お茶で絶対にやってはいけない2つの保存法

[2023.01.13] Written By

お茶を保存する上で絶対に避けるべき保存方法を2つ紹介します。

冷蔵庫・冷凍庫での保存が劣化に寄与

お茶は冷蔵庫にいれておけば新鮮という印象がありますが、実は冷蔵庫はお茶を急速に劣化する大きな原因の1つです。

冷蔵庫がなぜ問題かというと、既に開封済みのお茶を冷蔵庫に保管した場合、冷蔵庫から出した瞬間から結露発生し、お茶の表面が湿ります。

この茶葉表面の水分が急速な酸化を誘発し、お茶を劣化します。

勿論、100%シールされている袋であれば、冷蔵庫にいれても結露を起こすことはありません。

但し、開封したお茶をクリップで留めたり、チャックで止めていても、シール性は不十分であり、お茶は普通に結露します。

また、中国でシールがされてたお茶の場合、包材の質の問題やシールが完全ではありません。

私の経験上、90%以上の商品は、ピンホール、シール不良、破れなどにより、外気が透過し、結露が生じます。

尚、完全に密封されている袋を冷蔵庫で保管した場合、冷蔵庫から出して直ぐに開封しては本末転倒です。

袋が密閉されていたとしても、茶葉が冷えているため、即時開封すると結露が生じます。

私達は冷蔵保存しているお茶を開封するときは、翌日まで室温に静置することで、常温に戻してから開封します。

光はお茶の品質を劣化する最大の要因

もう一つ、お茶の品質を最大限に劣化するのは日光です。

太陽の直射日光が当たると、30分程度でもお茶の品質が劇的に劣化します。
太陽光で劣化したお茶は、日向臭と呼ばれる、独特の匂いを形成します。

蛍光灯などの光でも、長期間光が続けると、お茶は劣化するため、お茶を保存するときに、透明の袋やタッパー類は不適です。

必ず遮光性のあるアルミラミネート袋などに入れて保存することが重要です。

冷蔵庫が原因で酸化したお茶や、暫く空気に触れていたことで劣化したお茶は、焙煎することで、それなりに美味しく飲む事が出来ます。

台湾や安渓で焙煎したお茶が多いのも、酸化したお茶を焙煎して再生する為です。

しかし、光で劣化したお茶は、何をしようと品質は元に戻りません。
焙煎しても、長期熟成しても、光酸化による劣化臭は決して除去する事が出来ず、お茶は復活しません。

この点から、私達がお茶の保存で最も気を使うのは、断トツで光です。

プーアル生茶や一部の紅茶は、製茶をする際に日光で乾燥を行います。


不思議なことに、製茶時、水分が高いお茶を天日乾燥すると、お茶は劣化しません。
それに対して、完成したプーアル茶は日光に当たると劇的に劣化します。
プーアル茶の水分が高めだからと、日光乾燥をすると一発でお茶が駄目になります。
お茶の水分調整をしたいときは、湿度の低い日陰で乾燥することが重要です。

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