福州にジャスミン茶の原料となる緑茶を仕入れに行きました。
ご存じの通り、ジャスミン茶は緑茶にジャスミンの花を混ぜることで、茶葉にジャスミンの香りを吸わせて作られます。
使用するジャスミンの花の種類や品質も重要ですが、ジャスミン茶の品質を決定的に左右するのは緑茶の品質です。
私はずっと福建省産の緑茶を使用してきました。福建省産の緑茶は茶葉自体の個性が少なく、甘みが強いため、ジャスミンの香りがついたときに非常に引き立ちます。
ただ、福建省産のジャスミン茶葉は現在値段が高騰しております。
実は昨年、福建省産の茶葉は大変な不作でした。この為良い品質の確保が非常に難しく、値段が倍以上まで高騰しました。
実は今年になっても昨年の高値が安定しており、中々値段が下がりません。昨年は不作だったにもかかわらず、値段が非常に高かったことから農家では結果的に儲けた人が多く、その反動から今年もあわよくばと高値で強気に出ているようです。
但し、今年は非常に豊作で、多量の原料が市場に流通しております。この為、今回の出張では、後味(喉越し)の強度に基づき品質を固定し、今後ジャスミンのシーズンが到来する8月までの間に、原料相場を見つつ最終判断をすることにしました。
生産会社の話によると、海外を拠点とする多くのお客さん(お茶会社)が、福建省産のジャスミン茶の値段に絶えられず、雲南産や湖北さんとう、別産地の緑茶にシフトしているようです。
ただ、緑茶の品種を変えた場合、固有の香りがあるために、スッキリとしたジャスミン茶の香りが実現できなくなります。特に雲南産のような大葉種系の茶葉の場合、紅茶のような独特の香りがつくため、私は個人的に絶対に使用したくありません。
ジャスミン茶は私の会社でも最も動くお茶でもあり、それだけに品質は妥協できず、毎年現地に行ってはベース緑茶を選んでおります。
別件ですが、現在蜜香高山茶の在庫クリアランスセール(3割引)を行っております。実は蜜香高山茶の規格を変更し、新しいお茶を輸入したいと考えております。この為、現在有る在庫分については売り切る必要があり、特別割引セールを行っております。
とても個性のあるお茶ですが、値段がやや高いお茶なので、試してみたい方にはよい機会です。勿論、鮮度は完璧に保たれております。
https://hojotea.com/item/o02.htm
jasmine flower
ジャスミンの花
tea tasting
この様に香りを嗅ぐことで、香りの質量を評価し、喉越し強度の判断を行います。

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