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穏やかな鳳凰単叢芝蘭香や八仙系のラズベリー香が感じられ、煎を重ねるごとに、烏龍茶らしさが増す印象です。デリケートな仕上がりゆえ、香りが出にくい場合は、茶器や水の種類を替えてお試しください。
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日本で販売している在庫は完売しました。マレーシアに数キロ在庫があるため、日本へ転送し、販売することを検討しております。但し、送料と関税分料金の値上げをさせていただく予定です。発売は11-12月頃を予定しております。
馬鞍山の自然栽培茶を原料にプーアル茶と鳳凰単叢烏龍茶のハイブリット茶を開発しました。この商品はある出会いがきっかけで生まれました。
私が馬鞍山の周辺地域で生産者を捜していた際、非常に腕の良い生産者を見つけました。面白い事にこの生産者は潮州の鳳凰鎮、つまり、鳳凰単叢烏龍茶の産地の出身でした。 更に、この生産者の家族は代々鳳凰単叢烏龍茶を加工している本格的なお茶一家と言うことが後に判明しました。鳳凰単叢烏龍茶と言えば、数あるお茶の中でも特に加工が複雑で、高い技術を非常とするお茶です。
彼は鳳凰単叢烏龍茶の長男としで生まれたものの、幼い頃からお茶が人並み外れて好きだったことから、家業を継がず、より良いお茶原料を求め、中国のお茶産地を旅してまわっていたそうです。様々な地域をまわった結果、彼が行き着いたのは雲南省でした。雲南省には実生(種から撒かれたお茶)の自然栽培茶が残っており、無肥料のお茶が生み出す自然な味わいに深く感銘を受けたそうです。彼が目を付けたのは、雲南省の中でも特に昔ながらの農業が残っている、臨滄のミャンマー国境付近、雲南省の臨滄馬鞍山周辺地域ででした。
昨年この生産者と話をした際、私が鳳凰単叢烏龍を仕入れのために鳳凰鎮の烏崠山を毎年訪問しているという話をしたところ、彼は非常に喜びました。私が鳳凰単叢烏龍茶に深い興味を持っていることを知った彼は、あるお茶を提案してくれました。それは鳳凰単叢烏龍茶の基礎となる発酵スタイル(浪青)を取り入れ、烏龍茶とプーアル茶の特徴を併せ持つお茶です。鳳凰単叢烏龍とプーアル生茶の特徴を併せ持つお茶とはまさに夢のようなお茶です。私は1年間このお茶の事が頭から離れず、是非このお茶を作り上げたいと思い続けておりました。そこで、今年はシーズンが始まる前に雲南省へ入り、生産者に購入の意思を伝え、生産を行う上での各種基準を話し合いました。一般的なプーアル茶と異なり、この種のお茶は完全オーダーメイドで特注する必要があり、お茶の摘むタイミング、摘み方、取り扱いにはじまり、ありとあらゆる点を打ち合わせ、事前に生産を予約をする必要がありました。
台湾の烏龍茶は微発酵であるため、萎凋&発酵は「揺青」と呼ばれます。「揺らす」という言葉の通り、穏やかな動きを加え、お茶の葉の縁部分だけを僅かに発酵させます。 それに加え、潮州の烏龍茶は、「浪青烏龍」と呼ばれます。「浪」という言葉のとおり、より荒々しくお茶の葉に動きを加えることで、発酵をより深く行います。 このように、鳳凰単叢烏龍茶の製茶技術を取り込むことで作り上げられたお茶ゆえ、また、これまでに全く無かった新しいカテゴリーのお茶ゆえ「功夫プーアル茶」という名称で呼ぶことにしました。功夫とは日本語では工夫と書きます。功夫とは潮州式のお茶作りの代名詞として使用される言葉で功夫プーアル茶とは、つまり、潮州式の製茶技術を取り入れて作られたプーアル茶という意味です。本商品は馬鞍山のお茶を原料に作られていることから、お茶の名称は最終的に、馬鞍山 功夫プーアル茶としました。
雲南省でのお茶の仕入ですが、私は緯度と標高が高い臨滄を中心にお茶の仕入を行っております。臨滄には昔帰、氷島、忙肺と馬鞍山の4つの有名なお茶の産地があります。これら4つの産地の内、臨滄の市内から距離が近く、比較的アクセスが容易な氷島と昔帰に関しては、今では異常なほどに値段が高騰しております。当然、農家はより儲けたいと思うために、これら2産地は肥料漬けの状態となっており、また、一年の内に何度もお茶摘みがおこなわれており、著しく品質が低下しております。臨滄から6-7時間の距離にある忙肺についても近年政府関係者がお茶工場を開き、中国のドキュメンタリー番組で紹介されたことからここ数年値段高騰がおこっております。
非常に硬い名称と、複雑な工程で作られる馬鞍山功夫プーアル茶ですが、実際に飲んでみると万人受けする味香りです。 まず、馬鞍山の原料茶葉を使用しているだけあって、非常に深いコクと広がるのあるふくよかな味わい(ボディ)がします。 香りですが、紅茶、白茶、鳳凰単叢烏龍茶、東方美人、ビンテージ物のプーアル生茶の全てのお茶が凝縮したような香りがします。私が最初に飲んで時に受けた印象は、完熟マンゴの香りだと思いました。また、桃のような香りもするように思いました。このお茶は紅茶と烏龍茶の個性が強く感じられますが、同時にプーアル茶としての個性も兼ね備えており、当然、熟成に対しても面白い熟成が期待できるお茶です。自然栽培にてウンカに汁を吸われた茶葉を使用しているだけ有り、今後の熟成により蜜の香りが形成されることも期待できます。
一般的なプーアル茶は数人の茶師が一人の監督の下で働き、共同作業により製茶されます。このため、比較的効率よくお茶を作る事が出来るのですが、本商品は、潮州出身の一人の茶師のみが自ら手作りするひつようがあります。当然、雲南省で他に「浪青」の発酵技術を有する人はおりません。今年は雨が多く晴れた日を見ての製茶作業だったため、仕入れられた量は私が希望した量よりも少なめでした。このうち、半分を餅茶200gに緊圧し、残りの半分を散茶にて販売することにしました。馬鞍山産の原料が非常に高い為に、高価なお茶ではありますが、とてもお薦めのお茶です。
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身近な水と言うことで、水道水をお薦めいたします。水道水を使用される場合は、消毒用の塩素を取り除くため3~5分沸騰させてください。但し、例え沸騰しても塩素を完全に除去することは出来ません。可能な限り、活性炭フィルター付きの浄水器を用い、水中の塩素を除去してください。そうしないと、お茶の香り成分と塩素が共に反応し合い、本来の香りが楽しめません。また、塩素は微生物を殺菌するためにいれられております。殺すのは健康に害のある微生物だけでなく、私達の腸にすむ善玉菌も同様に殺菌してしまいます。また、細胞レベルでも様々な害が報告されており、アレルギーの原因にも成り得ます。
蒸留水や逆浸透膜水の場合、ミネラルを全く含まないために、お茶の味がフラットになりがちです。出来るだけ水道水等、ミネラル水をご使用ください。
尚、ヤカンに付着した水垢(スケール)は決して除去しないでください。クエン酸洗浄などを行うことで、従来のお茶の味が得られなくなってしまいます。
一端使用される水の種類を決められたら、今後、水の種類を変えないように同じ種類の水を使用し続けてください。水の種類が変わった場合、スケールからミネラルが大量に溶出し、暫く使っていると、お茶の味が劇的にまずくなります。同じ水を使用し続けることが、お茶を美味しくいれるための秘訣です。
40mlに対し1gの茶葉をご使用ください。
つまり、急須の容量が200mlの場合、200ml ÷40 =5gの茶葉が必要です。
沸騰している湯を急須に入れてください。
そのまま、10秒間静置してください。これにより、茶器が暖まります。
私達の実験によると、沸騰水を茶器に入れるだけで20℃温度が下がります。
つまり、熱水で暖めているつもりでも、実は80℃になっているだけです。
烏龍茶をより美味しくいれたい場合、特に、高級な烏龍茶の場合、2回この動作を繰り返されることをお勧めいたします。2回熱水を注ぐことで、急須の温度は95℃ぐらいまで上昇します。
折角茶器を温めても、即お茶をいれた場合、茶葉により湯の温度が下がってしまいます。「茶葉ごときでそんな?」と思われるかもしれませんが、茶葉は表面積が非常に大きいため、熱交換率が高く、私達の実験では20℃温度が低下します。つまり、茶器を温めたとしても、再び20℃下がってしまうわけです。
そこで、再び沸騰水を茶葉に注いでください。注ぐときは、出来るだけ低い位置から素早く注ぎ入れます。チョロチョロとのんびり注いだ場合、その過程で温度が下がってしまいます。高い位置から注ぐと、同じく、温度が下がります。
湯を注いだら、即湯を注ぎだしてください。このときにノンビリとしていると、折角のお茶の味が失われてしまいます。
更に、この動作をもう一度繰り返してください。つまり、茶葉は合計で2度湯通してください。プーアル茶の場合、茶葉が固めてあるため、茶葉内部に湯が入りません。このために、2回洗茶する必要があるのです。
お茶をいれる時間は、以下の通りです。
1煎目:数秒(1煎目はやや薄いくらいで丁度良いです。長く蒸らしすぎると2煎目以降が濃くなり過ぎます。
2煎目以降:湯を通すだけ(決して蒸らさないでください。)
プーアル茶の場合、2煎目以降は湯を通すだけで、蒸らす必要がありません。この方法だと、20煎目位までお茶がいれられ、大変経済的です。
飲みきれないお茶は、冷蔵庫に保存してください。プーアル茶の場合、冷蔵保存しても品質は顕著には劣化しません。或いは、いれかけの茶葉をそのまま冷蔵庫に保存するのも問題有りません。緑茶や烏龍茶の場合、いれかけの茶葉を保存した場合、直ぐに茶葉は劣化してしまいます。その点、しっかりと発酵しているプーアル茶の場合、途中で中断しても、冷蔵庫に入れておけば1日後に継続することも可能です。
常温にて保管されることをお薦めいたします。
お茶は湿度に弱く、水分を少しでも吸収した場合、即劣化が開始されます。
水分は以下のような状況で意図せず吸収されますのでご注意ください。
実際、茶葉が劣化する最大の原因は4と5のようです。
冷蔵庫に保管した場合、袋の内部は冷えており、テープなどでしっかりとシールしていても、かなりの率で外気が中に進入し、結露を起こします。茶葉を結露してしまった場合、2-3日で香りが劇的に変化します。
出来る限り、常温で保管し、しっかりと乾燥した部屋でシールをすることで湿度を避けて保管してください。開封したら数ヶ月内に消費してしまうのが理想です。
未開封で真空包装されている商品につきましては、1年以上の保管が可能です。更に熟成を進めたい場合、常温にて、未開封のまま(真空包装のまま)保管してください。尚、購入直後のままの品質を維持されたい方は冷蔵庫にて保管してください。冷蔵庫に保管された場合は、必ず、24時間かけ常温に戻してから開封するようにしてください。半日もおけば大丈夫と思われがちですが、茶葉は大変表面積が大きく、天然の断熱材と言っても過言ではありません。手で触ってみると、既に常温に戻っているように感じられますが、内部は冷えており、十分に温度を常温に戻すには24時間必要です。尚、一端冷蔵庫からだし、開封された後は、常温にて保管してください。秋~春は外気の温度が低いため、常温保存をしても数ヶ月以上美味しい状態を維持することが出来ます。
市販の商品で、真空状態を作り出すことの出来るタッパーがございます。普及品ではありませんが、お茶の保存には最適ですので、それらの特殊容器を求められるのも良いかと思います。
以下のビデオでは、プーアル茶をどのように包むか、プーアル茶の生産者が解説しております。言語は中国語ですが、ビデオを見れば包み方は簡単に分かります。
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