プーアル熟茶には等級分けが存在します。最上級の宮廷プーアルから始まり、特級、1級、2級〜10級くらいまで等級がつけられます。
ただしプーアル熟茶の等級は、品質を表すものではありません。その辺の事情を詳しく説明したいと思います。

プーアル熟茶は1芯2葉のプーアル生茶から作られる

プーアル熟茶ですが、原料はプーアル生茶で、それを微生物により発酵させることで作られます。原料である生茶は、1芯2葉(1つの芽と2枚の葉)で摘まれるため、発酵を完了した時点では、熟茶も生茶と同じような見た目をしております。ただし、発酵中に茶葉は何度か攪拌されたり、ほぐされたりするため、その際に芽がこぼれ落ちたり、茶葉が落ちる等、軽度の「解体」が進みます。発酵が完了した段階の茶葉は、毛茶と呼ばれます。中国語における毛茶とは日本茶で言うところの荒茶に相当する言葉です。

プーアル熟茶の毛茶

プーアル熟茶の毛茶

プーアル熟茶の毛茶

プーアル熟茶の篩による等級分け

この毛茶がそのまま緊圧されて、プーアル熟茶として販売されることもありますが、多くの場合、等級分けがおこなわれます。毛茶は篩や選別機にかけられ、それにより、芽の部分、葉の部分、茎の部分、太い茎の部分といったぐあいで比重や形状にもとづき分類されます。こうして分類されたそれぞれの部位には異なる等級があてはめられます。

プーアル熟茶の毛茶と特級

左はプーアル熟茶の毛茶、右は特級

等級と品質はあまり関係無い

芽の部分だけを集めたものは宮廷プーアルと呼ばれ非常に高い値段が付きます。逆に、茎の部分ばかりを集めた等級には安い値段がつけられます。
ただ重要なのは、異なる等級の茶葉でも、どれも同じ茶葉から作られているという点です。 このグレーディングはあくまで見た目を重要視しており、等級の上下と飲んだときの満足感は全く相関しておりません。例えば、宮廷プーアル茶が最高かというと、必ずしもそうではありません。芽の部分というのは、ミネラル分が薄く、口当たりはよいものの、コクやボディは軽めになります。

プーアル熟茶

仕入れをおこなう際には、毛茶を仕入れて緊圧する場合と、特定の等級を仕入れて緊圧する場合があります。特定の等級を仕入れる場合、自分がどういうお茶を作りたいかという点を意識し、それにあった等級を選びます。

見た目の美しさからお茶の品質を判断する人が多くいることから、プーアル茶のグレーディングが普及したのかもしれません。

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