• ホーム >
  • お茶の品質を決める各種要素

日本の茶園の場合、お茶の木には茶葉がびっしりとついており、木は列を成して植えられております。私はこの仕事を始めるまでは、茶の木というのはそう言うものだと思っておりました。しかし、初めて雲南省に行った時、お茶の木を見てその違いに驚きました。
中国の雲南省や広東省潮州の鳳凰鎮などへ行くと、お茶の木は果物の木のように大きく、ゆったりと一定の間隔で生えております。また、半野生化したような自然栽培茶園になると、木のサイズに対して葉の数が非常に少なく、「枯れないだろうか?」と思わずにいられないほどです。

雲南省では、お茶は仕立て方が特殊なのでしょうか?
収穫量を増やすために、もっとお茶の木を増やしたら、どうなるのでしょう?

実は、これら雲南省の茶園には極めて興味深い自然の仕組みがあります。

お茶の木は生態系に適応するために自然淘汰する

雲南省でも若い木の茶園の多くは比較的高密度にお茶の木が植えられています。雲南省の山間部の茶園は日本のように枝を落とさないため、お茶の木は大きく成長し、「このまま成長し続けたら人も入れないような藪状態になるのでは?」と想像せずにはいられませんでした。ただ、実際、樹齢が古い茶園へ行くと木と木の間には余裕があります。何故なのでしょう?

以前、自然栽培を徹底している農家の人に質問したことがあります。

私「木がある程度大きくなったら、適度に間引くのですか?」

この質問に対して、帰ってきた回答はある意味私の想像を反しておりました。

彼曰く「木が大きくなるにつれて小さなお茶の木は勝手に枯れてゆくからほっとけばよい」

限られた窒素源しかない環境下では、お茶の木は自然淘汰され、強いお茶の木だけが生き残るというわけです。
当然、そこで窒素肥料や動物性の堆肥を与えれば、枯れることなく、どの木も大きくなるでしょうが、それは同時にお茶の木を弱らせ、品質の低いお茶になります。メタボ化した人間が健康面で弱くなるのと同じかと推察します。

お茶の木は生態系に適応するために過剰な枝を自ら枯らす

日本でも窒素肥料を与えず草木由来の堆肥のみでお茶を作っている自然栽培農家があります。彼らの茶園を訪問すると、よく目にするのが、部分的な枝ガレ現象です。まるで10円ハゲのように、茶園の所々の枝が枯れ木の枝が露出しております。枝ガレはある意味、窒素不足を示唆しており、お茶農家としてはこれを見たら、心落ち着かないのではと察します。

雲南省の自然栽培茶園でも、若いお茶の木は沢山の枝を付けてすくすくと成長するのですが、ある程度の樹齢になると、やはり枝ガレを起こします。しかし、枝ガレを起こしたからと言って、お茶の木本体が枯れるわけではありません。

枝ガレを別の角度から見ると、実はこれはお茶の木にとって、自浄作用というか、環境に適応するための調節に過ぎないように思えて来ます。

葉の目的は光合成を行うことです。無肥料の茶園の場合、環境中から得られる窒素は限られており、お茶の木は極めてゆっくりと生長するため、光合成を活発に行う必要がありません。この為、茶葉は小さく、葉緑素も少なくお茶の葉は黄色〜黄緑色をしております。更に、自然環境中から得られる窒素源が限られているため、収支を合わせるため、お茶の木は不要な枝を枯らすという行動に出ます。

現地の農家でもその辺は良く心得ており、枯れようが、葉を減らそうが余り気にしておりません。不思議なことに、枝の数を減らし、葉の総数を減らしたお茶の木は、何百年も生き続けます。逆に、収穫量を増やそうと、肥料を与えると、茶葉の数は急激に増えますが、お茶の木は弱り、数百年の命が突然終わったりもします。


巨木化した老木は一定の間隔を置いて悠然と生き続けております。

健康的な茶葉は濃い後味

自然淘汰と自らの枝ガレによって、シェイプアップしたお茶の木は、見た目はみすぼらしいですが、実は非常に強く、茶葉一つをとっても非常にしっかりとしております。
肥料栽培のお茶の葉は、手で強く揉むと、ボロボロになり、粉だらけになります。それに対して、少ない枝と茶葉の自然栽培茶園のお茶は、同じように揉んでもまったく崩れず、粉がでません。
細胞の一つ一つが非常に小さく、細胞密度が高いために、ゴムのように弾力性があります。このようなお茶は、後味が非常に濃く、強く透き通るような香りがします。
健康なお茶の木は、ポリフェノールを沢山有するため、私達の健康への機能性も大いに期待できます。

日本茶(緑茶)、中国紅茶、白茶、プーアル熟茶、プーアル生茶、ジャスミン茶、烏龍茶という厳選された茶葉7種のお試しセット

関連記事 RELATED ARTICLES

お茶に関する最新情報を確実にキャッチするには? SOCIAL NETWORK

1,Twitterをフォローする。2,FaceBookで「いいね!」を押す。3,メールマガジンに登録する。という3つの方法で、お茶に関する最新情報をキャッチすることができます。今すぐ下のツイッターフォローボタンや「いいね!」をクリック!

メールマガジン登録で無料サンプルをもらおう!
メールマガジンにご登録いただくと無料のサンプル茶葉のプレゼントや希少商品の先行購入など様々な特典がございます。ソーシャルメディアの購読だけでなく、メールマガジンへのご登録もお忘れなく!

HOJO TEAオンラインショップNEWS一覧を見る

佐渡島の渡辺陶三作の無名異焼急須類が入荷
佐渡島の渡辺陶三氏製作の4種類の急須が入荷しました。 今回入荷したのは以下のラインアップです。 秋津無名異酸化焼成 秋津無名異還元焼成 秋津無名異炭化還元焼成 無名異常赤(酸化焼成) 以下茶器販売のページをご覧ください。 …
マレーシアで長期間熟成した鳳凰単叢烏龍茶3種を発売
当社マレーシア倉庫にて長期間熟成した鳳凰単叢3種類を発売しました。長期間お茶を熟成したことで、新茶では味わえない、非常に濃厚な香りをお楽しみ戴けます。 https://hojotea.com/item/houou.htm …

最新の記事 NEW ARTICLES

佐渡島の渡辺陶三作の無名異焼急須類が入荷
佐渡島の渡辺陶三氏製作の4種類の急須が入荷しました。 今回入荷したのは以下のラインアップです。 秋津無名異酸化焼成 秋津無名異還元焼成 秋津無名異炭化還元焼成 無名異常赤(酸化焼成) 以下茶器販売のページをご覧ください。 …
マレーシアで長期間熟成した鳳凰単叢烏龍茶3種を発売
当社マレーシア倉庫にて長期間熟成した鳳凰単叢3種類を発売しました。長期間お茶を熟成したことで、新茶では味わえない、非常に濃厚な香りをお楽しみ戴けます。 https://hojotea.com/item/houou.htm …
舘正規作の萬古焼急須が多数入荷
舘正規氏作の、萬古焼急須と湯飲みが多数入荷しました。 https://hojotea.com/item/banko.htm 産地物の土としては優秀な萬古焼の土 HOJOで販売している他の土の茶器は、すべて特注することで、 …
蘭の花のような香り!安渓産の蘭韻鉄観音を発売
安渓産の高級鉄観音、蘭韻鉄観音が入荷しました。 久しぶりに品質の良い蘭韻鉄観音を仕入れることができ、現物を手にしてほっとしています。 https://hojotea.com/item/o26.htm 中国三大烏龍茶の産地 …
鳳凰単叢老欉貢香22と獅頭黄枝香22を発売
2022年産の鳳凰単叢烏龍茶を2種類発売しました。 今回発売した商品は、鳳凰単叢老欉貢香2022と鳳凰単叢獅頭黄枝香2022です。 https://hojotea.com/item/houou.htm 鳳凰単叢烏龍茶は水 …
臨滄の名産地:鳴鳳山古樹生茶 散茶 2022を発売
臨滄永德県に位置する有名産地:鳴鳳山の春茶から作られたプーアル生茶の散茶を発売しました。 鳴鳳山とは 鳴鳳山村は中国雲南省の永德県に位置し、中心部の標高1,900メートル、年間降水量は1,400ミリメートル、平均気温は1 …
お茶に適した水を考える:水の硬度とミネラル組成とお茶の味香りの関係
お茶を淹れるのに適した水について考えてみましょう。一般的には「軟水が好ましい」とされていますが、本当にそうなのでしょうか? 硬度以外にもある、水を選ぶ上での重要な注意点も併せて紹介したいと思います。 水の硬度とは 水の硬 …
5つの異なる茶園からなる古樹白茶特別限定セットを発売
HOJOの店舗でも非常に人気の古樹白茶ですが、今年の春も生産しました。その後、香りを更に高める為に、無酸素にて数ヶ月寝かしたことで、期待通りの香りへと熟成が進み、いつでも発売できる状態に仕上がりました。 古樹白茶は、1日 …
地元でも非常に入手が困難な2つの高級鳳凰単叢を発売
非常に高級な鳳凰単叢を2種発売しました。 今回発売のお茶は、鳳凰単叢老欉八仙王2022と鳳凰単叢老欉郁金香 単株2022です。 https://hojotea.com/item/houou.htm 鳳凰単叢老欉八仙王20 …
初の伊賀天然朱泥急須入荷、宝瓶と絞り出しも再入荷
伊賀天然朱泥急須、宝瓶、絞り出し、前川淳蔵氏による作品が発表されました。これまで多くのお客様から伊賀天然朱泥急須の制作についてのリクエストをいただいており、ついに実現することが出来ました。 https://hojotea …

PAGETOP