佐渡の渡辺陶三氏による無名異上赤と野坂粗土急須入荷

[2015.02.23] Written By

渡辺陶三
佐渡島の急須作家、渡辺陶三氏の無名異 上赤急須と野坂粗土急須が入荷しました。

無名異焼の急須作家、渡辺陶三氏

渡辺陶三氏は既に七十数歳にになりますが、非常に精力的に作陶活動をされております。
今回入荷した急須は2種類の土、無名異 上赤と野坂粗土から作られております。渡辺陶三氏は近年、土の研究を非常に熱心に行ってくださっており、私が求めるお茶を美味しくする土探しのテーマに対し、非常に協力的であり、今後も面白い土が紹介できるかもしれません。

野坂の原土を持っている渡辺陶三氏

無名異 上赤

相川金山の坑道内から回収された天然の赤土です。土の層を通じ、自然に濾過されることで、形成された非常に細かな赤土です。この土は江戸時代、「無名異」と呼ばれ、止血剤として使われておりました。佐渡島の中でも上赤土を所有する作家は非常に少なく、非常に希少性の高い土です。現在、渡辺陶三氏が所有する土が有る限り、作陶していただく予定です。なお、上赤土は、一般的な無名異焼のように野坂を混ぜ込んでないため、土に粘りが少なく、それゆえに、成形が難しく、作家泣かせの土でもあります。お茶のボディ(ふくよかさ)とコク(奥行き、喉越し)を高める為、発酵茶に特にお勧めです。天然土ゆえに、最初味に多少雑味がありますが、暫く使い込むことで、滑らかな味へと変化します。

無名異 上赤急須

無名異 上赤急須

無名異 上赤急須

野坂 粗土

野坂は相川金山近くに位置する部落の名称です。野坂周辺には多くの池や湿地帯があることから、かつては湖底だったのではないかと推察しております。野坂は朱泥と呼ばれる土に近い性状をしており、焼く前は黄色、焼くことで、柿色〜赤色へと変化します。
野坂の場合、ボディは高めず、コクだけを強める性質があるため、プーアル熟茶、鳳凰単叢烏龍、鉄観音を始め、お茶の味に奥行きを足したいときに選択すると良いと思います。粗土ゆえに、最初味に多少雑味がありますが、暫く使い込むことで、滑らかな味へと変化します。同じく、天然土ゆえに、最初味に多少雑味がありますが、暫く使い込むことで、滑らかな味へと変化します。

渡辺陶三 野坂粗土

渡辺陶三 野坂粗土

渡辺陶三 野坂粗土

渡辺陶三 野坂粗土

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