- ホーム >
- お茶の品質を決める各種要素
野生茶を求め雲南省臨滄市南西部の山村へ
- [2024.04.10] Written By 北城 彰(Akira Hojo)

現在、雲南省臨滄市の南西部にてお茶の仕入を行っております。
当店にとって重要な商品の1つに野生茶があります。野生茶は製茶はもちろんですが、原料確保が一番大きな課題です。
今回、新たに野生茶が有る場所があるらしいと言う情報を得たため、実際に現地に足を運び、産地の様子を見てきました。
標高2200mの山村を訪問
今回訪れたのは、雲南省臨滄市の南西部に位置するとある村です。
この村は標高2200mに位置しており、野生茶が好む標高だったため、期待しておりました。

雲南省における野生茶は、私達がよく知っているカメリアシナンシスでは無く、その近縁種であるカメリアタリエンシスという山茶が一般的です。このお茶は、亜高山帯を好む性質があり、一般的に標高2200m〜2400m位の高地が産地であることが多いです。
野生では無い野生茶
村に到着した後、現地の村人と合流し、更に徒歩で1時間ほど山へと登って行きました。そこにはカメリアタリエンシスの茶園が広がっていました。村人によると、これらのお茶の木は彼や彼の先祖が山から掘り起こして持ち帰り、自分の土地に植えたものだそうです。

野菜やクルミなどから隔離されたエリアゆえに、農薬などのドリフトの心配は一切無いのですが、我々からすると、「それは野生では無いでしょう?」となります。
ただ、実際のところ、雲南省の人々は、野生のお茶と野生のお茶を持ち帰って植えたお茶をあまり区別しません。日本でも、タラの芽を畑で栽培して、「山菜」として販売している事がありますが、感覚としてはそれに近いのでしょう。

山から掘って来たお茶の木ならまだ良い方で、近年では、カメリアタリエンシスが至る所に植えられています。
もちろん、雲南省の人々に「カメリアタリエンシス」と言ってもまず確実に理解されません。彼らの中では、一般のお茶にたいし、山由来のお茶=野生茶と理解されているようです。
現実、本当の意味での野生茶か人口的に栽培された野生種のお茶かどうかは関係無く、カメリアタリエンシス種のお茶は「野生茶」として世の中に流通しています。私の経験上、世の中で売られている「野生茶」の殆どは、自然栽培の野放茶園を指しているか、人工的に栽培された野生種(カメリアタリエンシス)のどちらかと考えるのが自然かと思います。

畑に植えられたカメリアタリエンシスの幼木
自然の生態系あっての野生茶
カメリアタリエンシスの茶園を探索している最中、放牧されている牛たちに出会いました。不思議なことに、牛たちはお茶を一切食べず、代わりに下草だけを食べていました。ある意味、お茶農家からすると有難い家畜です。
ただ、茶園には牛の糞が各所に散見され、意図せずに定期的な肥料投下が行われていることが見て取れました。このように、山から掘り出した野生のお茶の木でも、人の集落の周りで栽培されると家畜などの影響を受け始め、山の生態系とは異なるため、お茶の味は総じて薄くなり、野生茶の体に落ちていくような余韻は得られなくいなります。

野生茶探索では、このような結果はごく普通です。ただし、諦めずに、新しい情報が入るたびに足を運ぶと、永徳野生茶のように思わぬ良いお茶に出会うことがあります。当店では、本当の意味での「野生のお茶」に強いこだわりを持って、仕入れを行っております。
1,Twitterをフォローする。2,FaceBookで「いいね!」を押す。3,メールマガジンに登録する。という3つの方法で、お茶に関する最新情報をキャッチすることができます。今すぐ下のツイッターフォローボタンや「いいね!」をクリック!
メールマガジン登録で無料サンプルをもらおう!- メールマガジンにご登録いただくと無料のサンプル茶葉のプレゼントや希少商品の先行購入など様々な特典がございます。ソーシャルメディアの購読だけでなく、メールマガジンへのご登録もお忘れなく!
- 華やかなフルーツの香り!月ヶ瀬紅茶 ベニヒカリを発売
- 無農薬無肥料のベニヒカリという紅茶品種を使った奈良県月ヶ瀬産の紅茶を発売しました。 この紅茶は、月ヶ瀬の生産者と共に、私自身も生産方法の改良に取り組んできた紅茶です。 多くの和紅茶では発酵の制御が不十分で、その結果生じる …
- 火地古樹生茶 散茶 2025 発売のお知らせ
- 火地古樹生茶 散茶 2025を発売しました。 本品は、中国雲南省臨滄市南西部、標高約2100mに位置する自然栽培の老樹から作られたプーアル生茶です。 高山に育つ樹齢数百年の茶樹は成長が遅く、そのため茶葉は濃厚で透明感のあ …
最新の記事 NEW ARTICLES
お茶を科学と実験で理解する体験型ワークショップ- 静岡県菊川市のサングラムさん(静岡県菊川駅から徒歩3分)主催のTEA EDENというイベントにて、11月8日(土)に私、北城 彰がお茶のセミナーを開催します。 セミナーの内容は以下のリンクのPDFの通りです。 お茶を科学 …
華やかなフルーツの香り!月ヶ瀬紅茶 ベニヒカリを発売- 無農薬無肥料のベニヒカリという紅茶品種を使った奈良県月ヶ瀬産の紅茶を発売しました。 この紅茶は、月ヶ瀬の生産者と共に、私自身も生産方法の改良に取り組んできた紅茶です。 多くの和紅茶では発酵の制御が不十分で、その結果生じる …
火地古樹生茶 散茶 2025 発売のお知らせ- 火地古樹生茶 散茶 2025を発売しました。 本品は、中国雲南省臨滄市南西部、標高約2100mに位置する自然栽培の老樹から作られたプーアル生茶です。 高山に育つ樹齢数百年の茶樹は成長が遅く、そのため茶葉は濃厚で透明感のあ …
華やかに立ち上がる花の香り:鳳凰単叢老欉姜花香2023を発売- 鳳凰単叢 老欉姜花香2023を発売しました。鳳凰単叢の多彩な香型の中で独自の存在感を放つ「姜花香」。華やかな名前の陰に隠れがちですが、現地ではその力強い香りで特に注目されるお茶です。本品は2023年に仕入れ、日本にて無酸 …
永徳野生白茶2025 散茶 数量限定リリース- 永徳野生白茶2025 散茶の発売 永徳野生白茶の散茶を発売しました。 https://hojotea.com/item/w31.htm 2025年は永徳野生茶は、白茶散茶のみ生産しました。 極めて限定量しか入手できないお …
唐家古樹生茶 2025 散茶発売:作りたて新茶の魅力- 唐家古樹生茶 2025の散茶を発売しました。 https://hojotea.com/item/d102.htm HOJOのプーアル生茶ラインアップの中でも定番となる唐家古樹生茶には強い思い入れがあり、特に多くの手間と時 …
大雪山野生生茶2025年版 散茶少量入荷のお知ら- 大雪山野生生茶2025年の散茶を発売しました。 https://hojotea.com/item/d27.htm 今年は生産できた量が非常に少なく、雲南省の標高2000mを超える山林に自生する茶樹から、毎年春にごく限られ …
白岩山古樹生茶2025 散茶|標高2300m・限定量入荷- 白岩山高山茶2025の散茶を発売しました。 白岩山は、私たちがプーアル茶を製造している産地の中でも最も標高が高く、標高2300mの茶園から茶葉を収穫しています。 非常に限られた数量のみの入荷となっておりますので、ぜひお早 …
雲南省の自然栽培茶で作った釜炒り緑茶- 雲南春尖緑茶を発売しました。 標高2100mにある自然栽培のお茶を原料とした、プーアル茶クラスの長い余韻が特徴のお茶です。 雲南省という比類なき茶葉原料の産地 私はお茶の会社を創業して20年間の間、あらゆるお茶産地を訪問 …
産地の潮州・汕頭で人気の鳳凰単叢八仙2022を発売- 2021年以来となる鳳凰単叢八仙の新ロットを発売いたします。 今回発売するお茶は、2022年産のお茶です。数年の熟成期間を経て非常に良い状態に仕上がりましたので、販売することにいたしました。 https://hojote …

- HOJO通販新着
- 特集
- メールマガジンバックナンバー
- お茶の種類
- お茶の産地
- 茶器・急須
- お茶のコラム-雑学-歴史-文化
- お茶を楽しむ
- お茶の作り方-製法
- お茶の品質を決める各種要素
- お茶の成分と効能
- お茶の安心と安全
- 食品
- お茶ビジネスの運営・記録
- 趣味活動
- お茶のランキング-おすすめ
- お茶に関する動画
- お茶に関するQ&A
- メディア掲載


- an anにてジャスミンパールが紹介されました。
- an an 「マガジンハウス出版」 No.1865、2013年7月24日号「夏のお取り寄せ」特集で弊社のジャスミンパールが紹介されました。
- マレーシアの全国紙 “Star Newspaper”に掲載して貰いました。
- 先日、マレーシアの全国紙「Star Newspaper」でHOJOの特集をしてくれました。 Starはマレーシアで最も購読数の多い新聞で、マレーシアのメディアでは最も影響力の大きな新聞です。 新聞の内容は、茶器によりお茶 …


住所:Lot No. T-215, 3rd Floor, Mid Valley City, Lingkaran Syed Putra 59200 Kuala Lumpur














