ダージリンティを熟成し完熟フルーツ香を作る

[2013.02.16] Written By

数年かん熟成した台湾茶は桃の香り

上手に熟成された台湾の烏龍茶を飲んだことはありますか?
カメに入れて熟成とか、陳年老茶のレベルの熟成ではなく、より最新式の無酸素状態で保存したお茶のことです。
台湾では脱酸素剤を入れて封をするのが一般化しているため、数年間飲まずに保管していたお茶を開封すると意図せず熟成したお茶を体験することができます。
3年〜5年もおくと花のような香りは、フルーツの香りへと変化し、最終的には桃のようなマンゴのような香りに変化します。
実際、この香りは非常に魅力的で、一度体験すると忘れられなくなります。

日本茶も熟成で桃栗に?!

意外に思うかもしれませんが、日本の緑茶も熟成させようと思えば熟成できます。
ここで言う熟成とは、ただ無責任に放置して、ヒネ臭、古葉臭を引き出すことではありません。
100%酸素が無い状態に包装した緑茶を、温度が高い場所に保管します。

3-5年後どのような香りになると思いますか?

開封すると、お茶は黄色に変化しております。
色に反し、香りを嗅ぐ鮮度の良い香りがします。
ただし、緑茶独特の花のような緑の香りは全くせず、代わりに、桃のような、栗のような香りがします。
味は半発酵茶のようにまったりとしており、緑茶と言うよりもプーアル茶のような、烏龍茶のような味がします。
熟成に関与するのはポリフェノールです。したがって、アミノ酸が少なく、ポリフェノールが豊富な自然栽培の緑茶が熟成に向いております。

 

HOJO で積極的に取り組むダージリンティの熟成

ダージリンティーも熟成に向いております。
プーアル生茶、台湾烏龍茶も共通していえることですが、もともと半発酵のお茶は、熟成に向いております。
ダージリンファーストフラッシュも例外ではなく、熟成に適したお茶といえます。
勿論、ただ放置するのではなく、熟成のためには100%の無酸素状態にしなければなりません。
また、酸素だけでなく、袋の中の湿度管理も大切です。少しでも酸素が入ると熟成どころか、劣化してしまいます。
劣化臭と熟成香は全く異なる香りです。

ファーストフラッシュは元の発酵度が低いため、フローラルな香りが特徴です。
緑〜黄緑色をしたファーストフラッシュの茶葉は、熟成により徐々に黄色へと変化します。茶葉の色の変化と同時に香りも変化します。蜜のような、桃のような、杏のような、マンゴのような、何とも形容しにくいフルーツの香りが熟成によって形成されます。

ちなみに、現時点で一番熟成が進んでいるものでも1年です。あと、2-3年もするとはっきり分かるほどに熟成が進むのですが、果たしてそれまで在庫が持つか微妙です。

新茶で楽しみ、さらに熟成をすることで毎年異なる香りを楽しむといのは、成長を見守っているみたいで楽しいものです。

日本茶(緑茶)、中国紅茶、白茶、プーアル熟茶、プーアル生茶、ジャスミン茶、烏龍茶という厳選された茶葉7種のお試しセット

関連記事 RELATED ARTICLES

お茶に関する最新情報を確実にキャッチするには? SOCIAL NETWORK

1,Twitterをフォローする。2,FaceBookで「いいね!」を押す。3,メールマガジンに登録する。という3つの方法で、お茶に関する最新情報をキャッチすることができます。今すぐ下のツイッターフォローボタンや「いいね!」をクリック!

メールマガジン登録で無料サンプルをもらおう!
メールマガジンにご登録いただくと無料のサンプル茶葉のプレゼントや希少商品の先行購入など様々な特典がございます。ソーシャルメディアの購読だけでなく、メールマガジンへのご登録もお忘れなく!

HOJO TEAオンラインショップNEWS一覧を見る

長期熟成をした緬境野生茶2014年産を再発売
緬境野生茶 2014(生茶)マレーシア熟成 緬境野生茶 2014は、マレーシアと日本で長期保存をしており、しっかりと熟成が進んだお茶です。 このお茶は数ヶ月間、有酸素で雲南省で保存し、その後無酸素にて追加熟成をしておりま …
自社開発した新製法にて自分たちで仕上げた野生紅を発売
野生紅のロットが2024年産に切り替わりました。 通常であれば特にお知らせすることはありませんが、今回の切り替えには大きな意味があります。 2024年産の野生紅から、私たちが開発した新しい製法を用い、私たち自身の手で作っ …

最新の記事 NEW ARTICLES

長期熟成をした緬境野生茶2014年産を再発売
緬境野生茶 2014(生茶)マレーシア熟成 緬境野生茶 2014は、マレーシアと日本で長期保存をしており、しっかりと熟成が進んだお茶です。 このお茶は数ヶ月間、有酸素で雲南省で保存し、その後無酸素にて追加熟成をしておりま …
自社開発した新製法にて自分たちで仕上げた野生紅を発売
野生紅のロットが2024年産に切り替わりました。 通常であれば特にお知らせすることはありませんが、今回の切り替えには大きな意味があります。 2024年産の野生紅から、私たちが開発した新しい製法を用い、私たち自身の手で作っ …
ミャンマー国境隣接地域産 鎮康古樹熟茶2022 発売
鎮康古樹熟茶2023を発売しました。 普段飲みに適した価格帯のお茶を目指し、非常に僻地の産地から茶葉を仕入れています。 https://hojotea.com/item/d154.htm ミャンマーとの国境を接する鎮康県 …
祁門紅茶の再入荷
暫く品切れになっていた祁門紅茶が入荷しました。 https://hojotea.com/item/b01.htm 祁門紅茶工場産の祁門紅茶 祁門紅茶は安徽省祁門県産の紅茶で、世界的にも知られる銘茶のひとつです。祁門県には …
フルボディの高級熟茶、忙肺古樹熟茶2023 200g餅茶を発売
忙肺古樹熟茶2023を発売しました。当店の熟茶の中でもトップレベルの非常に高品質な熟茶です。 臨滄市永徳県を代表するプアール茶の名産地 忙肺(Mang Fei)は、漢字の意味だけを見ると奇妙な地名ですが、もともと当地の少 …
火地古樹生茶 2022を発売
火地古樹生茶 2022を発売しました。 数年間の熟成を経て、爽やかで透明感のある甘い香りが際立つお茶です。 高山の自然栽培茶園産 火地は私達がお付き合いしている農家が保有する、臨滄市南西部に位置する永德県の標高2100m …
東山生茶 2024の散茶を発売
東山生茶 2024の散茶を発売しました。実は、東山の散茶を販売するのは今回が初めてです。 https://hojotea.com/item/d63.htm 雲南省臨滄市鎮康県の高山地帯で収穫された老樹茶 東山生茶2024 …
なぜお茶は渋いのか?渋味の原因と仕組みを紐解く
お茶には渋味を全く感じないものもあれば、非常に強い渋味を持つものもあります。では、この渋味の原因は何なのでしょうか?ここでは、渋味の原因とそのメカニズムについて解説します。 渋味の原因 渋味は、お茶の成分が口腔内のタンパ …
鳳凰単叢老欉蜜蘭香 2023を発売
鳳凰単叢老欉蜜蘭香2023を発売しました。 https://hojotea.com/item/houou.htm 鳳凰単叢は広東省潮州市を代表する烏龍茶で、老欉は樹齢の高い茶樹から収穫された茶葉を使ったお茶を指します。 …
湯を沸かす熱源によって変わるお茶の味香り
お茶を淹れる際に使うお湯ですが、やかんの材質によってお湯の味が変わることはよく知られておりますが、実は、やかんの材質以外に、湯を沸かす熱源の種類によっても味が大きく変化することをご存じでしょうか? 同じヤカンでも、熱源に …

PAGETOP