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先週から雲南省に滞在しお茶の仕入を行っております。茶園や生産者の工場を訪問したことで、今年のお茶の状況が見えてきました。

お茶の生育状況

今年は中国全体を通じて気温が低く、また、雨が少ない乾燥した天候が続いております。この状況は、昨年とは真逆(昨年は非常に温度が高く、雨が降り続きました。)で、その結果、雲南省に関してはお茶の生育が10日ほど遅れております。

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昨年は3月20日に雲南省入りしたのに対し、今年は3月26日に雲南省入りしました。今年は1週間予定を遅らせたにもかかわらず、去年の初日(3月20日)よりもお茶の生育状況は明らかに遅れております。プーアル茶の生産は今週に入りようやく始まり、お茶は成長順に少しづつ収穫されております。
シーズンが遅れているのはお茶に限ったことではなく、地元の市場を視察したところ、例年だとお茶の生産時期に市場に出回るハーブ・果物類が未だ殆ど市場に出てない状況でした。

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この状況が続いた場合お茶の質は極上

雨が少なく・気温が低い状況において、お茶は非常に時間かけてゆっくりと成長します。長い時間をかけて成長したお茶はミネラルやポリフェノールなどの味に寄与する成分が濃厚ゆえに、余韻が強く、コクの深いお茶になります。既に、白茶、数種類のプーアル茶、野生紅など多種類のお茶の品質確認を行いましたが、原料の品質については例外なく非常に満足の行く内容でした。今から1週間が1番茶の生産のピークとなりますが、この1週間を連続的な雨が降ることなく乗り切れた場合、今年のお茶は極めて良い品質となります。

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紅茶については過発酵気味のお茶に注意が必要

紅茶の場合、環境の温度が低い場合、発酵工程の管理が非常に難しくまります。温度が低い日に生産されたお茶については、発酵時間が長くなるために、お茶が過発酵気味になりやすくなります。
このような状況下では、日によって仕上がり(特に香り)が左右される可能性があるため、生産者には生産日ごとにバッチを分けて貰っており、各バッチ毎に品質を精査した上で仕入を行うことで、過発酵のお茶を仕入れないようにしております。

値段はほぼ昨年並み

中国全体の経済がやや冷え込んでいること、また、中国茶の主要な輸出先であるヨーロッパの経済が冷え込んでいることから、お茶市場も冷え込んでおります。ただし、高品質のお茶については、安定した需要があり、お茶の値段自体は例年とあまり変わりません。前回のブログでも説明しましたが、唯一、野生茶に関してのみ値段が高騰しております。これは、鳳慶を中心とする紅茶加工業者が今年から野生の紅茶生産に参入してきたためです。限られた供給量の野生茶が需要過多になったために値段が10-20%高騰しております。

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