• ホーム >
  • お茶のコラム-雑学-歴史-文化

試飲してから買ったのに、自宅でいれたら違う香り!中国茶屋マジック

[2010.03.12] Written By

IMG_8280.jpg

街のお茶屋さんで地元の品質をチェック

福建省の福州へ言ったときの話です。福建省はお茶の名産地だけのことあって、福州の町中には大量のお茶の店が建ち並んでおりました。
時間が許す限り、これらの店を回り、地元で売られているお茶の品質を理解しようと思いました。店に入ると、早速、「どうぞうどうぞ」と着席を進められました。座ったら、買わずに帰れなくなるので、本当は座りたくないのですが、かと言って座らないと試飲も出来ません。取り合えず、数個のお茶をサンプルがてら買うことにして、着席しました。

正山小種と鉄観音を試飲

早速、正山小種(ラプサンスーチョン)を試しました。出てきた茶葉を見た瞬間に、本物とは違うと思いました。実際、福州の街の殆どの店がゴールデンマンキーという福州で緑茶や白茶に使われる品種をただ加工した紅茶をそのままラプサンスーチョンとして出しているか、多少燻煙を行って、煙臭さを高めてからラプサンスーチョンとして売っておりました。この店で飲んだお茶も、ただのゴールデンマンキーでした。ただ、飲んでみたところ、恐ろしく喉越しが豊かで、味も香りもAクラスです。あまりの美味しさに感動しました。

次に安渓鉄観音をお願いしました。飲んだ瞬間に、鉄観音とは違う香りがしましたが、非の打ち所がないほどの余韻と、喉越しが感じられました。茶葉を見せて貰ったところ、鉄観音とは随分かけ離れた烏龍茶でした。茶葉の見た目と今実体験している品質にギャップが有り過ぎるのです。

中国のお茶屋が使用している水は極上品

どのお茶を飲んでもあまりに美味しいので、水が良すぎるのではと思い、水のみをリクエストしました。水を飲んで吃驚!水だけでも、深い余韻が感じられ、「これじゃお茶が美味しいに決まってる!」と思いました。後で聞いたのですが、山の水をくみ、陶器に数日から1週間ほど入れたのちに使用しているそうです。

私の店を訪れるお客さんから、「中国でお茶を飲んだら美味しかったので、買ったんだけど家でいれたら全然美味しくなかった。騙された」と言う話を良く聞きます。実際、茶葉は同じの場合が多いように思います。全然違うのは、茶葉ではなく、水の場合が殆どでしょう。
中国でお茶を買う場合、先ずは水を飲み、その味を良く理解した上でお茶を飲み、水の味とお茶の味の差をしっかりと確認した上で茶葉を買うことが重要です。ただ、これを見極められるのはよほどのマニアか、プロでないと厳しいと思います。そんなわけで、中国でお茶を買うのは、半ばギャンブルのような物です。恐るべし、中国のお茶屋です。

PS: 店で買ってきたお茶を試しに自宅で飲んだところ、喉越しが全く感じられないフラットな味でした。

日本茶(緑茶)、中国紅茶、白茶、プーアル熟茶、プーアル生茶、ジャスミン茶、烏龍茶という厳選された茶葉7種のお試しセット

関連記事 RELATED ARTICLES

お茶に関する最新情報を確実にキャッチするには? SOCIAL NETWORK

1,Twitterをフォローする。2,FaceBookで「いいね!」を押す。3,メールマガジンに登録する。という3つの方法で、お茶に関する最新情報をキャッチすることができます。今すぐ下のツイッターフォローボタンや「いいね!」をクリック!

メールマガジン登録で無料サンプルをもらおう!
メールマガジンにご登録いただくと無料のサンプル茶葉のプレゼントや希少商品の先行購入など様々な特典がございます。ソーシャルメディアの購読だけでなく、メールマガジンへのご登録もお忘れなく!

HOJO TEAオンラインショップNEWS一覧を見る

東山生茶 2024の散茶を発売
東山生茶 2024の散茶を発売しました。実は、東山の散茶を販売するのは今回が初めてです。 https://hojotea.com/item/d63.htm 雲南省臨滄市鎮康県の高山地帯で収穫された老樹茶 東山生茶2024 …
鳳凰単叢老欉蜜蘭香 2023を発売
鳳凰単叢老欉蜜蘭香2023を発売しました。 https://hojotea.com/item/houou.htm 鳳凰単叢は広東省潮州市を代表する烏龍茶で、老欉は樹齢の高い茶樹から収穫された茶葉を使ったお茶を指します。 …

最新の記事 NEW ARTICLES

東山生茶 2024の散茶を発売
東山生茶 2024の散茶を発売しました。実は、東山の散茶を販売するのは今回が初めてです。 https://hojotea.com/item/d63.htm 雲南省臨滄市鎮康県の高山地帯で収穫された老樹茶 東山生茶2024 …
なぜお茶は渋いのか?渋味の原因と仕組みを紐解く
お茶には渋味を全く感じないものもあれば、非常に強い渋味を持つものもあります。では、この渋味の原因は何なのでしょうか?ここでは、渋味の原因とそのメカニズムについて解説します。 渋味の原因 渋味は、お茶の成分が口腔内のタンパ …
鳳凰単叢老欉蜜蘭香 2023を発売
鳳凰単叢老欉蜜蘭香2023を発売しました。 https://hojotea.com/item/houou.htm 鳳凰単叢は広東省潮州市を代表する烏龍茶で、老欉は樹齢の高い茶樹から収穫された茶葉を使ったお茶を指します。 …
湯を沸かす熱源によって変わるお茶の味香り
お茶を淹れる際に使うお湯ですが、やかんの材質によってお湯の味が変わることはよく知られておりますが、実は、やかんの材質以外に、湯を沸かす熱源の種類によっても味が大きく変化することをご存じでしょうか? 同じヤカンでも、熱源に …
棠梨山古樹熟茶2023を発売
棠梨山古樹熟茶2023年(とくりさん)を発売しました。 https://hojotea.com/item/d155.htm 棠梨山は中国語でTan Li Shanと発音し、永徳県の中心地である徳党鎮の北側斜面に位置する山 …
東山生茶・白毫銀針・茉莉銀針の3種類のお茶を発売
東山生茶2023、白毫銀針、茉莉銀針の3種類のお茶を発売しました。 東山生茶2023 https://hojotea.com/item/d63.htm 東山生茶2023を発売しました。東山生茶は当店でも非常に人気の高いお …
大雪山野生茶(生茶)2023年・2024年産 同時発売
大雪山野生生茶の2023年産と2024年産を発売しました。 2023年産については、マレーシアの倉庫で1年間熟成しております。 https://hojotea.com/item/d27.htm   雲南省でも入 …
佐渡無名異焼作家の渡辺陶三作:野坂粗土還元急須が入荷
野坂粗土還元焼成の茶器を発売しました。 今回入荷したモデルは、茶壺(後手急須)、フリーカップ、マグカップの3点です。 https://hojotea.com/item/tozo_nosaka_reduction.htm …
佐渡島の渡辺陶三製作:野坂粗土酸化焼成の茶器が入荷
佐渡島の陶芸家、渡辺陶三氏による「野坂粗土酸化焼成」の茶器を発売いたしました。 https://hojotea.com/item/tozo_nosaka.htm   野坂は佐渡島の沢根にある地区名で、相川金山に …
2300mの野放茶園産、高山白茶を発売
高山白茶を発売しました。 このお茶の茶園には、次の2つの特徴があります。 1. 標高2200-2300mに位置する茶園 2. 完全に野生化したお茶の木で構成される野放茶園 非常に理想的な環境ゆえに、お茶の品質も素晴らしく …

PAGETOP