異なる材質の茶器の組み合わせはお茶をまずくすることも

[2014.02.10] Written By


陶器の急須を使用するときは、出来る限り他の種類の陶器と組み合わせて使用しないことが肝心です。

異なる種類の陶器を組み合わせる事はマイナス面が多い

産地別、土別、また作家別の各茶器を組み合わせて使用することを好む人がおりますが、このような使い方はお茶の味をフラットにしたり、渋味を引き出す原因となります。
異なる種類の土には異なる種類のミネラルが含まれており、組み合わせて使用した場合、ミネラル同士の相互作用により、コクが失わる事が高い確率で見られます。同じ焼き方(還元焼成同士、或いは酸化焼成同士)で焼成した茶器に限定した場合、中には組み合わせることでよりコクが増す場合もあります。例えば、佐渡無名異焼の還元焼成+萬古焼はコクを非常に高めます。ただ、異なる土同士を組み合わせて相性が良いことは希ですので、予め結果が分かっていない限り、異種の陶器を組み合わせることはお勧めしません。

異なる焼き方をした茶器は組み合わせない

酸化焼成の陶器と還元焼成の茶器を比較すると、含まれている鉄が酸化焼成で3価の鉄、還元焼成で2価の鉄と、焼成方法によりそれぞれ鉄の状態が異なります。このことから、酸化焼成の茶器と還元焼成の茶器を組み合わせるとお互いの良い点が相殺され、ガラスの急須でお茶をいれるよりもフラットでコクのない味へとお茶が変化します。

陶器を繰り返し使用しても味が更に良くなることはない

実際、以下の4つの組み合わせでは、味の点では全く同じ結果となります。

  1. 陶器の急須 → 同じ材質の陶器の湯飲み
  2. 陶器の急須 → ガラスの湯飲み
  3. 陶器の冷まし → 同じ材質の陶器の急須 → ガラスの湯飲み
  4. 陶器の冷まし → 同じ材質の陶器の急須 → 同じ材質の陶器の湯飲み

磁器の蓋碗
実際、同じ種類の陶器を複数組み合わせても、それによって味がさらにまろやかになることはありません。したがって、茶器の全てを同じ材質の陶器で揃える必要はなく、好みに応じて磁器などと組み合わせると良いと思います。

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