亜鉛は水やお茶を渋くする?!渋味の本当の原因

[2012.11.03] Written By

亜鉛は水道管の至る所に使用されており味覚に大きく影響をしております。

マレーシアクアラるンプーアルの店舗で使う水ですが、現在はオフィスでフィルターを通した水を使用しております。ところが、マレーシアの場合、水道水の味が安定しません。何が一番問題かというと、定期的に渋味が生じる点です。「渋い水」と言っても中々ピンと来ないと思います。それもそのはず、普段水を飲むときはゴクゴクと勢いよく飲むため、水の渋味のような繊細な味には気がつきません。しかしお茶を淹れ、お茶としてちびちびとすするように飲むと、渋味が気になります。おかしいなと思い、改めて、同じように水を飲んでみると、実は水が渋かったという点に気がつきます。

2種類の渋味

渋味と言っても、2種類有ります。

酸味を伴う渋味

1つめは、番茶、夏摘み茶、秋摘み茶を飲んだときに感じられる、収斂性のあるような渋味です。ちょうど渋柿、或いは、熟してないバナナを食べたような渋味がします。
この渋味はお茶に含まれる成分による物で、渋味を呈するだけでなく、胃壁とも反応することから、お腹が痛くなるような不快感も同時に伴います。
酸味のような感覚もするため、酸味とか、海外の人はAcidic Tasteと言う表現をすることもあります。

舌にこびりつく、えぐみに近いような渋味

2つめの渋味は水そのものによる渋味です。これは私の独自調査により、亜鉛、アルミ、銅などのミネラルが原因の渋味と言うことが分かっております。
試しに、水やお茶に5円玉や亜鉛のパーツなどを触れてみてください。一瞬にして、渋い味に変化します。
この渋味は非常にライトな渋味ですが、舌にこびりつくような、ある種の不快感を伴う渋味です。宜興の茶器で、茶色や紫色の茶器がありますが、これらは亜鉛を含んでいるため、急須を通すだけで同じような渋味が生じます。この渋味を感じると非常に不快感がするため、折角良いお茶を出してもお客さんは口をもごもごさせ不快な顔をします。マレーシアの場合、水道に関わる多くの材料がGalvanized Ironと言って、亜鉛メッキが施されております。この為、雨などが降り、水量が増すと、水が外部にも溢れ出し、亜鉛と水が触れるために水道水自体が渋くなります。最近は天気を見つつ、晴天が2-3日続いた時に水を汲み置きするようにしております。私の経験ですが、日本の水も意外に亜鉛を含んでおります。フィルターを長期間変えなかったりすると、気付かないうちに水が渋くなっております。せっかく良いお茶を淹れても、水が渋いのではお茶も渋くなります。水にはこだわりましょう。

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