君山銀針2014の予約販売

[2014.03.12] Written By

君山銀針茶葉

2014年産の君山銀針の予約販売を行うことにしました。
実は昨年、数量限定で発売した君山銀針ですが、発売後1週間で売り切れになってしまいました。そこで今年は生産会社に予約注文をいれることで必要な数量を確保することにしました。

上品な水質を味わうお茶

君山銀針は黄茶を代表するお茶で、過去にはプーチン大統領や、多くの外国首脳へのギフトとしても使われております。
猛烈に高いお茶なのですが、このお茶は香りを楽しむと言うよりも、「お茶に含まれるミネラルによって作り出される水を楽しむお茶」と表現した方が適切かもしれません。本物の君山銀針はコクとボディが強く、ふくよかな味わいと透き通るような喉越しを楽しむことが出来ます。香りは、新鮮なタケノコのような、栗のようなほんわかとした香りがします。決して、烏龍茶のような強い香りではなく、控えめな香りで、それがまた味わいを引き立ててくれます。例えは変ですが、「上品なお吸い物」を飲んでいるようなイメージかもしれません。このような控えめな性格のお茶だからこそ、茶葉自体の品質がとても重要になります。茶葉のミネラル分が少ない場合、香りも、味も素っ気もないお茶で終わってしまいます。高品質のの君山銀針は、喉に染み入るような強いコクがあり、それが故にこのお茶が皇帝にまで愛されたのだと思います。お茶と言うよりも、高級な雫を飲んでいるようです。

黄茶 君山銀針

私が購入しているのは、君山銀針の中でも以下の条件を満たしているお茶であり、生産会社の中で最も上のグレードです。

  1. 君山島内で作られたお茶
  2. 実(種)から育った在来種の老木から作られたお茶。
  3. 3月の中旬に収穫されたお茶
  4. 黄茶に加工されていること

君山島の周りで作られたお茶が殆ど

君山銀針は湖南省の洞庭湖という湖に浮かぶ君山島で収穫されたお茶から作られます。しかし、実際は人気の高さから島の外で作られたお茶が過半数を占めます。実際、君山島に行くと島内には多くの土産物屋が並び君山銀針が妙に安い値段で販売されておりますが、その100%が島外で作られたお茶です。なぜなら、君山島の茶園は1社のみが所有しております。また、この会社から本物の君山銀針を買いつけるには事前予約が必要になります。島内の土産物店は、この会社に家賃を支払って営業しているわけですが、売られているのは当然島外で栽培されたお茶で、その殆どは黄茶ではなくて緑茶です。

洞庭湖は海のように広い湖

君山島

君山島内にある寺

君山島と島外で作られたお茶の3つの違い

島のお茶の木は種から、島外は挿し木が中心

島で作られたお茶と、島外で作られたお茶には3つの大きな違いがあります。まず、君山島の土壌にはミネラル分が豊富に含まれており、お茶が豊かな味わいになります。またお茶の種から植えられたお茶があるのは君山島内だけです。種から植えられたお茶のことを、「実生のお茶」と言いますが、実生のお茶は根が真っ直ぐと土壌深くに伸びており、ミネラル分の濃度が異なります。君山島外で作られたお茶は、近年のブームの上昇に伴って開発された茶園であり、挿し木により選抜種が植えられており、根が浅く、ミネラルが薄いお茶になります。

島には老木が豊富

当然、老木があるのは島内の茶園のみとなります。君山銀針は芽の部分だけを使用して作られるため、収穫される芽の部分にはミネラルが豊富に含まれている必要があります。芽は葉と比べるとポリフェノールが少なく、香りが出にくい部位であるため、ミネラルが濃厚な芽を摘み取ることで、深い透き通るような味を出す必要があります。

君山銀針の茶葉

島内のお茶の木は自然栽培

君山島内の茶園は、伝統的に自然栽培に近い形で管理されております。お茶の木の間には雑草が茂っており、お茶の木が周りの生態系の一部として機能しております。島外の茶園は完璧な現代農業で管理されております。

稀少な黄茶

君山銀針=黄茶ですが、実は多くの君山銀針は緑茶として製茶されております。実は君山銀針の販売会社でも稼ぎ頭は緑茶のタイプです。黄茶は加工の手順が極めて複雑で、大変面倒であることから、世の中に流通している君山銀針の殆どが緑茶に加工されたタイプで実際には黄茶は殆ど流通しておりません。ただ、中国の場合、お茶の保存環境が悪いことから、緑茶として加工されたお茶も、暫くすると黄茶と見分けが付かない色へと変化します。

黄茶で、尚かつ上記条件を満たすお茶は年間1トンか、やや1トンを切るくらいの生産量です。数十キロしか作られないなどという情報を目にすることがありますが、これは正しくありません。

君山銀針をいれているところ

 

君山銀針茶葉

君山銀針水色

2014年産の君山銀針を予約販売

君山銀針の高級茶葉の場合、仕入れを行うためには予約をする必要があります。予約をしなかった場合、仕入れるのが極めて困難な状況となります。あまりに値段が高いお茶ゆえ、昨年は少量しか仕入れられなかったため、1週間と持たずに売り切れてしまいました。そこで、今年は事前予約を行いたいと思います。予約数量よりも多少多めに仕入れ、ネットショップでも販売したいとは考えておりますが、異常に高いお茶ゆえに限りなく予約数量に沿って仕入れを行う予定です。このお茶は値段が非常に高騰しており、昨年よりも高い値段となっております。

本商品を飲んでみたい方は以下のカートから予約購入をお願いします。お茶の収穫は来週から1週間程度となります。実際にお茶が日本に入るのは4月になります。お茶が入荷し次第のお届けとなります。なお、仕入れに間に合わなくなるため、予約販売については3月16日いっぱいで締め切らせて頂きます。

なお、予約注文をされる際には、他の商品と組みあわせず本商品のみ単品で御注文頂けると助かります。他の商品と組み合わせた場合、配達のタイミングに関して調整を必要とします。小袋でも5000円を超える商品ですので、君山銀針単品でも送料は無料になります。出来るだけ本商品を予約される際には単品でお願いします。

(なお、本ページで使用している茶葉の写真は2013年のものです。)

君山銀針:予約 小袋 20g 9,500円

君山銀針:予約 缶入り 50g 23,000円

君山銀針:予約 大袋入り 150g 68,000円

君山銀針:予約 お値打ちパック 600g 218,000円

(予約販売は終了しました。)

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