茶器を理想としており、以下3点を重点的に検討しました。因みに、粒子を細かくした場合、焼成温度を下げるなどの工夫が必要になります。

  1. 精製方法
  2. 粒子の細かさ
  3. 焼成温度

一通り、精製方法の見直しが終わったことで、8月に土を全て買とり、精製を委託しました。非常に稀少な土と言うこと、精製で不純物を除去したことで1.5トンプラスが粘度として手元に残りました。今後、必要量ずつ土を作家に供給することで、土の品質管理をしつつ、作品を作っていただこうと思っております。

伊賀の土

精製が完了し、作家が使用できる粘土状に加工され、包装された伊賀朱泥

伊賀の朱泥

精製中に除去された砂の一部

11月中旬には最初の作品群が完成予定

9月の頭に、村田益規氏と会い、希望の形状やその他私が希望する規格に関する打ち合わせを行いました。当初の予定では10月には仕上がってくるはずだったのですが、予定に遅れが生じたことから、先週ようやく、焼成前の作品が出来上がりました。予定では11月の中旬くらいには作品が完成してくる予定です。今回は数量を抑え気味に注文してあります。今回納品された作品を検品し、それを叩き台にして、更なる修正箇所や希望を村田益規氏に伝えることで、12月を目処にある程度の量を生産したいと考えております。村田氏は後手タイプの急須(茶壺)の形状を比較的得意とされているので、今後、後手の作品を中心に紹介していきたいと考えております。

以下、焼成前の作品

伊賀の土

朱泥の原土は黄色い色をしております。焼成することで、30%程収縮し、朱色へと変化します。

伊賀の朱泥

 

日本茶(緑茶)、中国紅茶、白茶、プーアル熟茶、プーアル生茶、ジャスミン茶、烏龍茶という厳選された茶葉7種のお試しセット

関連記事 RELATED ARTICLES

お茶に関する最新情報を確実にキャッチするには? SOCIAL NETWORK

1,Twitterをフォローする。2,FaceBookで「いいね!」を押す。3,メールマガジンに登録する。という3つの方法で、お茶に関する最新情報をキャッチすることができます。今すぐ下のツイッターフォローボタンや「いいね!」をクリック!

メールマガジン登録で無料サンプルをもらおう!
メールマガジンにご登録いただくと無料のサンプル茶葉のプレゼントや希少商品の先行購入など様々な特典がございます。ソーシャルメディアの購読だけでなく、メールマガジンへのご登録もお忘れなく!

HOJO TEAオンラインショップNEWS一覧を見る

火地古樹生茶 2022を発売
火地古樹生茶 2022を発売しました。 数年間の熟成を経て、爽やかで透明感のある甘い香りが際立つお茶です。 高山の自然栽培茶園産 火地は私達がお付き合いしている農家が保有する、臨滄市南西部に位置する永德県の標高2100m …
東山生茶 2024の散茶を発売
東山生茶 2024の散茶を発売しました。実は、東山の散茶を販売するのは今回が初めてです。 https://hojotea.com/item/d63.htm 雲南省臨滄市鎮康県の高山地帯で収穫された老樹茶 東山生茶2024 …

最新の記事 NEW ARTICLES

火地古樹生茶 2022を発売
火地古樹生茶 2022を発売しました。 数年間の熟成を経て、爽やかで透明感のある甘い香りが際立つお茶です。 高山の自然栽培茶園産 火地は私達がお付き合いしている農家が保有する、臨滄市南西部に位置する永德県の標高2100m …
東山生茶 2024の散茶を発売
東山生茶 2024の散茶を発売しました。実は、東山の散茶を販売するのは今回が初めてです。 https://hojotea.com/item/d63.htm 雲南省臨滄市鎮康県の高山地帯で収穫された老樹茶 東山生茶2024 …
なぜお茶は渋いのか?渋味の原因と仕組みを紐解く
お茶には渋味を全く感じないものもあれば、非常に強い渋味を持つものもあります。では、この渋味の原因は何なのでしょうか?ここでは、渋味の原因とそのメカニズムについて解説します。 渋味の原因 渋味は、お茶の成分が口腔内のタンパ …
鳳凰単叢老欉蜜蘭香 2023を発売
鳳凰単叢老欉蜜蘭香2023を発売しました。 https://hojotea.com/item/houou.htm 鳳凰単叢は広東省潮州市を代表する烏龍茶で、老欉は樹齢の高い茶樹から収穫された茶葉を使ったお茶を指します。 …
湯を沸かす熱源によって変わるお茶の味香り
お茶を淹れる際に使うお湯ですが、やかんの材質によってお湯の味が変わることはよく知られておりますが、実は、やかんの材質以外に、湯を沸かす熱源の種類によっても味が大きく変化することをご存じでしょうか? 同じヤカンでも、熱源に …
棠梨山古樹熟茶2023を発売
棠梨山古樹熟茶2023年(とくりさん)を発売しました。 https://hojotea.com/item/d155.htm 棠梨山は中国語でTan Li Shanと発音し、永徳県の中心地である徳党鎮の北側斜面に位置する山 …
東山生茶・白毫銀針・茉莉銀針の3種類のお茶を発売
東山生茶2023、白毫銀針、茉莉銀針の3種類のお茶を発売しました。 東山生茶2023 https://hojotea.com/item/d63.htm 東山生茶2023を発売しました。東山生茶は当店でも非常に人気の高いお …
大雪山野生茶(生茶)2023年・2024年産 同時発売
大雪山野生生茶の2023年産と2024年産を発売しました。 2023年産については、マレーシアの倉庫で1年間熟成しております。 https://hojotea.com/item/d27.htm   雲南省でも入 …
佐渡無名異焼作家の渡辺陶三作:野坂粗土還元急須が入荷
野坂粗土還元焼成の茶器を発売しました。 今回入荷したモデルは、茶壺(後手急須)、フリーカップ、マグカップの3点です。 https://hojotea.com/item/tozo_nosaka_reduction.htm …
佐渡島の渡辺陶三製作:野坂粗土酸化焼成の茶器が入荷
佐渡島の陶芸家、渡辺陶三氏による「野坂粗土酸化焼成」の茶器を発売いたしました。 https://hojotea.com/item/tozo_nosaka.htm   野坂は佐渡島の沢根にある地区名で、相川金山に …

PAGETOP