伊賀天然朱泥宝瓶と無名異上赤急須を発売

[2017.01.21] Written By

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前川淳蔵氏作の伊賀天然朱泥宝瓶と渡辺陶三氏作の佐渡の無名異上赤急須が入荷しました。

伊賀天然朱泥宝瓶 前川淳造作

https://hojotea.com/item/maekawa_iga.htm
伊賀の土は私が独自に探し求めた土です。お茶の味を良くすると言う観点のもと、何十種類もの土と味の関係を調べ、更に精製方法についても条件を決め、自ら仕入れています。

伊賀の天然朱泥を使った急須の開発


伊賀の山には様々な種類の朱泥が存在しておりますが、場所によって性質が異なります。含まれている不純物の種類が異なることから、どの土も味を良くするわけではなく、何十種類と検討を行いました。
私が選んだ土は、粒子が粗く、非常に多孔質の土であることから、お茶をいいれていると、急須表面がしっとりと湿ります。まるで生きているかのような不思議な土です。尚、継続して使用することで、目が詰まり、「湿り」は消滅します。
ただこの土でお茶をいれると、野性味有る見た目とは異なり、お茶の味わいは非常にやわらかく、驚くほど繊細で華やかな香りが引き出されます。この土はふくよかさ(ボディ)と余韻を非常に高める性質があり、烏龍茶や紅茶はもちろん、緑茶、プーアル生茶&熟茶等各種お茶との相性が良いです。
今回は平型と丸型の2種類の宝瓶をプロデュースしました。作家の前川氏ですが、伊賀天然朱泥の性質を熟知しつつあり、それが作品の仕上がりに良く表れていると感じます。土に粘りがないことから、製作過程で割れやすく、非常に取り扱いが難しい土ですが、非常に良い仕上がりに満足しております。

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無名異 上赤急須 渡辺陶三作

https://hojotea.com/item/tozo_joaka.htm
「上赤」は佐渡の無名異焼愛好家や作家にとっては憧れの土です。佐渡島の無名異焼に使用される土は基本金山周辺から採取されますが、上赤とは相川金山の坑道の内部から回収された土をさします。当然、異なる坑道の土は異なる性質を示すため、上赤という名称がついていたとしても、味の観点からするとどれも同じではありません。渡辺氏の上赤はお茶の余韻を非常に長くすると同時に、ふくよかさも高めます。同じく渡辺氏に製作して頂いている秋津無名異と性質がややにておりますが、ふくよかさ(ボディ)に関しては秋津無名異ほど強く無いため、余韻が相対的に強く感じられます。中国の烏龍茶、火が強く入ったお茶、緑茶との相性がとくに良いと感じます。使い込むほどに、水やお茶由来のミネラルが急須の内面に付着し、お茶の甘味が更に増します。

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