西双版納のプーアル茶

[2010.05.11] Written By

西双版納はプーアル茶マニアにとって最も有名な州です。
西双版納と言っただけで、自称プーアル茶マニアの人々は「おー!」とうなずいてしまいます。
とは言うものの、西双版納は非常に広いため、お茶が西双版納産と言われても、何の品質指標にもなりません。
西双版納には、良いお茶から悪いお茶まで、何でもあります。
何故、西双版納産のプーアル茶が有名かというと、その昔からプーアル茶が作られていたという事実ゆえかと思います。
その昔、プーアル茶は全く人気のないお茶でした。当時、プーアル茶を好んで飲んでいたのは、少数山岳民族、チベット民族、ミャンマー、モンゴル民族、そして東南アジアの中国系の人々だけでした。元々高品質のお茶は作られず、どちらかというと渋みと苦みの強いお茶で、肉や油を食事の中心とする人々に受け入れられていたようです。
当時、プーアル茶が盛んに作られたのが、他でもない西双版納だったのです。
特に、最初にプーアル茶の本格的な工場生産が行われた場所でもあり、いわゆるビーンテージプーアル茶で高値のつくお茶の多くが西双版納産です。
但し、実際には西双版納は最南端に位置しており、気候的にも熱帯雨林気候に限りなく近い、亜熱帯雨林気候です。
昼夜の温度差があまり大きくなく、また、夜の気温が比較的高いことから立地条件からすると非常に不利な環境といえます。
このようなハンディ故に、西双版納州でとれるお茶の多くは品質的によくありません。
これに対し、知名度は低いですが、更に北西部の山岳地帯でとれるお茶は、概して高品質です。
但し、いくつか例外があります。
ミャンマーとの国境地帯には布朗山という山岳地帯があり、その中でも老版章村と呼ばれる場所は、非常に高品質のお茶が採れることで知られております。
これらの地域は、土に含まれる鉄分が非常に多く、また、標高が2000mに近い山が多くあり、更に、樹齢が500年を超えるお茶の木が沢山あるために、亜熱帯気候にもかかわらずよいお茶が生産されます。更に、この地域は布朗族という少数民族により占められており、少数民族特有の「気楽な生活ぶり」、つまり、肥料もやらず、消毒もしない、自然的な(と言うか放任主義的な)栽培方法がお茶の品質に大きく影響しております。反面、漢族が占める地域の場合、肥料と農薬散布が行われ、茶木がすくすくと伸びることから、お茶の品質は余りよくありません。
minoritys house 2
山の上に位置する少数民族の家:庭先ではプーアル茶を生産しておりました。

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