私は海外向けに鉄瓶を販売しており、鉄瓶とは非常に深い付き合いがあります。
そんなわけで、鉄瓶について久しぶりに触れてみたいと思います。

鉄瓶を使用すると水が美味しくなると信じられております。
これは鉄瓶から溶出する鉄イオンによる効果です。
但し、鉄瓶を使ったからと言って、必ずしも「美味しくない水」が「美味しくなる」と言うことではありません。
むしろ、鉄瓶を使うことで、美味しい水がより美味しくなると理解した方が正確です。

水が美味しさは3つの要素で決まります。

1.余韻(後味)
2.ふくよかさ
3.舌触り

余韻(後味)は、鉄、金、錫、プラチナなどにより増幅され、亜鉛、銅、銀、アルミ、クロム、マグネシウム等は逆に円やかさをカットします。
舌触りには亜鉛や銅が関係します。亜鉛や銅を多く含む水は舌に渋味を呈します。

鉄瓶が改善してくれるのは1の余韻です。
従って、銅や亜鉛を多く含み、香りが出にくい水、渋味が気になるような水の場合、鉄瓶を使っても解決にはなりません。

鉄瓶の効果としては、鉄分が豊富な陶器(朱泥など)と似ております。
陶器の場合も、水を通せば、鉄瓶を使用するのと同じ水質が得られます。

鉄瓶を使用すればどんな水も美味しくなると考えるのは正しくありません。
鉄瓶にもメリットとデメリットがありますので、それを体系的に理解することが大切です。

 

 

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