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中国及び台湾におけるお茶の収穫が始まりました。値段が非常に安定している台湾茶に対し、中国茶に関して問題となるのは、年によってお茶の値段が平気で20-30%変動する点です。中国ではこれはごく当たり前の話なのですが、日本をはじめ中国国外にいる人からすると、ある意味想像できない話だと思います。

お茶市場は全体にやや冷え込んだ状態

昨年から今年にかけて、お茶市場はやや冷え込んでおります。共産党の緊縮政策の影響で、政府高官御用達だった高級茶需要が落ち込んだことが直接的な原因ですが、同時に、国内景気の後退と中国の大きな買い手であるヨーロッパの景気の後退がもう一つの理由として考えられます。ただ、同時に中国ではインフレも進んでおり、実際の景気が後退しているにもかかわらず、他の消費財同様にお茶の値段もじわりじわりと上昇しており、結果的に全体に値段は昨年並みというのが実際の状況のようです。

有名地域のプーアル茶は値段が下降する予想

プーアル茶に関しては、超有名地域である老班章、氷島、昔帰、武易、布朗山のような有名地域のお茶は、軒並み値段が下がるだろうと予想されております。これらのお茶は主に贈り物としての需要が高かったのですが、政府関係の需要が激減したことで市場価格が直接的に影響を受けております。また、これら有名地域に関しては、農家が生産量を押し上げるために大量の肥料施肥をはじめとする現代農業方式を導入していることから、木の樹齢の若い古いに関係無く、実際のお茶の質が落ちており、賢いお客さんは徐々に有名地域のお茶を敬遠しつつあるように思われます。

需要増により値段上昇が想定される野生茶市場

ただし、野生茶に関しては、今年から値段が上昇しつつあります。数年前から登場した野生のカメリアタリエンシスから作られた「野生紅」が市場で非常に人気を博しており、それに目をつけた鳳慶の紅茶加工会社が今年になり急に参入してきたことが直接の原因です。鳳慶と言えば、雲南紅茶の一大産地であり、漢民族を中心とするお茶の加工会社が多く軒を連ねます。野生茶の供給量は限られているにもかかわらず、原料茶葉の需要が急激に増加したことで、値段がつり上がっております。野生茶、野生春芽、野生紅、野生白茶は私にとっての定番商品なだけにここ一週間毎日現地と連絡を取り、原料の確保に努めているところです。

一般的なプーアル生茶市場は昨年とほぼ同じくらいの値段

私が取り扱う一般的な自然栽培のプーアル茶や白茶、紅茶に関しては、ほぼ例年並みの値段での仕入が可能だと思われます。産地によっては多少の値段上昇はあると思いますが、ほぼどれも想定内の値段での取引が出来そうな雰囲気です。

来週末くらいには雲南省へ入り、実際の仕入を行う予定です。

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