白茶とジャスミン茶の原料緑茶を求め中国福建省の福鼎市へ

[2013.03.29] Written By

silver needle

 

福建省の福鼎市に来ております。今日と明日、この街に滞在し、お茶の仕入れを行っております。
http://ja.wikipedia.org/wiki/福鼎市

 

福鼎白大豪種の故郷

福鼎は、福鼎白大豪という品種のお茶の故郷です。福鼎白毫は芽が産毛に覆われていることから、白毫銀針、白牡丹などの白茶、ジャスミンパールなどのジャスミン茶のベース緑茶、更には、ゴールデンマンキーというなの紅茶や、駿金芽の偽物の紅茶として幅広く使用される品種です。本日は3つの生産者を訪ね、お茶の仕入先を決めるべく、茶園の視察、品質の確認作業を行いました。
tea garden for white tea

tea garden of white tea

 

農薬には細心の注意が必要

福建省産のお茶は農薬が多く使用されている可能性が高いことから、今回は、有機茶園と無農薬茶園(自称)に絞り込んで訪問しております。有機茶園産は、農薬については全く問題がないのですが、無農薬茶園(自称)については、後ほど確認のための検査(300種類プラスの農薬一斉検査)を行い、最終的な仕入れを決定します。

organic tea garden

 

3月に産地を訪問することで確実に3月摘みのお茶を入手

白茶は様々な理由から人気が高いため、実際には3月産だけでなく、4月や、更には5月摘みなども市場に流通することがあります。同じ条件で生産が行われていた場合、収穫時期が早いほど品質は優れております。私が3月のこの時期に福鼎市を訪れるのは、100%、3月摘みのお茶を仕入れるためです。

tea garden for white tea

 

tea garden for white tea

 

tea garden for white tea

 

芽のみを摘む、気が遠くなるような茶摘み

シルーバーニードル(白毫銀針)の場合、芽のみが摘まれます。実際にお茶を見てみると、その小ささには驚きます。私はシルバーニードルが加工されるタイミングに合わせて茶園を訪問したため、今日は白牡丹という白茶用に茶摘みが行われておりました。白毫銀針の場合、非常になれた人でも生茶で250g/日しか摘めないそうです。加工されると、その1/4〜1/5の重量になることを思うと、気が遠くなるような作業です。
silver needle

 

tea plucker

白茶、白牡丹用の原料を担いでいる農民

 

お茶積みは精密作業

私が茶園を視察して工場に戻ると、茶摘みを終えた人達が続々と集まってきておりました。皆、袋を手にさげ、中には自分の妻の分も担いで工場に集まり、計量の順番待ちをしておりました。その日に摘み取った茶葉の量に応じて給料が支払われる仕組みになっており、茶葉を持ち寄った者も、計量する者も真剣なまなざしで作業をしておりました。白毫銀針葉の茶葉は、芽が開く前に摘まねばなりません。この為、茶摘みは時間との競争です。少しでも暖かい日が続くと、芽は開いてしまい、シルバーニードルへ加工することはできなくなります。このため、お茶工場では高い給料を支払うことで、他の地域から季節工を雇い入れ、宿舎も食事も提供しているそうです。今後、中国が発展して行くに辺り、10年後も、20年後も、このような貴重なお茶を現実的な値段で手に入ることができるかどうか、一抹の不安を感じます。

inspection of the weight of tea collected a day

The tea plucked a day is recorded and wages are paid accordingly.

tea for white tea

This is over size for silver needle. It will be processed in Bai Mu Dan

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